Dufftown 街角ミュージック

マイナーパワーがこの世を救う。今こそ日本を大和民族の手に取り戻せ!連綿と受け継がれる日本と大和民族を護ろう。 害人天国を~、ブッ壊す!

タグ:Speyside

溜めてしまったモデルちゃん関係ネタ、そのストックの消費期限が過ぎない内に消化してしまいたいので、又かと思われるかも知れないが、そこは何卒彼女の美しさに免じて御許し賜りたい

今回取り上げる彼女の名は、福永桃子(ふくなが・ももこ)
ファッションブランドで Black Peach (ブラック・ピーチ) というのがあるのだが、実はその社長が誰あろう彼女

先日アップした汲沢芽衣子 嬢の10分後の続行のスジとして(曝)彼女を迎え入れた。
彼女の出身は宝塚市なので、この日は2名続けて関西出身者と対峙した事になる。
この日は2人分の撮影だったので、お互いのネタが一部を除いて被らない様に気を遣った小生であった。


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ここで早速フィーチャーしたのは
Glenfarclas Family casks 1991 20yo 56.9% for Shinanoya and Highlander Inn Tokyo
実はコレ、旧ブログ時代に紹介したボトルでもある(記事はこちら
購入時におまけで付いて来たバータオルも添えて、Glenfarclas をアピール
小生は2本購入したのでタオルも2枚ある。


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1991年と聞いて、彼女は「私と同い年や」という言葉を放った。全然意図した事ではなかったが、所謂バース・ヴィンテージでこの絵を飾る事が出来た。

このボトルを購入した5年前の相場は安く、この20年クラスのFamily Cask が12000円程度で購入出来た(当時の相場からしても安いが、これには一寸した訳もある…)
それから5年を経た2017年、今月リリースされた2005・11yo 秩父ウィスキー祭記念は15000円に達する
去年後半から若干落ち着きを見せてきたとはいえ、恐ろしい高騰は続いている。


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横位置の絵も撮ってみた、しかもやや見下ろし気味のアングル。オリジナルタオルはチェアの座面に置いてみた。
タオル2枚を4箇所で縫い付けて1枚の様に繋げてあるのだが、このタオルとロゴを上手く入れようとするとなかなか上手く行かない。

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彼女当時24歳だったが、かなりの酒好きで、頻繁に飲み歩いている様である。そんな彼女でもこんなボトルがあった事は知らなかった様だ。(知ってたらそれはそれで怖っ
社長にはこんなモルトも似合うという事で…


次はどんなネタが飛び出すか? そこはPart 2 でのお楽しみという事で

Oct. 24th, 2015 Pulchra撮影会 at Studio Coucou (江東区高橋)
PENTAX K-3+smc DA 35mm f2.4 Profoto B1(レンタル)使用




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Ben Riach Distillery 身売りの話Part 3 まで来た訳だが…

ウィスキーを含めたハードリカーの世界は御存知の様に、巨大資本のコングロマリットによる寡占化がここ数十年で進んでいる。
その中でもスコッチウィスキーの世界は昔からその傾向が強かった様に見える。その証拠に何せ、嘗てのDCL(Distillers Company ltd.)1920年代で既に圧倒的な大勢力に伸上がっていた。
それが1980年代以降の世界的な業界再編でUDV=United Distillers and Vintners 等を経て今のDiageo- Moët-Henessy (ディアジオ・モエ・ヘネシー)=世界最大手となっている。そしてこれに続くのが、Pernod-RicardBacardiBeam-SuntoryBrown-FormanWilliam Grant and sonsCampariEmperador という辺りである。


jdsb01抑々、ハードリカーでビジネスするには大変な資金力が要る。醸造した上にそれを蒸留するだけでもワインより全然大変である。これがウィスキーやブランデーともなれば、数年から数十年の熟成を経ないと商品化出来ない。そこで膨大な数の樽をストックしなければならない事になるから特に資金力がモノを言う。

