つい先日、生麦のこの酒屋来年で創業100年になる!)に足を運んだ時の事だった。
その酒屋、柄にもなくルネ・ロスタン(René Rostaing)とJL ジャメ(Jean Luc Jamet)なんて仕入れたというので、小生もホンマかどうか探りを入れたのである。この2つの生産者、南仏はローヌの銘醸地Côte Rôtie (コート・ロティ)でも超名門で今や15000~20000円はするという高嶺の花になってしまった。
(10年前ならこの半額位で買えたのに…
結局、仕入れられたのはロスタンでは4本(Ampodium 3本+La Landonne 1本)、ジャメに至ってはたったの1本という結果だったという。店側の割ける予算が多くない上に、インポーター側の持ってる在庫が抑々非常に少ない。ジャメは特に生産量も非常に少ない上にイギリスで人気があって日本に割り当てられる本数は非常に少ない。


ジャメのワインなんてガチの100%正統派コート・ロティだが昔から流通は非常に限られていた。東京でもなかなか手に入らないというものだった。そんな物が15年以上前だが、神戸で手に入ったなんてことがあった。
今井商店(関西のワインファンなら皆知っている?)がまだ坂の上でこじんまりやっていた頃に小生も神戸に足を運ぶ機会がそれなりにあって行く度に買っては東京まで新幹線でハンドキャリーしたのを今でも覚えている。(Rostaing もそうやって入手した事もある)
その後通販でも取り寄せてそこそこの本数はストック出来たが、ここ数年は御無沙汰である。
エージェントが某ジェ〇〇ーム(その前は主にファインズ)に変わってからである。値段は倍近くに跳ね上がり、ただでさえも入手困難だったのがさらに困難に。(このインポーターが高級レストランばっかり相手にしているので異常な強気は仕方ない部分もあるが)

jamet97n01
(Jamet といえば1999年頃まで使われていたこのラベルが懐かしい)

Jamet といえば、昔はJean Paul et Jean Luc Jamet (ジャン・ポール・エ・ジャン・リュック・ジャメ)として、その後2000年頃からDomaine Jamet になり、最近Domaine Jamet とJean Luc Jamet に分れた様だ。分かれたと言っても同じワインを分け合って兄のJaen Paul はJamet として、弟の方がJean Luc Jamet の名義でワインを売るという事になった様だ。ワインは以前から弟のJean Luc が専ら作っていたので、名義は違えどワインの造りは変わらずという事である。

そこで店主氏からこんな意外な言葉が飛び出した、
あなた(小生)がこの間、Rostaing の話をしなければ今回の仕入れは無かっただろう
確かに前回その店に行った際、ロスタンの Côte Rôtie La Landonne 1995 をテイスティングした時の事を話したのは事実。(このワインの事は後日上げる予定)
小生がそんな話をしたからといって、普段なら飛びつかない様なインポーターからオファーに乗ってそんな仕入れをしたというのも俄かに信じられなかった。(あの酒屋が高価なものをひょいひょいと仕入れる所ではないのを知っているだけに)
小生が無理強いをしたのではないにせよ、資金的に潤沢とは言えない所に(そうかどうかは分らないが)それなりに値の張る予定外の仕入れを結果的にやらせる事になったのか?
(売れなくてもセラーの肥やしにはなると言っていたが、セラーは事情があって空きスペースが目立つのは事実w)



landon95rost01
René Rostaing の Côte Rôtie La Landonne 1995 クリーム色の味気ない感じのラベルだが、ワインはスゴイ!

さてこのルネ・ロスタンだが実をいうと小生と酒屋氏、お互いの印象があまりにも違うのでビックリした。なぜそんなに違う答えが出て来るのか?
その所は次回其の弐で解き明かして行こうと思う。




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