Dufftown 街角ミュージック

穏健主義の波とマイナーパワーがこの世を救う

タグ:Cocktail

ジンを重連させたマティーニの件(当該記事はこちら)、漸くその続編が出来た

ジン(Gin)といえばその語源はオランダ語の jenever、英語なら Juniper、即ち杜松の実である。
この原型となる酒はイタリアで11世紀に作られていたとされる。
17世紀にオランダの医師 F. シルヴィウス(Franciscus Sylvius)が杜松の実を使った薬用酒を開発したのが広まり、オランダ生れのオレンジ公ウィリアム=ウィリアム3世がイングランド国王となると(1689年)イギリスで一気にポピュラーな物となった。

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ここで主役に抜擢したMARCONI 46 についてその特徴をもう一度確認すべく、ソーダでトワイスアップにして飲んでみた。又後日にはストレートでも試してみた。
コクも感じる、ジュニパーは強い。その後、苦味系薬草リキュールの様なハーブ感、更には微妙にスパイシー&フローラルな部分も追い掛けて来る。そんな所が北イタリアなのだと思った。ストレートで数回テイスティングする内に、それこそ今出来の下手なモルトウィスキーより全然美味いと確信してしまう様になった。そしてこの実験検証に際しては MARCONI 46 と合せる相手のジンは6銘柄に絞った。

レシピは MARCONI ・相方のジン共々に25cc、フレンチヴェルモット=10cc、オレンジ系ビターズ=1dsh 。
ヴェルモットはDOLIN (ドラン=フランス産 註1)、ビターズはBitter Bastards (ビター・バスターヅ)のCuracao Bitters(キュラソー・ビターズ)を使用。


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第1は、GIN LANE 1751 royal strength 47.3%=上段左側
GIN LANE(ジン・レイン)はクラフト・ジンと呼ばれる物の一つだが、比較的クラシックなテイストとされるロンドンドライタイプ
検証結果
期待値に少し届かず。口に含むと荒さとバランスの悪さが出る様な気がした。相性としか言い様が無いのだろうか?


第2は、Citadelle dry gin =上段右側
Citadelle (シタデル)はフランス産。Conac Ferrand (コニャック・フェラン 註2)がコニャック蒸留が出来ないシーズンに単式蒸留器を活用する形で、1989年の創業と同時に製造を開始。2008年に国際的コンクールで立て続けに章を取るとプレミアムジンとして大ブレーク。
ただ、コイツとの組合せも簡単に言うと萎え~っ
Citadelle 自体が繊細過ぎる傾向があるためか、膨らみが無くなり、両方の持ち味が出ていない印象。

第3は Tanqueray London Dry Gin・47.3%=中段左側
タンカレーの一般的なアイテムだが、プレミアムジンの元祖ともいえる。
この組合せは間違いの無い味に仕上がった。お互いの特色も出た上で、バランスもそれなりに取れて上手く纏った様に思えた。


第4は Tanqueray number Ten・47.3%=中段右側
タンカレーの中のプレミアムアイテムだが、見ての通り妙なボトルに変わってしまっている。
このNo.10とのコラボでは又違った味になったが、こちらは柑橘系フレーヴァーが目立つ。#10を使う方が小奇麗で透明感のある形には仕上がるが、通常のTanqueray の方がバランスは良い様に見えた。

第5は  季の美(きのび)京都ドライジン・45% =下段左側
日本でもクラフト・ジンが急激に増えて来ているが、京都蒸留所が去年からリリースしているこの銘柄はその代表格。表記上は45度となっているが、実際は45.7度で輸出用ボトルと同一度数( 80 UK proof )
ボタニカルは11種類と多くはないが、和や京都を表現すべく柚子・山椒・宇治緑茶等を使用している。季の美との組合せは普通に考えたらありえない反則的豪華コラボ。
MARCONI は葡萄からのスピリッツと思われるが、季の美のスピリッツは米由来。お互いがジンとしては高級で少量生産だが、それぞれの素性の高さが良く判る。口に含んだ時に感じた迫力はさすがで、スピリッツが良いとこんなに美味しいのかと感じさせてくれて、お互いの良さは消えてはいない。季の美は京都を押し出したキャラクターに仕上がっていて、香味はやや大人しい。MARCONI は押し出しの強いキャラ。この2つがどういう形で結びつくかは作るまで不安があったが、そこは杞憂に終った。迫力がある分諄いと感じられる場合もあるだろう。しかもこの超強力コラボには決定的弱点がある。それは店でサーヴィスするとなると結構な価格になるのは避けられず、特別裏メニューにするのが関の山だろうか。