今のハードリカーの市場はどうしても大手ブランドのパワーゲーム国獲り合戦の様相を呈してしまい、画一化の圧力が目立ってしまうのは仕方が無いと言える。
大手資本+ブランド力→出せば売れる→さらに巨大化するという展開である。そして最終的に商品の質はそんなに大きな問題ではなくなるとまで言えてしまう(あくまでも極論すればという事だが)。
ハードリカーの世界は結局ブランド力が全てみたいなものだというのも事実である。


それこそ、Brown-Forman の大黒柱であるJack Daniel's なんて今や世界中、犬でも猫でも知っている様な位の超有名ブランドである。
巨額な広告宣伝費を「投資」してブランドを拡大し、世界中に販売網を広げられる巨大メジャー企業の独壇場になり易いのが現在のハードリカーの世界だと言える、
(画像はJack Daniel's Single Barrel for Shinanoya これは結構美味かった)


ワインの世界は今やハードリカーより市場のパイが大きく、法律で保護されている産地だけでも何千何万とある。ワインの世界も作り方等が画一化しているのは事実だが、それでも多様性はハードリカーの比ではない。(ワインとハードリカー、画一化と言ってもその内容が違うというべきか)

それだけ、中小の資本でも生き残れる隙間はまだ沢山あるという事にもなる。ワインの世界でも大資本がその勢力を広げてはいるが、巨大資本と言える様な所は少ないから、マイナーパワーが闊歩している世界だとも言える。 ワインとハードリカー、双方の市場を比較すると、決定的に違う部分が有るのである。
ハードリカーに於いても、更なる多様性を求める消費者は多い筈であるが、画一化させる力が圧倒的に大き過ぎるのが現状である。

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左=Ben Riach 1984-2006 peated 21yo 55% Oroloso Sherry butt
右=Ben Riach 1994-2010 15yo 55.4% PX Sherry puncheon


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左=Glendronach 1995-2014 18yo 54.8% Oroloso Sherry Puncheon 
          for Liquors Hasegawa, Kinko and Shinanoya
(去年、キンコーから購入)
右=Glendronach 1988-2004 15yo 59.4% Sherry butt Cadenhead's Authentic Collection (京都市内で購入)           
本来は東ハイランドの蒸留所なのにラベルではSpeyside と書いてあるww


ここ数年、世界各地でクラフトディスティラリーと呼ばれる中小の資本によるインディペンデントな蒸留所が雨後の筍の如く産声を挙げている。リキュール等でも質の高い物を作るブティック的メーカーが注目されてきている。既存蒸留所の買収とはいえ、ビリーの活躍がインディペンデントな蒸留所やメーカーを多少なりとも勇気付ける存在になっていたのかも知れない。
スウェーデンでは、クラフトディスティラリーとして1999年に創業し、一躍名を上げたMackmyra(マクミラ)も2013年に従業員削減などのリストラを余儀なくされた。当時で累積赤字が3000万クローナ(当時のレートで5億円程度)を超えてしまっていたらしい。
スコッチでもインディペンデントな蒸留所として頑張って来たJim MacEwan(ジム・マッキュワン)氏のBruichlladdich(ブリックラディ)も多額の負債に耐えられず、大手資本のRémy Cointreau(レミー・コアントロ)に身売りしてしまった。 こういう例を見ると、ビリーの所も目論んだ程には儲からなかったのかも知れない。

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arr98546a上段左=Glenfarclas 1989-2006 16yo 56.3%
昔は高価なFamily Cask シリーズ以外でもヴィンテージ入りでカスクストレンクスというのは結構手に入ったのである。最近は46度加水の奴が多過ぎて困る。

上段右=Springbank 1997 batch1 55.2% (released in 2007)
内側を焦し直したSherry butt で10年熟成。11000本限定マスターディスティラーであるFrank MacHardy とマネージャーのStuart Robertson が原酒をセレクトしたおかげで世界的に高評価だったらしい


下段=The Arran 1998 17yo 54.6%      
refill Sherry cask for Shinanoya
Arran 蒸留所の20周年を記念しての信濃屋プライベートボトリング。小生もこの春入手した


