Dufftown 街角ミュージック

マイナーパワーがこの世を救う。今こそ日本を大和民族の手に取り戻せ!連綿と受け継がれる日本と大和民族を護ろう。 害人天国を~、ブッ壊す!

2018年02月

去年2回目の鶴橋という話になるが、それは11月末の事だった。その日は神戸のホテルをチェックアウトした後、午前中は西三荘に飛んで京阪を撮影、正午前から中津~十三間の淀川で阪急神戸線を撮影、午後は近鉄奈良線を撮りに額田~石切間の S 字カーブに繰り出した。この S 字カーブは一昨年に続いて2年連続となったが、一昨年の時は空模様に恵まれなかったのでそのリヴェンジという意味合いも兼ねてだった。


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2016年11月の作例 5800系DH03 編成の急行大阪難波行き

2016年11月の時は天候に恵まれなかったが、日が差した時のマシなショット

kt3702@iskr02
2017年11月の作例 3200系KL02 編成・急行大阪難波行き

こちらは2017年に訪れた時の作例、天候はほぼバッチリ。背景にある桜の紅葉が残っていてくれてそこは助かったのだが、時期が時期だけに線路際の木の陰が早々と被って来るのは大変辛かったorz
それに対応して構図の変更を行っていったら最終的にこういう絵になってしまった。
この時期に近鉄奈良線であれば、東花園駅西側で撮るというのもアリではないかと思う小生である。





撮影終了後に石切駅そばの喫茶店で一息ついてその後急行で鶴橋へ。別に鶴橋界隈の散策が目的ではなく、目指す所は別にあったのである。その場所とは生野区中川にあるイタリアワインで有名な酒販店であった。石切出発前にアポは取っていたので、空振りという事は無いと判っていた。
鶴橋駅でタクシーを拾おうとしたが、何処で拾えるかが良く判らない。まともに区画整理されている様には見えない所で方向感覚も狂い易いのか駅の周囲をグルグル
ただ、そういう中でも
高架下で自家焙煎コーヒーの業務卸兼小売みたいな小さな工場も発見。後で調べたら結構有名な所らしい。

その店は今里筋から近いものの、鶴橋駅からの徒歩だと結構な距離があったのでタクシーを利用して店に行った。中川2丁目の交差点付近でタクシーを降りて数十メートル程西に入ると、商店街の様で住宅地の様な少々鄙びたマイナーな感じの街区であのコ〇ア〇タウンも見えてくる所にその店はあった。

小生の予想を裏切る地味で古臭い小さな店でイタリアワインで有名な酒屋とは到底思えない外観。ワインの事を取り仕切られている方と御挨拶をさせて頂いた後、早速セラーを覗かせて頂く事とした。
セラー手前に大きな台があったのでそこに荷物を置かせてもらおうとすると・・・、
外から見えてしまうのでその場所に置かないで下さい」「その場所だと置き引きに遭います
と言われて少々フリーズ気味になりながらも外から見えない物影に荷物を移した。
荷物を置こうとしたのは店の中、店自体は小さいので直ぐに店の方の眼は届く。そんな状況でも置き引きが多発するってどんなに治安悪いねん! リオ・デ・ジャネイロ(Rio de Janeiro) か此処は?日本違うやろ!とツッコミたくもなる
大阪の犯罪率は確かに高い。この近隣の新今宮なんぞ検索すると治安が悪いという言葉が候補に直ぐ出てくる。環状線の南側エリアはガチでそんなに治安悪いんか?