第6は  GORDON'S London Dry Gin Traveller's Edition
6つの中でこれが一番だったか。香りもボディも一番上手く綺麗に仕上がった様に思われる。MARCONI の持つ押しの強さから来るパンチは明確に感じられるが、滑らか且つ軽快に流れる部分も確保出来ている様に見える。これによって件の記事における名古屋のバーテンダー氏の選択は最適解にかなり近かったという事も判った。
これと同時に、ゴードンが先日のパッケージ変更でその味も少々変わってしまったという事実も判明した。


全て同じ形のグラスを使い検証してみたが、同じレシピでグラスは変えてという形でも実験すべきだったのではという部分はある。カクテルでもグラスの形を変えると香味の出方も変わる可能性があるからである。
この極めてシンプルでスタンダードなカクテルでも色々弄ると可能性が広がってくる。近年はジンの中でもクラフトジンと呼ばれる特色豊かな新興勢力がドンドン出てきているので、本当に弄り甲斐がある様になったのは間違いない。
次はカルヴァドスの名門、Christian Drouin(クリスチャン・ドゥルーアン 註3)が作る Le Gin (ル・ジン)あたりをフィーチャーしてやってみても面白いか?



註1)Savoie(サヴォア)地方のChambéry(シャンベリ)にあるメーカーで1821年創業。1932年にヴェルモットとして初めてA.O.C. を取得している。
註2)コニャック地方でもGrande Champagne (グランド・シャンパーニュ)区域にある、Alexander Gabriel (アレクサンドル・ガブリエル)によって創業された小規模メゾン。実際のコニャックはPierre Ferrand の名で売られる。

註3)ノルマンディの実業家だったChristian Drouin Sr. が Pays d'Auge(ペイ・ドージュ)の域内に農園を買い1960年に創業、79年になって初めて市場に製品をリリース。現在は3代目のGuillaume Drouin (ギョーム・ドゥルーアン)が当主で、使用する林檎は30品種に上る。COUER de LION (クール・ドゥ・リオン)のブランド名で知られる。



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この銘柄を憶えている御仁はどれだけいるだろうか?
ドライジンの中でも1,2を争う超メジャーブランド、Beefeater (ビフィーター)のプレミアムレンジの商品で、如何にもというその名は Crown Jewel (クラウン・ジュエル)
それこそこの紫色のリッター瓶で憶えている御仁も多いのではないかと…

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約8年前に終売になったこの銘柄だが、今年3月に近鉄を撮影するために三重を訪れた時、津駅近くのバーで再会出来た。
土曜の夕方というのにマスター氏は不在で女性スタッフ2名が接客に当られていた。その日がマスター氏の高校の同窓会に当っていたらしく、終了後撤収し次第店に戻られるとの事だった。小生はカウンター片隅に陣取って仕方なく1杯目はビールを頼み間を繋ぐ。
店自体がかなり古い感じでマスター氏も結構ご年配な方らしいが、バックバーにはかなり豊富な種類のボトルが置いてあり、地方都市にもこんな店があるとありえん良さみ深くしてバイブスアゲアゲである。
そして小生の目前には Nikon F4 が何故か鎮座していて、マスター氏はカメラも趣味にしていた様である。


だが、マスター氏は同窓会が長引いたらしく、中々お戻りにならない。そんな中、小生も2杯目に移行せざるを得なかった。そこで、Beefeater Crown Jewel のドライマティーニをオーダーした。この銘柄、8年位前にしれっと終売になってしまった訳なので、これを使ったドライマティーニなんてそれこそ何時以来だか思い出せない。
開けてから年月が経ってしまったからなのか、香味は少々飛んでしまっていた印象が拭えなかった。それでも現行の製品より美味いというのが凄い。
コイツの度数は47.3ではなく50度、免税店用の商品ながら事実上のフラッグシップとして自信を持って出していた物だった事は今でも容易に想像が付く。腐っても鯛、痩せても枯れてもCrown Jewel という事なのだろう
Beefeater も " 24 " とかへんちくりんな物は作らんでエエから、このクラウン・ジュエルを大々的に復活させて欲しいと願って止まない小生である。(去年僅かな量が復活販売された模様だが…)