世界各地に現れている新進のインディペンデントな蒸留所やメーカーが今から10年後に残っている可能性は高くないと考えるべきである。 新しい地場産業として期待される所もある一方、地元の反対や環境アセスメント等の理由で計画自体が失敗に終わるケースも多い。



国内でいえば堅展産業厚岸蒸留所(今年度内に操業開始予定)のケースでも、北海道の全ての自治体へオファーを出した中で、蒸留所計画を受け入れたのは厚岸町のみだったのである。

 
高評価のフレンチ・ウィスキーとして名を上げたCeltic Whisky Compagnie はスコットランドに進出すべく、去年夏にGlann ar Mor(グラン・アー・モー)蒸留所を閉鎖して()、Islay(アイラ)島にGartbleck(ガートブレック)蒸留所を立ち上げようとしたが、頓挫して事実上失敗
何と言っても地元の反対が強かったからである。平穏だったアイラの島が昨今のウィスキーブームで騒がしくなった所に、蒸留所が増えるのはNG という事らしい。


そういう中でも、インディペンデントな蒸留所でも大手資本に巻き込まれず、脈々とその流れを築いている所だってある。SpringbankGlenfarclas はインディペンデント蒸留所の2大巨頭である。よって、今のインディペンデントな所について100%悲観する事も無いと思われる。
将来、Springbank やGlenfarclas の様な名門に進化する所が出て来る事を希望する今日この頃の小生であるが、先ずはThe Arran に期待である。最近のArran は良くなってきていると思う。
マイナーパワーが活躍してこそ豊かで文化的な世界になるのだから。 その生き残りのキーワードがあるとするなら、alternative(オルタナティヴ)としてその存在を確立出来るかという事なのかもしそうであれば、皮肉だがalternative が最も生まれ難いのが実はスコッチウィスキーではないかと思われる。あまりにも伝統的過ぎるのである。



)Jean Donnay(ジャン・ドネ)氏率いるCeltic Whisky Compagnie が、Bretagne(ブルターニュ)地方のPleubian(プルビアン)という街で1997年に創業させたのが、Glann ar Mor 蒸留所。 2008年に蒸留所と同名のノンピート麦芽のウィスキーをリリース。翌2009年にピート焚きモルトのウィスキー=Kornog(コルノグ)をリリース。この会社はボトラーとしてスコッチやアイリッシュのウィスキーを独自で瓶詰販売もしている



※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Jul. 2016)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。



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前回で述べた様に、Ben Riach(ベンリアック)、Glendronach(グレンドロナック)を一躍人気蒸留所に押し上げたBilly Walker(ビリー・ウォーカー)氏は少なくとも日本のウィスキーファン達にとっては、半ばスターみたいな存在だった。
そのBenRiach Distillery が身売りなんて青天の霹靂と感じたファンも相当数いたかも知れない。

 
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左=Ben Riach Limited Release 1976 34yo 55.8% Sherry butt / 1978 32yo 50.4% Tokaji finish(
右=Ben Riach 1987-2012 24yo 52.0% for Highlander Inn 25年に4日だけ足らなかったww


Ben Riach という蒸留所は抑々、Longmorn(ロングモーン)の2軍みたいな感じの扱いで、1898年に創業したもののその翌々年に停止。
その後Glenlivet(グレンリヴェット)の傘下に入って再開出来たのは60年以上後の1965年。そこからは所謂Chivas Brothers 系の一員としてGlenlivet やLongmorn 等と運命と共にし続けて、Seagram(1978)→Pernod Ricard(2001)と経営が変って行ったが、2002年生産停止に再び追い込まれた。
そして2004年、Billy Walker の許に移り、今に到るが、それまでフル生産になった事が無かったのである。
 再開後も中心としたGlenlivet 系列の中でも全く目立たない存在だったので、お家の事情に振り回されるような形で、この蒸留所本来のスタイルとは全然違う様な原酒も試験的に作らされたという時代が続いたのである。
この事自体は非常に不本意に見えるが、こうした諸般の大人の事情によって、Ben Riach では70・80年代を中心にヴァラエティに富んだ特徴的な原酒が沢山残された訳で、後の21世紀になってその事が、ビリーに大変な幸運をもたらしたとも言える。