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狭いセラーの中にやや雑然と詰め込まれたワインの中から小生はこの2本のボトルをピックアップ!、何れもBarolo (バローロ)の中でも優れた生産者達の結構な名品
左は何と1974年・Ceretto(チェレット)Barolo Grignore(バローロ・グリニョーレ)
1960年代以降一気に名門の地位を築いたCeretto 。1974年の Barolo はなかなかの出来で、大変オールドでレアな掘り出し物。相場よりかなり安く買えるという幸運に感謝
枯れてきてはいるとは思われるがまだ充分活きている可能性は高い。

右は Cavalltto (カヴァロット)Barolo Riserva Vignolo (バローロ・リセルヴァ・ヴィニョロ)2007
このCavallotto も非常に優れた作り手として有名で、ナチュラル&クラシックという感じの作りがウリ。このワインは5年もスラヴォニアン・オークの大樽で熟成してから瓶詰する。あと5年以上は寝かせようと思っている。


色々とお話をさせて頂きながら、その中で結構ためになる事も聞けた。正確には覚えていないが、40分以上はいただろうか?
荷物があったので、最後にこのボトル達を発送してもらうべく手続きを行って店を出ようとした時、鶴橋駅への道順を教えられた。(小生は今里筋に出てタクシーでと思っていたのだが・・・)
あのコリアンタウンの中を突っ切り大きな通りに当ったら右に曲れという話なのだが、最後はダメ押し気味に
拉致されない様にくれぐれも気をつけて!
冗談とも本気とも付かない様なノリのこの一言、「何ちゅう所やねん?ここは!」と心の中でツッコミを入れてしまう小生だった。


店を出て約2分程でコリアンタウンのゲートを潜る。18時前だというのに意外とひっそりしていた。キムチ屋が所々で店を開けていたが、大部分は既に店仕舞。後に聞いた話だが、コリアンタウンは朝が早い代りに店仕舞もやたら早いらしい。そこから数分でコリアンタウンを脱出し大きな通りに当る。桑津から鶴橋・森之宮を経由して京橋まで北上する道らしい。
その道を北上し、近鉄大阪線の高架が見えて鶴橋駅付近に到達するも、そこから駅に入る所で迷路の様な狭い路地を歩く。そこはまさにディープな大阪のジャングル。闇市みたいだとまでは言わないが、21世紀とは思えないような光景に出くわす。大阪の一部の日常が東京の人間である小生にとっては非日常の異次元空間。「ネットで見れるからそれでいいや」、ではなく彼方此方色々と歩く事だけでも勉強になる。ライブな経験や情報は強い。



kt-ul@matdk03
8両で名古屋に向うアーバンライナー 2013年11月・大和高田~松塚間

鶴橋から一旦大阪上本町に行きそこで一休みしてアーバンライナーのチケットを買い(しかもDX シート)、地上ホームを暫くウォッチしてから地下に下って19時03分にアーバンライナーに乗り込みそのまま名古屋に向った。その後は名古屋に寄れた序でにお気に入りのバーに久し振りに顔を出してから日付も変わる頃夜行バスに乗り込み帰京。東京に着いたのは未明の時間だったが、そこからは東京の日常に戻った訳である。



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ここ最近は仕事が立て込んでいた上に、風邪をひくわ背中は痛めるわで更新が滞り 9日も空いてしまったが、何とか更新を再開する事と相成った。

鶴橋といえば大阪でもかなりメジャーな街。JR 環状線近鉄大阪・奈良線、更には地下鉄千日前線が交差する交通の要衝である。ただ、メジャーな道路は直ぐ近くには無く上町筋と今里筋の丁度中間にある形になる。


kt-asvg@matdk01
特急区間準急の離合 2013年11月・大和高田~松塚間

この鶴橋に小生が最初に降り立ったのは20年以上前のまだ20代半ばだった時で、大阪も関西も良く知らなかったのであった。東京の感覚でいえば、有数のメジャーな駅がある所であればモダンで華やかさのある町を想像しがちにもなろうが、そこは大阪!想像とは真逆の別世界!
その最初の印象としては焼肉屋がやたらと多い、大阪の御仁達はそんなに焼肉が好きなのかと思いながら自らの眼を疑ってしまった。総体的にはごちゃごちゃしていて狭くて薄汚くあまり良い印象ではなかった。(何故そうなのか当時の小生は知らなかった)