マスター氏も戻られるや否や、大挙して乗り込んでこられた同窓生達の注文を捌くのにテンヤワンヤで、じっくりお話しする事も儘ならなかったのは残念。
結局小生が最後にオーダーしたのはこのウィスキーだった。


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Balvenie 1974-90 15yo 57.1% Singnatory dumpee bottle
超懐かしいボトルにバイブスアゲアゲ! 何つったって、Signatory (シグナトリ)のダンピーボトル
その上、ボトラーズながら Balvenie (バルヴニー)としっかり明記されているのがポイント高い
Balvenie に関してはボトラーズからの場合、蒸留所名が明記された状態でリリースされる事は殆ど無い上に、シングルモルトとして出る事も少なく、ティースプーンモルトとして出されるケースが多いのは御存知の方も多かろう。
70年代前半蒸留のスペイサイドというと、やたらトロピカルフルーティーなキャラを想起される御仁も多かろうが、これはそういう酒ではない。スペイサイド本来の酒質に忠実な面がはっきり出ていて、押し付けがましさは無くクラシックなタイプで落ち着きのあるなかなかの美酒であった


大都市圏では消費し尽された様な酒が、地方だとまだこういう形で残っている事もあるのは、見方によっては皮肉にも大都市と地方の間で愛好家の数とレベルにおいて差があるという事の証しになってしまうのであろうか?

こうして、津での結構 GJ な体験を終えて近鉄特急で宿泊地の四日市に向かい、次の日に備えたのであった。(津ではホテルが取れなかったのが残念




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去る7月に、 GORDON'S London Dry Gin 47.3% 販売終了という話をした。
これにはバーテンダー等の御仁達も右往左往した様で、そこに愛好家達も加わる形で国内に残った在庫に群がり一気に市場から姿を消した。
先月末に神戸の Bar SAVOY に足を運んだ際、ドライマティーニを締めに頼んだが、「これ、まだあります」と GORDON'S 47.3% を見せられて迷い無くそれをベースに指定した。昔に比べれば味は落ちているものの、鉄板銘柄としての安定度とバランスは無視出来ないと改めて思った小生だった。


それから1ヶ月も経たないというのに…、世田谷のある有名酒販店=〇濃〇でこんな物を発見してしまった。
商品紹介の札には「ゴードン・ロンドン・ドライジン 1000ml 47.3% 直輸入」と書いてある。47.3%は廃止された筈で、「古い札を外し忘れたん違うか?」と思ったが、念の為、手に取って見た。


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紛れも無く新パッケージでありながら、47.3%と書いてあり、これには驚きである
何かの悪い冗談の類かと思ったがそんな事もない様である。
でも、良く見ると Traveller's Edition (トラヴェラーズ・エディション)という文字があり=ボトル下部、1000mlという容量である事からも、空港その他の免税店で販売する目的で作られた特殊仕様だと考えれば合点が行く。
47.3%というハイプルーフに対する需要は北米、アジア、オセアニアでまだまだ需要があると考えられる。(ゴードンの場合、元々が豪州仕様から始まった)
件の酒販店でも入荷して直ぐなのだろうが、結構なスピードで売れている様に見えた。小生も早速2本購入した次第。


近年になってハードリカーの業界は空港・フェリー・クルーズ船等々にある免税店のマーケットに注力している。1947年にアイルランド西部の地方空港で世界最初の免税店が生まれて今年で70年()、免税店のマーケットはトラヴェル・リテールと称されて世界中に広がり、新興国を中心に今も広がりを見せている。それこそ「第6の大陸」とすら呼ぶ所もある程である。

これはあくまでもトラヴェル・リテール向けの商品で、所謂並行品として極めて限定的なルートでしか日本に入ってこない事は想像に難くない。現に今回のこれも有名酒販店が直輸入したロットである。
となれば、一回当りの入荷量も限られて来るだろうから入手は容易くない事が予想される。この手の商品は何時仕様変更されたり消滅してもおかしくはない。