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左=Glendronach single cask オフィシャルボトルのシリーズから 1994-2011 17yo 60.1% 並び1971=2010 39yo 48.1% 何れもOroloso Sherry butt 熟成
右=鹿児島のキンコー独自のボトリング 1994-2012 18yo 55.3% Sherry hogshead 熟成


Glendronach は1826年創業、元々はArdmore(アードモア)蒸留所と兄弟的な存在だった。1960年からはWilliam Teachers and sons の経営になった。何と言ってもTeacher’s(有名なブレンディド・スコッチ)の主要原酒として有名だった。1976年にビジターセンターを作る等繁栄を誇った時期もあったが、
Teacher's がAllied Breweries(後にAllied Domecq)に買収された事が最後は裏目に出たのか、結局1996年~2002年まで休止を強いられた。
再開後の2005年にDomecq が事業売却を行った為Pernod-Ricard 傘下に移ったが、あまり陽の目を見られず遂に2008年ビリーの許に行ったのである。シェリー樽による原酒の熟成を非常に早くから始めた蒸留所の一つであったので、シェリー樽熟成の原酒が豊富にストックされていた。シェリー樽モルトが少なくなった現在、これが思いっきり強力な武器となった。


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左=Glenglassaugh 30yo 44.8% Billy Walker 体制下での最初のリリース
右=Glenglassaugh 1973-2012 39yo 46.3% for Campbelltoun Loch and Shinanoya


それから序でに、Glenglassaugh(グレングラッソ)についても触れておくと…、 1875年に創業、その数年後にHighland Distillers(ハイランド・ディスティラーズ)に買収される。今でいうEdrington Group(エドリントン・グループ)系列だったということになる。 20世紀に入っては2度の閉鎖を経験。1956年に再開されると設備改修を受けるが、30年後の1986年に3度目の閉鎖。 2008年、オランダ人投資家のScaent Group に売却され、同年に再開。2013年にビリーの許に移る。兎にも角にも影の薄い蒸留所なのは間違いない。
 

ビリーが大躍進でたっぷり商売出来たのは、あくまでも前オーナー時代の原酒のおかげだったのである。換言すれば、他人の褌(ふんどし)で勝ちまくって番付を一気に上げたという事にもなろうか。

ビリーが経営する様になってからの原酒は未だ殆ど流通していない。まぁ、時系列から考えれば当たり前の事だが。
これはヴェンチャービジネスによくあるパターンだが、目的はあくまでも事業の売却益だったのかと思わざるを得ない部分が有る。頭の良い人間はヴェンチャーで専らこれを狙い、売却益が出ればそれを元手にまた新事業を興す。
この論理をこの件に当て嵌めたとするなら… 蒸留所買収で引き継いだ原酒を上手く売りまくり、蒸留所のブランド価値を上げて同時に元手は回収、そして事業売却で大きなリターンを得る。
これで説明が付くと思いきや、そうとも言えない点も出て来る。

先ずはGlenglassaugh なんて買った事が疑問になる。そこには原酒があまり残っていなかったのは明らかだからこの手は使い難い。
この件について多くの情報が得られない現在、あくまでも憶測の域でしか書けないが、この先真相がそうそう表に出されるとも思えない。


もう少し色々書こうと思うので、Part 3 に続く!
 

)Tokaji(トカイ)はハンガリーを代表する白ワインで、同国の北東部で生産される。主要品種はFurmint(フルミント)とHarslevelu(ハーシュレヴェル)その中でも、Tokaji Aszu(トカイ・アスー)は世界3大貴腐ワインの一つで、16世紀には生産が始まっていた。因みにAszu というのが貴腐を意味する



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Ben Riach(ベンリアック)Glendronach(グレンドロナック)と言えば、今やスコットランドでも超メジャー蒸留所の仲間入りしたと言って良い。
10年以上前はあまり話題に上らなかったこれらの蒸留所を一躍スターダムに押し上げた男と云えば、あの、Billy Walker(ビリー・ウォーカー)氏である。