その後、鶴橋を通る事は幾度かあったものの、降り立つ機会は無かった。ところが去年の小生は鶴橋に2回降り立った。約20年ぶりという事になる。
1回目は4月下旬、朝方に神崎川で阪急神戸線を撮影した後、梅田から環状線で鶴橋へ。駅から千日前通を500m程東に行った所の有名なスーパー銭湯に一風呂浴びに行ったが、駅周辺から僅かに歩いただけで住宅地という趣に変わってしまう。
駅周辺のガード下では日曜の昼間だというのに立呑み屋が平然と店を開けていて、そこには焼き鳥等を片手にビールだの酎ハイだのをやっているオッサン達がいる。何処となく羨ましい気持ちもある中でディープな大阪の一端を覗き見る事が出来たのだが、それはまだ本当に一端に過ぎないのであった。それでも鶴橋のその光景は東京ではまずお目に掛れないものであろう。
何せ大阪ミナミの中心である難波から僅か3km東に行っただけでこんな光景に出くわすというのは東京の人間には少々理解し難いものかも知れない。


323ls05@kyob01
環状線の新しい顔である 323系  撮影は2017年8月・京橋駅にて

4月のその時は風呂屋を出た後、そそくさと京橋経由で寝屋川に向ってしまったから鶴橋をブラブラする事はなかった。それだけだったらネタにならないのでここに書くわけは無い。続きは11月の話になるのだが、そこは次の記事にて。

関連記事=The Legendary Super Star 阪急電鉄6300系電車 追撃遍 Part 1
       KAWASAKI vs. UMEKITA ~東西バスカー大戦争?~




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去年で国鉄も民営化30年の節目を迎え、JR 貨物も当然30歳の節目であった。そんな時なら当然記念事業が幾つかあっても不思議ではないが、その手の話は聞えて来なかった。

明けて今年=2018年は ゼロロク様 こと EF66-0 番台 登場から丁度50年!、なのだが…
去年から今年にはかけて ゼロロク の廃車が一気に進んで、現在稼動しているのは #30・#27 のみという状況で、先日も 36号機 が全検期限を2年残しているのに廃車されている
かくして EF66-0 番台 もめったにその姿を拝めなくなっているが、その裏でサメちゃんの部品確保ですら相当困難になってきている事も考えられる。
何せ、平成生れのサメちゃんですら2021年から3度目の全検が切れてくるのである。「サメちゃんも一寸工夫でこの美味さ」などと呑気な事もぬかしていられないのかも知れない。
去年JR 東日本は国鉄形車両の部品のメンテナンスを打ち切っている。この流れが他のJR 各社に波及するのは間違いないと考えられ、JR 貨物もその例外にはならないであろう。


今や直流区間を制圧しかかっている EF210 だが、本来セノハチ用捕機として製造された筈の300番台も遂に2桁に乗り、更なる増殖が進んでいる模様で山陽本線全般で幅を利かせている。

210901@mizs01
ももちんクマイチ ワシクリの水沢踏切にて

ももちんことEF210 も量産化から丁度20年という節目を迎える。 EF210-901 が試作されたのは1996年、基本設計は1990年代半ばのものという事になる。基本設計自体は旧いものとなりつつあると考えられる。日本のメーカーは機関車の海外受注は殆ど出来ていない。機関車を作ってもJR 貨物にしか売る所が無い様な状態である。JR 貨物・川重・東芝は戦略の見直しを迫られるであろう。
特に、これから機関車(車両)部門の比率を上げざるを得ない状況にある東芝にとってここの部分は大変な問題になって行くのは自明の理である。


ただここで機関車世界戦略を立てようにも、日本は島国で狭軌という決定的なハンデがある。国を跨いだ物流網を陸上交通で作る事が不可能なのだ。欧州等で行われているトレーラーを丸ごと貨車に載せて運ぶという様な芸当も出来ない。

国内の事を考えても、伯備線や中央西線はどう対応するのか?
ブルサン増備は現実的でない様に思われる。中央西線にH 級機が入れる見込みは立たず、伯備線ではオーヴァースペックになるのは目に見えている。
EF64 後継機は開発しなければならない可能性は高い。牽引力にウェイトを置き、ノッチ段数も大幅に増やしてホイールスピン対策を施す必要がある。 EF210 でさえ3400kw程度の定格出力があるので、新設計でなら勾配線区仕様の牽引力重視形でも3000kwに近い定格出力も確保出来るのではないかと思われる。更に中央西線での重連にも備えて重連総括制御と貫通型の前面も備えれば良い。
これなら牽引する列車の性質如何によっては首都圏や京阪神等での運用も可能であろう。