これらの事象を頭に入れながら、早速開けてジントニックで試してみたのだが…、旧型と比較して味が少々変わってしまった様な気がした。尤も、まだ1回しか試していないのではっきりした事はまだ言えないが、何れにせよ色々な意味でこの件が一安心とはならないのは確か。




)Shannon Airport (シャノン空港)はDublin (ダブリン)から西南西約190kmの場所にあり、1936年に造成が開始され1940年に開港。以前はヨーロッパ・アメリカ間のフライトの給油地としての役割を果たしていた。アイリッシュコーヒー(カクテル)はこの空港のレストランで生まれている。



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この夏に初挑戦を果たした撮影地は 阪神の大物カーブ だけではない。茹だる様な暑さの中だったが、神戸の外れでもう一箇所初挑戦を果たした。

関西の3日目、仕事は午前で片付き昼時からはフリーになれたので、西宮の夙川にあるこの酒屋を2年9ヶ月振りに訪れて買い物をした。小生はこの酒屋(輸入業者の直営店)とは彼此15年以上の繋がりがある。
その店が摂津市千里丘に所在していた時代も、箕面市坊島にあった時も行脚しているし、この会社の取扱品を彼方此方で購入している。


実はこの日の天候が今一つ読み難く、天候次第でオプションを発動するつもりでいたのであった。近畿一帯快晴という様な状況だったら、昼の買い物もせずに余呉界隈(滋賀・北陸本線)に行って名古屋で道草して帰京する事も考えていた。しかし、滋賀北部の天気は読めないと早々に断念。ギリギリまで阪神地域の天候を見極めての行動を考えた。

そして昼過ぎになって夙川から阪急に乗り、三宮まで車窓から空模様を注視。そして運命の新開地!
電車を降りて同じホームに留まり 阪神 直特に乗る。垂水で普通にチェンジして向ったのは、霞ヶ丘
新開地で神戸電鉄方面にスイッチする事も想定にあったが、午後も神戸はほぼ晴れると読んで霞ヶ丘に向ったのである。駅入口の自販機で飲み物を買って、線路沿いの道を西側に歩く事数分で撮影地に。


hs8240@kasmg01

早速来ました直特運用の阪神8000系 type Ⅳ 8239F 、この裏切者カラー タイガーズ の副標とは草生える
この光景に一部からは「違うだろ 違うだろ 支持者を怒らせるな  阪神電鉄 ってやる気あるんでちゅかぁ?
なんでこんな風になるのかなぁ~」とツッコミが入り続けるのであった。

8000系は件の裏切化工事type Ⅲ までは中間車のセミクロスシート化が行われたが、この8239F を含む type Ⅳ は全車ロングシートのままとされた。


ここには引き上げ線があって線路が3本になっている所があって、春夏は引き上げ線(画面右側)が終る所から午後に撮影する。姫路方面・三宮方面双方の列車を比較的綺麗に撮影出来る筈なのだが…、ここで一つ大問題
五色山公園の樹木と住宅の影が早々と下り線に掛ってきてしまう


sy5604@kasmg01

山陽電鉄創立110周年記念ラッピングで色々賑やかになった 5008F=5030系組込編成 山陽110周年須磨浦ロープウェイ60周年 タイガーズ 副標のオマケ付き
因みにこの姫路側 #5604 は白地に「うみひこ」、反対の神戸・梅田側の #5008 は赤地に「やまひこ」である

小生にとって山陽電車の撮影自体が約4年振りである。その間にも撮影テクその他を自分なりに向上させてきたつもりだが、木や建物の影は如何にもならない。


hs9502@kasmg01

梅田に向う直特9300系・第1編成、この系列自体小生にとっては初撮影となった
3編成しかない9300系、遭遇する率は低いのだがこの日は少なくとも2本が直特に入っていた様でケツ打ちながら2編成をキャッチした。
登場時から中間車はセミクロスシートで、接客設備の向上を図っているが、元々が 3000系 の代替車であり、近鉄との相互直通が具体化してその準備として1000系製造に着手した事から3編成の少数に留まった。力を入れて作った割には目立てない存在になってしまった。


