今年で 485系 が生誕50周年を迎えたという話はしているが、一部のジョイフルトレイン以外は消滅している。首都圏では車齢50年なんて車はまず見ない。もし残存するとしたら東武8000系しかないであろう。大手私鉄でも関西では事情が違う、アラフィフ(又はその近辺)という車が掃いて捨てる程走っている
南海6000系(1962~)を筆頭に、1960年代に産声を挙げた車両達も数こそ減らしているもののまだまだ現役である。70年代製にして主力に居座っている車両も多い。古い車両を末永く使い倒すというのは関西の文化として定着しているという事なのだろうが、遂にこの車両も50の大台に乗った
その車とは、阪急5000系である。
4~5月に架けて50周年記念のヘッドマークを付けての運行がなされたので、この事実自体はもう御存知の方も多かろう。



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5008F 8連時代 2017年11月・中津駅付近

この車両は1968年にデビューしたが、当然の如く当時デフォルトだった抵抗制御を採用。2000系3000系と続いた流れを踏襲した作りになっていたが、車体は2000系を踏襲し、走行機器等は3000系と一緒にされた。神戸高速・山陽電鉄乗り入れを開始するに先立って、1967年に従前の600V から1500V への昇圧が行われた。昇圧後にデビューさせるという事で1500V 単電圧対応の新型車として投入されたのがこの5000系だった。製造数は47両と多いとはいえない数だが、1970年には冷房装備増備車に当る5200系にシフトした(こちらは製造数僅か25両だが・・・)事と、当時の阪急に於いては神戸線用と宝塚線用とでは異なる系列名になっていた(100の位が0になるか1になるか)事が背景にある。
5000・5200系の合計=82両でも、宝塚線用の5100系の90両に数では及ばない。


この車両が登場したのは1968年だが、この翌年=1969年になると関東では初の界磁チョッパ制御の量産車である 東急8000系 が登場する。この時営団(東京メトロ)も回生制動付電機子チョッパ(世界でも初)の 6000系 の試作車のテストに入っていた事まで考え合わせると、阪急が非常に保守的に見えてしまう。

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5000F 今や唯一の神戸線編成 2017年4月・神崎川駅付近


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5008F 5000F と同日同所 8連も神戸線運用も見られなくなった。

高度成長時代の阪急の姿を留めていたこの車にも、登場から35年に達するというその時に大きなターニングポイントが訪れた。2002年から始まったリフレッシュ工事である。
元々が3両編成だったこの系列、2000系のT 車を組み込んで4連化してそれをダブルで組んで運用している状態が続いていたのはご存知であろう。
それを約3年掛けてのリニューアルで、インサートしていた2000系5100系に差し替えた。同時に編成毎に違いがあったM 車T 車の配置も(梅田側から) MMTTMMTT というパターンに統一した。
そして言うまでもなく、ボディも一色からチョコレートパフェのスタイルに変って序に顔面プチ整形も施されて「今時の阪急」という佇まいに変った。



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5012F 2014年11月 中津駅付近

小生自身は5000系を撮った回数は少ない。だが、神戸線を走る 8連はそれなりの確率で撮れたはずである。ただ、それも今年に入って大きく変った。5000F を除く 7編成が続々と6連に短縮されて今津線に転籍したのである(所属車庫は西宮で変らず)。
デビュー50年という節目が恰も計った様に本線からの撤退が進むという大きな転換点になった。


今年で50周年を迎えた車輌達の中で、阪急5000系はどうしても小物感が拭えない
このゴールデンどころかプラティナ・ジェネレーションすらと称えられる世代には 485系 がいて、しかも 583系 までいるから仕方がないが、この2系列と同等若しくは上回るレベルのウルトラ級スーパースター(しかも複数)がこの世代にはまだ存在するのである。それは勿論、このサイトでも今年内には登場するであろう。





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