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今では見られなくなった中央東線でのロクヨン重連 2010年1月・日野~豊田間

更に先を見据えて新しい基本設計によるEF220?・230?の開発を急ぐべきである。そこから更に輸出用のプラットフォームを作ればよい。 EF210 既に旧いフォーマットになりつつあるのだから、ヴァージョンアップした新しい機関車開発は必要な時期が来ていると考えられる。当然、ブランドイメージを上げるべくデザインも大きく見直すべきである。
新しい展開を生み出す事なく20年、30年と唯々同じ物を漫然と作り続けるというのなら、嘗ての国鉄が経営悪化と労使紛争に明け暮れて進化の歩みを止めてしまった暗黒の歳月を再現する事になりかねない。
「どこまでやるの」といって呑気に馬鹿の一つ覚えみたいに何処までもやっていてはならない

JR 貨物も川重も東芝もやる気あるんでちゅかぁ~?
入口があったら出口もあるんだよ! バーカ!


210155@mizs01
EF210-155 2014年・水沢踏切にて

桃太郎から引越し 引越し さっさと引越し しばくぞ 
ワンパターンから 引越し 引越し さっさと引越し しばくぞ 




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今回登場する Pothier Rieusset (ポティエ・リュセ)という蔵をどれだけの人が知っているだろうか?
そういう小生も、実はこのボトルを購入するまで知らなかったのだが、昔からかなりの高評価を得続けていた生産者だった様だが、この蔵の情報は色々調べても余り出ていない、何せ今は存在しない蔵なのだから仕方ない。
最終的には2001年に Pothier 家の姻戚にあたる Fernand et Laurent Pillot (フェルナン・エ・ローラン・ピヨ)に吸収される形で終わってしまったという事である。
約20年前の時点での情報を噛み砕いてみるとこうなる。ここの作り出すワインだが、樽の中の状態では開いているが、瓶詰後は固く閉じてスローテンポで熟成する傾向で、ざっと10年位は見なければならないという事だったらしい。醸造に掛ける時間は長く、その後の樽熟は2年近く掛けるが、使用する新樽の比率は1/3程度とされる。
この蔵の 2枚看板が Pommard 1er cru (ポマール・プルミエクリュ)Rugien(リュジアン=約0.54ha所有)並びに Clos de Verger (クロ・ドゥ・ヴェルジェ=約0.74ha所有)だったという事だが、白ワインでも Meursault 1er cru Les Cailleret は出色の物らしかった。兎にも角にも忍耐の要るワインを造っていた模様で、Pommard のみならず côte de Beaune (コート・ド・ボーヌ)でもトップクラスの作り手だったのは間違いない。


pomrug95pr01この記事ではこの蔵の看板商品だったPommard - Rugien を取り上げる事になった。(テイスティングは2016年)
色はかなり薄い、その薄さに結構びっくり。ロゼかと思うような感じだが、オレンジがかったガーネット。如何にもクラシックで古き良き日の匂いを漂わせそうな感じを出してくる。
ここから拾い出したエレメントを挙げて行くと・・・その第1グループとしては、トリュフ、葉巻、枯葉、土、ポルチーニ、なめし皮、リコリス、
Fernet 系のリキュール
ラベンダーカラメル、Bénédictine、といった長期熟成の痕跡を示す物達が顕れ、そこから野薔薇、ラズベリー、イチゴブラックチェリー、チェリーブランデーPX のSherry、山査子ハスカップといった所で纏るだろうか。


20年以上たった今でも酸の主張は強いが、収斂性はなく、果実の凝縮味は薄く水平になだらかに広がるが、十分以上の旨味感を演出している。シームレスな構造を持ったこのワインは上質なお澄ましの様で、柔らかく流麗な一体感そして抜ける様な透明感が続く。アフターはその残響の様にして、強烈さはないものの、しっかり痕跡を残し続けて、かなりの長さ。そして終始気難しい。