sy3643@kasmg01

姫路に向う 3050系アルミカー3076F   3000系アルミカー は無塗装アルミでも渋さのある独特の風合いである。
2両目= #3500 だけ見た目が異なるのがこの絵でも判る。 #3500 以外の3両がクロスシート


sy3636@kasmg01

阪急三宮行き普通の 3000系鋼製車4連3062F  今は普通運用しかないが、嘗ては スカ色紛いのカラー 特急としても走っていた

sy3619@kasmg01

山陽電鉄随一の珍車= 偽アルミカー3619号車を含む3100F も最後の方でキャッチしてしまった。 3000系3100形 3050系増結用に増備される予定だったものの、計画変更によってこの2両で打ち切られ、余剰になってしまったが、同時に余剰車になっていた#3619と合体し働き場所を得たのであった。これは 偽アルミカー 組込だが、鋼製車+偽鋼製車(アルミに塗装)の組合せも存在する。

この挑戦の結果から、秋分過ぎ~立冬又は小雪の間、若しくは大寒又は立春~春分前の時期を選んで、もっと駅寄りの地点から正午を目安に上り=三宮・梅田方面を狙う形が霞ヶ丘での最適解ではないかと考えられる。
尤も、そんな時期であればここに固執せず他の撮影地を選ぶべきだという事にもなってしまうし、8月末という時期でという条件でもここが最適解だったとは言えないであろう。しかし神戸市内から大きく離れていない事等を思えば、仕方の無い所だったか。


16時前になると遂に上り線側にまで木の陰が落ちてきたのでそれ以上の撮影は諦めて撤収。撮影時間は90分だったが話題の新車 6000系 は不発に終った。かくして霞ヶ丘からは山陽とJR を乗り継いで元町に戻った。その後喫茶店で水分補給がてら一服して元町界隈を散策。



solcubano01それでさっさと帰京、とは行かずに折角だからともう一足掻きしてしまうのが小生。カクテルで有名なSAVOY(サヴォイ)を訪ねてみる事とした。その店は東門街の裏路地の目立たないビルの中にあるので、見付けるのには手間取ってしまったが、初挑戦をもう一つ稼いだ事にはなった。

汗だくになって店に入ると、意外と小さい店だった。カウンター十数席とテーブル数席の長細い空間。人気店というだけあって席は殆ど埋まっていた。

何を頼もうかと考えていたら、目前にカクテルの絵が置かれていたので、その絵にあったカクテルを注文。
その Sol Cubano (ソル・クバーノ=キューバの太陽) なるカクテルはこの店がオリジナルとして開発したのだそうで、如何にも夏向きという物だった。ベースはホワイトラムで、グレープフルーツジュースとトニックウォーターを加えてビルドスタイルで作る
(左の Sol Cubano の画像は小生が再現したもの)

その次の2杯目だが、やはりこの店のオリジナルとして作られたショートカクテル " Torero de Sangre " (トレロ・デ・サングレ=血塗れの闘牛士)を注文。
ベースはバーボン=1.5ozで、スロージン=1/2oz、ライムジュース=1tsp、ビターズ=1dsh を加えシェークして作る。

バーボン及びスロージン(1:1)をステアして作るブラックホークという有名なカクテルがあるが、Torero de Sangre はそのアレンジとして開発されたのではないかと思われる。
そしてこの2種類のカクテルに関して小生は今月から家での再現・各種検証実験を開始した。


最後は慌しくドライマティーニを締めとして頂いた。ジンはあのGORDON'S 47.3%が残っていたのでそれを指定。そして20時半に神戸を後にして帰京の途に付いた。
勿論、新大阪から乗ったのは東京行き最終便=のぞみ64号(当日はK15編成)だった。




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ドライジンでも昔から超有名だった GORDON'S London Dry Gin(ゴードン・ロンドン・ドライ・ジン) に大きな異変が起きた。
ゴードンといえばそれこそTanqueray(タンカレー)Beefeater(ビフィーター)Bombay(ボンベイ) 等と並ぶ老舗一大ブランドで、小生の若かりし頃、それこそ20~30年前なんてジンといえばこれだった。



今回大幅に刷新されたパッケージは既に彼方此方の店頭で見掛けられてご存知だろうが、変わったのはパッケージだけではない。パッケージデザインが変更になると中身も微妙に変わる事は多い(悪い方に)
ただ、今回のモデルチェンジはそんな生易しいものではなく、ブランドの存在価値そのものすら揺るがしかねない一大事である。