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左=Ben Riach 1983 29yo 44.5% 信濃屋向け限定ボトル
右=Glendronach Cask Strengh Batch 1 54.8%
 

この2つの特徴として、プライベートボトリングも含めたシングルカスク(勿論カスクストレンクス=樽出しそのまんま)でのリリースが非常に多い。これがこの2つの蒸留所の人気を押し上げていた大きな要素だったのは間違いない。Ben Riach の70年代蒸溜のボトル達は関西で爆発的人気を誇っていたはつい数年前の事だった。
Ben Riach 然り、特にGlendronach については、人気上昇が留まる所を知らず、ここ数年は原酒の需給が逼迫気味になったのか、その価格も非常に高騰していた。 そんな中で、ウィスキーファンには衝撃を以て受け止められたニュースがあった。
Ben RiachGlendronach、のみならずGlenglassaugh(グレングラッソ)も所有する Benriach Distillery Company(ベンリアック・ディスティラリー・カンパニー)が、去る4月にアメリカの酒造超大手Brown-Forman(ブラウン・フォーマン)に身売りしたのはウィスキーファンや酒業界の方々なら既に御存知であろう。(金額は2億8500万ポンド)
 

jd90s43aBrown-Forman と言えば、何と言っても Jack Daniel (ジャック・ダニエル)の名が浮かぶ!更にはWoodford Reserve、Early Times 等々の有名どころを傘下に収める世界的企業。又スコットランドでも嘗てはGlenmorangie(グレンモーレンジ)蒸留所の大株主だったからスコッチとも縁が無い訳ではない。

2004年、Burn Stewart(バーン・スチュワート)の幹部だったビリーが南アフリカの投資家2人と組んで Ben RiachPernod-Ricard(ペルノリカール)から買収。Benriach Distillery Company を立ち上げ、そこから近年のウィスキー人気にも乗って飛ぶ鳥落とす勢いで大躍進
2008年にGlendronach も同じ様に買収。
2013年にはGlenglassaugh を今度はオランダの投資家から買収。


かくして、更に勢いを加速させるかに見えたが…、実はその裏で身売り話は2~3年前から結構な数あったらしい

因みに、この画像は90年代初頭に僅かな期間だけ流通した43度のジャック

 ビリー自身はこの身売りに関する声明で金の為ではないと言っているが、端っから適当なタイミングで売り抜けるつもりだったとしか思えない。

Billy Walker 氏はスコッチウィスキーに関わって約50年
、年齢もかなりの所に達している筈ではあるからリタイアという事を考えていても不思議ではない。


だた、年齢云々より彼がその声明の中でブランドという言葉を数回使っている事が小生としては引っ掛る。その上、ファンを魅了し続けた魅惑的な原酒が底を突き始めていたのも事実と思われる。

この話、引っ張れそうなのでPart 2 へと持ち越す!

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ストレージ用のHDD 故障から約10日、一部のデータは消失させてしまったものの、大部分のデータは復旧し当サイトの更新も何とか再開に漕ぎ付けた次第である。
 
蒸留所に行くと、幾つかの樽の中から自分でボトルに詰められる場合がある。手詰めなので、" Hand Filled " と呼ばれ、自分だけのオリジナルボトルとも言える。
蒸留所に行く機会が無くとも、運が良ければそんなボトルをテイスティングするチャンスはある。


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左画像は、BOWMORE
山岡秀雄氏の手詰めで、去年11月のWhisky Festival にてテイスティング出来た物

右はABERLOUR、西天満のあるバーの店主氏がネットオークションで仕入れた物らしく、今年5月のテイスティング この2本に共通するのは、シェリーカスク、しかもかなりガッツリな仕上がりw

シェリーカスクと云っても、様々である。シェリー熟成用に使われるのと同じbutt と呼ばれる500l 位の樽もあれば、250l クラスのhogshead、やや特殊だがoctave と呼ばれる50l 程度の樽等もある。入れられていたシェリーのタイプの違い(註1)、1st fill か2nd fill か、ウィスキーを入れる前段階の樽の処理の仕方…、こういったところで色々変って来るのである。


