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左画像=Saint-Joseph "Les Granits" 1995 M.Chapoutier
M. Chapoutier(ミシェル・シャプティエ)と言えば、Guigal と並ぶRhône のビッグネーム。1989年に代替わりしてビオディナミを採用、1990年代からの快進撃は有名。Ermitage (Hermitage)Pavillon、Meal に始り、Côte Rôtie Mordorée 等の今や高価になったワイン達がある。
このSaint Joseph はSyrah 100% 最高のSaint Joseph の1つで、二流三流の造り手の駄作のHermitage なんかより遥かに良いであろう。
全体としてフルーティーなニュアンスがやや勝っていて、ややハイトーンな感じであるものの、カシス・ブラックチェリークランベリーブルーベリーの果実の要素に、カカオ・レザースミレの様な香り、更に僅かにシナモンやクローブの様なニュアンスも。新大陸の物にありがちなくどさやいやらしさは無い。広がりや力強さは文句の付け様がなく、流石と言える。
Saint Joseph でも、15年位平気で熟成する物は結構あるのである。Saint Joseph らしい味わいで、それを高次元に高めた様な感じである。

Les Meilleurs Vins de France 的に点を付ければ…、 18 / 20
 
右画像=Saint Joseph Le Berceau 1999
Bernard Grippa(ベルナール・グリッパ)なんて日本のファンには馴染が薄い銘柄かも知れない。私もある酒屋のセラーに眠っていた古い在庫を見付けて入手したのである。ここはSaint Peray とSaint Joseph を作っている。このラベルは以前のラベルで、最近のヴィンテージではデザインが違う。
Saint Joseph Le Berceau は紅白両方が存在するSP キュヴェである。クラシックな作り手と言えるが、酸やタンニンはまだ結構なもので、色も暗め。Chapoutier に比して、全体のトーンも僅かに暗め。Saint Joseph の一般的イメージと少し違うかもしれない。
プルーン、ブラックチェリービターチョコミックススパイススミレミント、ローズマリーアーシーな感じに鉄っぽいニュアンスもある。秀逸な作柄と言える1999年である事を思えば、もう1段階熟成する事は充分可能と思われる。

Les Meilleurs Vins de France 的に点を付ければ…、 18 / 20
 


Saint Joseph のエリアは、北側が一部Condrieu と重なり、南はCornas と境を接する。赤白両方があるが、90%以上が赤である。
土壌は花崗岩主体で、急斜面部分のワインがSaint Joseph として売られ、平野部分のワインはジェネリック=Côte du Rhône で売られる。
この記事の2カ所以外の主な作り手は、Delas、Guigal、Domaine Coursodon、Pierre Gonon、Andre Perret 等。



Côte Rôtie、Hermitage という超銘醸地は、元々狭い上に、Guigal、Chapoutier Delas、R. Rostang 等の名門が主だった畑を悉く押さえているので、他の作り手は新規に入り込めない。
Saint Joseph やCornas はまだそういう状態ではないので、名門から新参者まで色々な作り手がひしめく状況になるのである


※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(May. 2012)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。



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