Châteauneuf-du-Pape (シャトーヌフ・デュ・パプ=以下、CNDP と略)の中でも、今回フィーチャーする Château de Beaucastel (シャトー・ドゥ・ボーカステル)といえば、知らぬ者はいない程の有名生産者。正確には Famille Perrin (ファミーユ・ペラン)を構成する核となるブランドの一つ。
Beaucastel のワイン作りの歴史は16世紀半ばまで遡れるらしいが、この蔵を名門の地位に押し上げたのは何と言っても先代の当主 Jacques Perrin (ジャック・ペラン)と言える。1909年に蔵を引き継ぐと1978年までの70年弱に渡ってこの蔵を発展させたのである。今やCNDP のエリアだけで100haを保持しているのみならず、そこから高速道路を挟んで反対側の Côte du Rhône AOC エリアにも30haを所有し、Coudelet de Beaucastel (クードゥレ・ドゥ・ボーカステル)という大変優良なワインを生産している。
そして Famille Perrin としては南仏のみならず、カリフォルニア等のニューワールドにも進出し、複数のブランドを展開している。
ここの CNDP (赤)の特徴としては13種類もの葡萄を使う事である。これは使用が法的に認められる品種全てを使用することを意味しているのだが、ここまでする生産者はレアである。この点を言えば、mono cépage (モノ・セパージュ)を押し出してGrenache (グルナッシュ)100%でCNDP を作る Chapoutier (シャプティエ)とは正反対の手法ともいえる。
赤ワインに関しては、Chauffage de Vandange (ショファージュ・ドゥ・ヴァンダンジュ)=収穫直後の葡萄に対するフラッシュヒーティングを施す事でも有名だが、これについては賛否が分かれる。
ここの CNDP についてもう一つ特筆したいのは、13種類もの葡萄を使いながらも、そのブレンドの中心品種が Mourvèdre (ムールヴェドゥル)である事であろうか。グルナッシュ主体のCNDP が多い中で、これは非常にユニークではあるし、長熟傾向なワインを造る事には非常に寄与しているといえるだろう。
さて、肝心のワインのインプレッションに行くが(テイスティングは今年4月)
色は予想より明るく、透明感のあるガーネットでエッジで微かにレンガ色が入る
先ずは、Kirsch、ナツメグ、シナモン、葉巻、丁子、黒文字、
クランベリー、ラズベリー
その後続いてブラックベリー、ブラックチェリー、コーヒー、ココア、
プルーンが登場
これで終る訳もなく、カカオマス、Bénédictine、Chambolle (リキュール)、リコリス、 トリュフという辺りのニュアンスが感じ取られる様になる。
口に含むと南仏的な甘苦いタッチも主張するが、それは程々。凝縮感はかなり高いが、その一方で酸は出しゃばらないもののまだ結構しっかりしているので全体的に諄さを感じさせない。全体の流れもかなりスムーズで軽やか。
熟成感とそこから来る旨味感がはっきりしていて、時間と共に綺麗になって行く酸との間のバランスが向上する。重合感はバッチリで綺麗に流れるが、そこの部分が少々直線的で曲線感に欠けるきらいがある為か、立体的な広がりが少し足りなく思われる。それでも時間経過と共にフィニッシュにかけての力強さ、伸び、盛り上がりが出てくる。
恒例のスコアリング結果・・・ 17.5 or 18 / 20 (一寸微妙な書き方)
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Beaucastel のワイン作りの歴史は16世紀半ばまで遡れるらしいが、この蔵を名門の地位に押し上げたのは何と言っても先代の当主 Jacques Perrin (ジャック・ペラン)と言える。1909年に蔵を引き継ぐと1978年までの70年弱に渡ってこの蔵を発展させたのである。今やCNDP のエリアだけで100haを保持しているのみならず、そこから高速道路を挟んで反対側の Côte du Rhône AOC エリアにも30haを所有し、Coudelet de Beaucastel (クードゥレ・ドゥ・ボーカステル)という大変優良なワインを生産している。
そして Famille Perrin としては南仏のみならず、カリフォルニア等のニューワールドにも進出し、複数のブランドを展開している。
ここの CNDP (赤)の特徴としては13種類もの葡萄を使う事である。これは使用が法的に認められる品種全てを使用することを意味しているのだが、ここまでする生産者はレアである。この点を言えば、mono cépage (モノ・セパージュ)を押し出してGrenache (グルナッシュ)100%でCNDP を作る Chapoutier (シャプティエ)とは正反対の手法ともいえる。
赤ワインに関しては、Chauffage de Vandange (ショファージュ・ドゥ・ヴァンダンジュ)=収穫直後の葡萄に対するフラッシュヒーティングを施す事でも有名だが、これについては賛否が分かれる。
ここの CNDP についてもう一つ特筆したいのは、13種類もの葡萄を使いながらも、そのブレンドの中心品種が Mourvèdre (ムールヴェドゥル)である事であろうか。グルナッシュ主体のCNDP が多い中で、これは非常にユニークではあるし、長熟傾向なワインを造る事には非常に寄与しているといえるだろう。
さて、肝心のワインのインプレッションに行くが(テイスティングは今年4月)
色は予想より明るく、透明感のあるガーネットでエッジで微かにレンガ色が入る
先ずは、Kirsch、ナツメグ、シナモン、葉巻、丁子、黒文字、
クランベリー、ラズベリー
その後続いてブラックベリー、ブラックチェリー、コーヒー、ココア、
プルーンが登場
これで終る訳もなく、カカオマス、Bénédictine、Chambolle (リキュール)、リコリス、 トリュフという辺りのニュアンスが感じ取られる様になる。
口に含むと南仏的な甘苦いタッチも主張するが、それは程々。凝縮感はかなり高いが、その一方で酸は出しゃばらないもののまだ結構しっかりしているので全体的に諄さを感じさせない。全体の流れもかなりスムーズで軽やか。
熟成感とそこから来る旨味感がはっきりしていて、時間と共に綺麗になって行く酸との間のバランスが向上する。重合感はバッチリで綺麗に流れるが、そこの部分が少々直線的で曲線感に欠けるきらいがある為か、立体的な広がりが少し足りなく思われる。それでも時間経過と共にフィニッシュにかけての力強さ、伸び、盛り上がりが出てくる。
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