さて、先ずはBowmore の方だが…、 マホガニーに近いゴツい色合いで、そんな見た目通りに、シェリーの要素が前面に出ていた。でも、そこからこの蒸留所らしいキャラがしっかり反撃して出て来てくれたので、全然許せてしまう。ガッツリなシェリーでありながら、然程諄さも感じず、トータルパッケージはかなり良い。
Bowmore にはシェリーカスクが非常にフィットすると小生も考えているが、貴重な味覚体験が出来たと内心喜んだ訳であった。さすがは山岡氏!感謝を申し上げたい。

右画像のAberlour に話を移すと…、色はこちらもそこそこゴツイ赤茶
先ず一寸したゴム臭さ、これは程なく引っ込んだが、有難さを感じさせる所は殆ど無い。酒としては決して悪くは無い。この蒸留所からはA'BUNADH というシリーズが出ているのは有名だが、まさにその手詰め版という感じだった。この樽もA'BUNADH の原酒になる物だったのであろう。
この手詰めボトルのネットオークションでの入手価格が10000円を楽に超えたという話だが、これに対して、A'BUNADH なら8000円前後で買える、Batch 52まで出ている様であるが、Batch 20 以降は評価も安定して結構高く、人気の方もフランスを中心に結構高い様である。


要するに、これなら、A'BUNADH でも事足りる。 この蒸留所はPernod-Ricard、つまりフランスを本拠にする企業の傘下にあるので(註2)、フランスで人気が出そうな商品を特別に出したというのは穿ち過ぎだろうか?
Aberlour の場合は、シェリー樽とバーボン樽のヴァッティングでカスクストレンクスというのが欲しい所ではあるが…。 ウィスキー愛好家の中にも、シェリー樽熟成の物は苦手という御仁がおられる。
小生の様にワインを飲み慣れた人間なら、シェリーカスクは寧ろ歓迎となる可能性が高い。


シェリーカスクは今や貴重な物となっている。シェリー樽の供給がウィスキーの増産には追い付かない状態である。 スコッチというとシェリー樽というイメージをお持ちの御仁も多かろう。その始まりとしては、シェリーがスペインからイギリスまで樽で運ばれる事が多く、その空き樽の廃物利用が功を奏したという経緯があった。(註3
1970年にEC 域内での樽詰め状態での酒の輸出入が大幅に規制されて、運び用の樽が無くなったので、シェリー樽の供給が大幅に減った。

かくして、70年代以降バーボン樽の比率が一気に高まったが、その一方でシェリーの蔵に新品の樽を送ってシーズニングしてもらうという事が行われる様になった。シーズニングの際、質の劣るシェリーを何度も使いまわす所もあるらしい。更にはシェリーを煮詰めた物を代用品としてシーズニングで使い回すケースも以前はあった(90年代以降は禁止された)。
ワイン業界自体は拡大の一途を辿っていて、需要がうなぎ上りになるに従って、価格も高騰しまくりである。ただその中で、近年、シェリーの人気は伸びず、生産は落ち込んでいるらしい。これに伴い、シェリー樽の確保は非常に難しくなっているのが現状である。
シェリー樽の確保を狙った某サ〇〇リーが、シェリーのボデガ(bodegas)(註4)を買収したものの、その当ては見事に外れたらしい。



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註1)使用品種や熟成の仕方等々で色々なタイプに分かれる。大別すると、Fino、Manzanilla、 Amontillado、Oloroso、Palo Cortado、Cream、Pedro Ximénez といった辺り。
註2)Pernod とRicard は両社ともpastis (パスティス)という種類のリキュールの有名メーカーだったが、1975年に合併してPernod-Ricard が発足。それから40年、今やDiageo と双璧をなす酒類業界の世界的最大手のコングロマリット。
註3)シェリーを樽に入れて運ぶ際、コモンオーク材の樽が使い捨て的に使われた。昔はコモンオークが安価だったためと思われる。
註4)ワイン醸造所をスペイン語ではbodegas という




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