これまでスタンダードだった47.3度が廃止になったのである


ここで改めて Gordon's Dry Gin の事を調べると…、
19世紀末までは 低度数の緑瓶・白ラベル のみだったのが、1907年、オーストラリアへの輸出用に透明瓶・黄ラベル47.3度という御馴染みのパッケージが登場し、世界的にはこちらが主力となった。
これまで47.3度・40度・37.5度(欧州仕様緑瓶)の3本立てみたいな形だったが、新しいパッケージでは47.3度が43度に落とされてしまった。ほんの数度違うというのが何だと言うかも知れないが、この違いを侮ってはならない。これは大きな差を生み出すのは目に見えている。

こういうメジャー銘柄の場合、世界の彼方此方に工場があって一種のパテント生産の様な形で大量生産されて世界中に出回っている。そういう中で43度のボトルも以前確かに存在した。
その時小生が見た43度は南アフリカでパテント生産された奴で、試しに買って飲んでみたら47.3度の物に比べてパッとしなかった様に記憶している。それももう15年以上前の事だった。


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左=つい先日までのボトル・勿論 alc 47.3%
右=1990年代流通と思われるボトル 小生も若い頃から慣れ親しんだパッケージの alc 47.3%

21世紀に入って15年以上経った現在、ジンには数え切れないほどの銘柄があって、度数もまちまちである。低いものなら37度辺りから高ければ60度に達する物もある。又、同じ銘柄でも度数の異なる複数のエディションが存在する事も珍しくは無い。ヨーロッパでは45度を超える様なハイプルーフは必ずしも主流ではない様である。(ここには EU の法律の絡みもある様であるが)
そう考えれば、47.3度という度数に何の意味があるかと言うかも知れないが、その度数が約100年に渡り維持されて世界各国に出回ってきたのが伊達や酔狂だとは思えない


今回その伝統の度数を捨てて、大幅にダウンさせた事自体、どうしても看過出来ない問題である。度数と同時に彼方此方微妙にケチって基本的な味までダウンさせて来るのも想像が付く話。
この新型をベースにしてカクテルを作るとすると、殊にマティーニ、カジノと云ったシンプルでジンの割合の高いカクテルの場合、呆れる様な事態になる事は容易に想像が付く。ジンでも所謂ロンドンドライタイプの奴に関して、カクテルベースとして使う事を考えれば45度は欲しいのである。
今回の規格変更のニュースが広まってから 旧ボトルの47.3度 が各酒販店等で売切れるまでのスピードは予想より遥かに速く、小生も何とか2本買うのが精一杯だった。プロの御仁達はおろか、愛好家達も困った事は容易に想像が付く。


メーカーとしては「世界的に広がる健康志向、ライト嗜好に合せて」といった名目を理由として掲げる気でいるのであろうが、度数を落として薄くして、その分本数を稼ぎたいというのがゴードン及びこれを支配するディアジオ(Diageo)の本音だとしか思えない。薄くして値段は殆ど変えないのだから実質的には値上げでもある。
更には「世界仕様」をやめ、ラインナップを減らす事でのコストダウンも期待した可能性がある。


ブランドの名前だけで消費者が無条件に付いて来ると思ったら大間違いである。ドライジンに限らず、ウィスキー・ブランデー、シャンパーニュ、その他諸々のメジャーブランドは何回もレベルダウンという背信行為を繰り返して来ているのは確かである。
TanquerayBeefeater の様な他の老舗メジャーから度数変更という話は無いが、何れ追随しまうのかという心配は尽きない。47.3度に慣れた Gordon's のユーザーが、今回の一件でTanqueray に流れる可能性は考えられるが、仮にそうなっても会社としてはTanquerray Gordon and Co. )なので全然OK という事かも知れない。
小生にとって Gordon's はオワコンで、取敢えずTanqueray にでも流れておこうかと思う次第である。




)1769年にGordon and Co. として創業、1898年にTanqueray と合併しTanquerray Gordon and Co.  を結成した。
1922年にDCL (Distillers Company Ltd.)に買収されて、現在はディアジオ(Diageo)の一員



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