この時点で21年経過だったが、まだもう2年位待って上げられたらもっと面白い展開だったか、もしそうだったら一寸残念。その素晴らしさをストレートに教えてくれる様なタイプのワインではないが、何はともあれ、最上の Pommard の一つである事は間違いない。

こういうタイプのワインを理解し愛でられる様になるのには相当な修行が要るのだろう。小生も果たしてどれだけ理解出来たかというとその点には自信がない。


いつもの様にスコアリングしてみると・・・ 18 / 20




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当サイトで2度目の登場となる Haegelen-Jayer (エジュラン・ジャイエ)だが、この作り手は既に幻になってしまった。そもそも、このドメーヌの所有していた畑の面積は 4.2ha と非常に小規模という事もあり日本で見掛けるチャンスも非常に少なかった。
ドメーヌ自体についてはこちらの記事でも触れている。Jayer とは名が付いてこそいるが、当主だった Alfred Haegelen (アルフレッド・エジュラン)氏自身は Henri Jayer (アンリ・ジャイェ)の姪である Madeleine Jayer (マドレヌ・ジャイェ)の配偶者であり、外戚の一人となる。(1962年に結婚)
ワインの作りも日本でだけやたら有名な Henri Jayer とそれを受け継いだ Méo-Camuzet (メオ・カミュゼ)の系統とは全く異なるものだった。
2013年に取り上げた Echézeaux (エシェゾー)と今回フィーチャーする Clos de Vougeot (クロ・ドゥ・ヴージョ)がこのドメーヌの2枚看板だった。実はこの生産者は2009年に殆どの畑を Domaine Laurent (ドメーヌ・ローラン )に貸し出ししてしまい、1969年から続いた40年の歴史に事実上のピリオドを打った。(理由は高齢になったための引退)


hjcvougeot98b

この非常に貴重になってしまったワインについてだが・・・(テイスティングは2016年の春頃)
色は微かにレンガ色の入ったガーネット
香味のエレメンツを挙げて行くと先ずは、シナモン、クローブ、ナツメグ、黒文字という所から始って、ラズベリー、苺、Fraise des Bois、クランベリー、レッドサワーチェリー、というあたりの赤系果実達がじわじわ出てくる
更に Fernet みたいなイタリアハーブ系苦味酒、野薔薇、ローズヒップブラックソーン(果物)、ブラックチェリー
これで終らずミント、昔のコーヒーリキュール焼きたてのクロワッサン、焼きたてのバゲット、後に微かに葉巻


酸はまだ強く出て来るが、タンニンは表立っては強く出て来ず、全体的にお澄ましの様な躯体を見せている。
ボディはまだタイトさを残すものの、果実味、酸、タンニン、旨味感の溶け込み方は絶妙。やや淡い感じもあるが、それでもコンスタントで水平に広がりながらしっかり伸びる、消えそうで消えない。
迫力不足を感じてしまう場面もあるものの、クラシックなブルゴーニュの良さは十分に見せてくれるので、1998という年の特徴を考えれば、全然素晴らしい部類か。
ただ、惜しむらくはアフターが静かで一押しが足りない事か

この Clos de Vougeot をテイスティングしたのは2年近く前、Echézeaux v.v. の方は約5年前なのでこの両者を一概に比較するのは難しいが、如何考えてもEchézeaux の方が良かった事は間違いない。

いつもの様な感じで採点してみると・・・ 17.5~18 / 20



)ベルギーの菓子職人からワインに転向し、ネゴシアン(nègociant、酒商)として一躍スターになった Dominique Laurent (ドミニク・ローラン)が息子の Jean (ジャン)と共に2007年に開始したドメーヌ部門。正式には Domaine Laurent père et fils
ワインを樽で買い付け熟成と瓶詰のみ行う場合はネゴシアン物として出るが、自社畑にて栽培から瓶詰まで一貫で行って出されたワインはドメーヌ名義で出される。(ラベルも違うので容易に見分けが付く)



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