Mas de Daumas Gassac(マ・ドマ・ガサク)といえば、南仏でも指折りの銘醸品となったが、その創業者である Aimé
Guibert(エメ・ギベール)氏が去年5月中旬に91年の生涯を閉じた。(ドメーヌ自体は2000年から子供達への引き継ぎを開始)
このドメーヌは1970年、Languedoc(ラングドック)のAniane(アニアーヌ)という所で産声を挙げた。パリの皮革メーカーの経営者だったギベール氏が、Montpellier(モンペリエ)近郊のVal de Gassac(ガサック渓谷)に農場を購入したのがきっかけ。
そして、ボルドー大学教授で地質学の権威だったHenri Enjabert(アンリ・アンジャベール)氏から、その土地がボルドー系品種と相性が良いと教わって、1972年に Château La Mission Haut Brion(Ch. ラ・ミッション・オーブリオン)から
Cabernet Sauvignon(要するにカベソー)の苗木を譲り受けて先ずは10haを植樹した。
そして、当時ボルドー屈指の醸造家で大学教授でもあったEmile Peynaud(エミル・ペイノ)氏の協力を得てワインの質の向上に取り組むと、世の評論家達を悉く唸らせてその名を欧州に留まらず世界に広げて行った。
創業から半世紀近くを経た今、現在は森林に囲まれた中に合計52haの畑が点在するまで拡張している。此処の葡萄栽培の重要なポリシーの一つが多様性で、畑に植えられる葡萄はトータルで50品種近くに上る。
しかも古い品種と古い苗木を大切に使いましょう運動を頑固に展開し、市販のクローンは使わないのもポリシーとの事。
ワインのデビューは1978年ヴィンテージ。その後はあっという間に「南仏のラフィット」、「ラングドックのグランクリュ」等と持ち上げられていちびったのは有名な話。
赤と白の両方を生産するが、赤のセパージュはカベソー80%~90%にその他10品種を混醸、白はChradonnay(シャルドネ)及び
Viognier(ヴィオニエ)主体にその他6種類をブレンドして作られる。
(テイスティングは今年の4月)
色はかすかにルビーパープルを残したガーネットだが、決してガッチリ濃いような色ではなく、寧ろ上品でクリアな感じ。
土、シナモン、楠、西洋杉、腐葉土、というエレメント群がが先行し、その後続くのがカシス、ブラックベリー、ブラックチェリー、
シャンボールリキュール、Armagnac、干し葡萄、スターアニス、
アニス、スミレ
更には数回ジュニパー(杜松の実)を微かに感じ取る場面も
最初は酸が強く感じたが、後に果実味が主体になって、旨味感も非常にしっかりしているが、まだ少し硬さと閉じ込められたニュアンスが見受けられた。それでも何かが突出している様な傾向は無く、押し付けがましさも感じられず、綺麗に纏っていて古き佳き時代のワインというラインが見える。これがギベール夫妻の思い描く世界なのだろうか?
ただ、余韻はmedium long to long という微妙な感じで、フィニッシュに掛けての盛り上がりも期待ほど大きくは無いが、もう少しだけ熟成を重ねさせると更に覚醒するかも知れないが…、そこは微妙かも知れない
Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けるとするなら… 17.5 / 20
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Guibert(エメ・ギベール)氏が去年5月中旬に91年の生涯を閉じた。(ドメーヌ自体は2000年から子供達への引き継ぎを開始)
このドメーヌは1970年、Languedoc(ラングドック)のAniane(アニアーヌ)という所で産声を挙げた。パリの皮革メーカーの経営者だったギベール氏が、Montpellier(モンペリエ)近郊のVal de Gassac(ガサック渓谷)に農場を購入したのがきっかけ。
そして、ボルドー大学教授で地質学の権威だったHenri Enjabert(アンリ・アンジャベール)氏から、その土地がボルドー系品種と相性が良いと教わって、1972年に Château La Mission Haut Brion(Ch. ラ・ミッション・オーブリオン)から
Cabernet Sauvignon(要するにカベソー)の苗木を譲り受けて先ずは10haを植樹した。
そして、当時ボルドー屈指の醸造家で大学教授でもあったEmile Peynaud(エミル・ペイノ)氏の協力を得てワインの質の向上に取り組むと、世の評論家達を悉く唸らせてその名を欧州に留まらず世界に広げて行った。
創業から半世紀近くを経た今、現在は森林に囲まれた中に合計52haの畑が点在するまで拡張している。此処の葡萄栽培の重要なポリシーの一つが多様性で、畑に植えられる葡萄はトータルで50品種近くに上る。
しかも古い品種と古い苗木を大切に使いましょう運動を頑固に展開し、市販のクローンは使わないのもポリシーとの事。
ワインのデビューは1978年ヴィンテージ。その後はあっという間に「南仏のラフィット」、「ラングドックのグランクリュ」等と持ち上げられていちびったのは有名な話。
赤と白の両方を生産するが、赤のセパージュはカベソー80%~90%にその他10品種を混醸、白はChradonnay(シャルドネ)及び
Viognier(ヴィオニエ)主体にその他6種類をブレンドして作られる。
(テイスティングは今年の4月)
色はかすかにルビーパープルを残したガーネットだが、決してガッチリ濃いような色ではなく、寧ろ上品でクリアな感じ。
土、シナモン、楠、西洋杉、腐葉土、というエレメント群がが先行し、その後続くのがカシス、ブラックベリー、ブラックチェリー、
シャンボールリキュール、Armagnac、干し葡萄、スターアニス、
アニス、スミレ
更には数回ジュニパー(杜松の実)を微かに感じ取る場面も
最初は酸が強く感じたが、後に果実味が主体になって、旨味感も非常にしっかりしているが、まだ少し硬さと閉じ込められたニュアンスが見受けられた。それでも何かが突出している様な傾向は無く、押し付けがましさも感じられず、綺麗に纏っていて古き佳き時代のワインというラインが見える。これがギベール夫妻の思い描く世界なのだろうか?
ただ、余韻はmedium long to long という微妙な感じで、フィニッシュに掛けての盛り上がりも期待ほど大きくは無いが、もう少しだけ熟成を重ねさせると更に覚醒するかも知れないが…、そこは微妙かも知れない
Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けるとするなら… 17.5 / 20
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