gfc21giaccone515( これは2011年、Whiskylink に投稿した記事を再編集したものである )

歴代のGlenfarclas のボトルで最高評価の一本!
文句があるならかかって来い!


Giaccone 向けの21yo の43%は有名だが、このハイプルーフは意外と知られていない様である。私もウィスキー関係の海外サイトに記述があったので存在は知っていたが、実物は見た事もなかった。

流通は1970年代前半らしく、蒸留時期は1940年代後半から50年代初頭という事になる。
E. Giaccone (エドアルド・ジャッコーネ)というとMacallan を連想される方も多いであろうが、これもGiaccone の凄さを思い知らせてくれる。


色はかなり赤みの強いブラウン。 開栓当初は、シェリーの樽香がきつく、エグい位だった様だが、私が飲んだ時はまことに綺麗で上品で文句の付け様ないシェリー香。クリーミーな感じは殆ど感じられなかったので、クリーミーなシェリーカスクがお好みの方は違和感を感じられるかもしれない。
51.5%というハイプルーフな感じは殆ど無い、それ位風味は豊かと思われる。



味わいはノーズからフィニッシュまでほぼ一貫性があると思って良いだろう。エレメントとしては、先ずは極めて上質なシェリー香。麦感は然程強いわけではないと思うが感じ取れる。、干しブドウ、ラムレーズン苺、クランベリー、ラズベリーとそのリキュール黒スグリ、ブラックチェリー、チェリーリキュール…、カカオマス、クローブ、シナモン、黒胡椒も僅かに見てとれる。そして野薔薇を想起させる要素。ただ、それぞれの要素を単体で挙げるのが難しい程、一体感と融合感があったのも事実。アフターテイストも文句無し!非常に長かった!


Acquavite di Cereali 即ち穀物の蒸留酒とラベルにも書いてあっても、モルトウィスキーと判っているのに…、Sherry cask であるのに、全体的な印象として時折、Bourgogne grand cru さしずめ、Ruchotte Chambertin あたり、はたまた、時にはRhone の銘醸Côte Rotie( 殊にCôte Blonde区域産 )の長熟した物を連想させるものに見えた。

スコッチモルトの奥義と真の力の一端に触れたという気がする。近年の物とは、スピリッツの仕込みも樽の質も違うと言ってしまえば、お終いなのだが…。表現方法は色々あろうが、本質的に、強く、又極めて美しい液体の1つである。これは地球がひっくり返っても間違いない。
この様な味覚体験を出来た事に素直に感謝しなければならない。ウィスキーを含めたハードリカーは、ワインの代用として育ってきたという歴史があり、嘗てワインの代用としての役割を果たしていた時期があった、その事実を強く伺わせる味わいであるとも言える。


余談にはなるが、欧州を中心にフィロキセラが蔓延し、ワイン産業が壊滅的打撃を受けた時代があり、その間隙をぬってウィスキーが市場を伸ばした時期があったのは間違いない。 かの銘醸Montrachet と雖も、荒れ果てて牧草地になってしまうのではと言われた時もあった。
(Montrachet は禿げた丘という意味なので、特に悲惨に見えたかも知れないが…。)


Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けると…、19.5 / 20


※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Jan. 2012)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。



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