Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

2016年9月、FC2 から移転。
Blairfindy1号2号から大文字左京(だいもんじ・さきょう)に改名しリスタート
旧名義の画像が混在しているのは御了承願いたい

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その他酒類

今からはブランデーが来ぅ~る~っ?、という件 Part 2

ブランデーの方がウィスキーよりひょっとしたらポテンシャル高くねぇ?
これは勿論、実に雑な言い方であり、語弊があるのを承知である。


小生がこういう考えをある程度強く持つきっかけがあったのである。
横浜市のある酒屋を訪れた時にこういう言葉を投げかけられた。「ウィスキーを13度位に薄めた場合、ワインに敵う訳がないでしょう。」
ワインもウィスキーも勿論ピンからキリまであるから一概には言えないが、 色々な酒を飲んでいる経験からこれは尤もだと思った。


その考えをワインからブランデーに援用して行くと、
ウィスキー等のスピリッツは穀物を糖化してシロップにしたものから造られるが、ブランデーは葡萄(果実)のジュースである。この差というものが意外と大きいのでないかと思う様にもなった。

世界に色々ある酒には気候風土や歴史といった独自の裏付けがあって存在している物が多いのであるから、各々の良さがある事は十分承知している。それらを無理矢理同じ物差しの上に乗せて貴賎を付ける気は毛頭、無い。
この国では穀物の酒ばかり飲んでいる人間が多い為か、ブランデーの能力というものが過小評価されていた事は否めない。それでもここ2年程でカルヴァドスの人気が上がって来たのである。


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左画像= SMWS C1 2 48.2%   SMWS にとってコニャックの第2弾に当たるボトル。
第1弾同様レ島(Ile de Ré)産の物、ということでその出所はCAMUS(カミュ)なのは間違いない
右画像=Domaine de Martique 1973 48% Bas-Armagnac ボトリングは2010年頃?
極小生産者のヴィンテージ・アルマニャックも最近は殆ど入手出来なくなって来た


去年4月に SMWS(ザ・ソサエティ)がコニャックをリリースした時は驚いた人もいたかも知れない。ただ、ソサエティは過去にラムをリリースしている事もあるから小生は驚かなかった。それどころか、「漸くかい!」「何でもっと早く出さへんかったんかい」という印象だった。
これ以外でも有名ボトラーであるW. Cadenhead(W. ケイデンヘッド)はこれまでにもコニャックを数回リリースしている。

コニャック、アルマニャックを始めとして、ワイン産地で作られるマール(marc)、フィーヌ(fine)更にはオー・ドゥ・ヴィー・ドゥ・ヴァン(eau de vie de vin)
葡萄以外からの物としてはノルマンディの林檎から作られるカルヴァドス(Calvados)()、アルザス等で作られる
オー・ドゥ・ヴィー・ドゥ・フリュイ(eau de vie de fruits)という具合に、これからのスター候補はまだ控えているといって良い。


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左画像=Calvados Pays d'Auge 1998 44% あの信濃屋が推すApreval(アプルヴァル)からの品。
これは京都寺町二条にあるBar Calvador とのコラボボトリングでシングルヴィンテージ
右画像=Vedrenne vieux Kirsch 45% 1990年代初頭? Kirsch なので原料はチェリー
ブルゴーニュのリキュールで有名な会社だが、嘗てはKirsch(キルシュ)等のブランデー類でも名を馳せていた。


フランスだけでも色々なブランデーがあるがそれだけでは終らない。
イタリアも粕取りのグラッパが有名だが、勿論かなりのブランデー大国である。
スペインも負けじとヘレス・ブランデー(Jerez Brandy)を擁するなど、旋風を巻き起こす能力はある。
ヨーロッパ各地のブランデーも加われば、まだまだ御宝の様な樽が彼方此方に眠っている可能性は期待出来る筈である。


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左画像=Valdespino Family Heritage Solera gran reserva 40%
シェリーの名門、ヴァルデスピノの名品。シェリーの序に造っているなどと言って侮ってはならない。
世界でもトップクラスのブランデーであるのは言うまでもない
右画像=MERITO 35 Solera gran reserva 40%
シェリーとしてはBERTOLA(ベルトラ)の名で知られるDiez Merito(ディエス・メリート)からの最上品のブランデー。このクラスにもなると流石という味わいである。
35というその名の通り、35年以上ソレラで熟成した物で、下のランクに当たるMERITO 25=25年以上の物と共に間もなく日本市場でもデビューの見込み。ただし、価格が相当なものとなる模様

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左画像=NOYAC Armenian brandy 25年 40% 1980年代のロット? 埼玉県内某所で購入。
旧ソ連のアルメニアではブランデーの生産が盛んだった。1910年創業のARARAT(アルアラト)は有名で、今でも日本にも輸入されている。
裏のラベルを見ると、樽で英国に運ばれロンドンにあるNoyac Intl. で瓶詰されたと書かれている。ARARAT の最上級品がNOYAC(ノヤク)の名を冠して売られていた。アルアラトはノアの箱舟が漂着した場所とされていて、ノヤクはノアの泉という意味である。

右画像=Christian Brothers California Brandy 40% 多分1970年代
19世紀からカリフォルニアに根付いてワイン作りを開始し、ブランデーは1940年生産開始。ポットスティルでの2回蒸留で作られる。現在はバーボンで有名なヘヴン・ヒル(Heaven Hill)の系列に属している。


そしてブランデーの可能性は欧州に限った事ではない。
アメリカでもウィスキーやジンを作り出す所謂クラフト蒸留所が雨後の筍の様に登場しているその中でも、ケンタッキー州でブランデーに注目し取り組んでいるカッパー&キングズ(Copper and Kings)蒸留所の評価が高い様である。日本国内デビューはまだなのが惜しまれるが、数年内に導入される可能性はあると小生は見る。(信〇屋あたりが放っておかないか?)
ペルーでは17世紀からピスコというブランデーが存在しているのである。ブランデーは日本でも細々とは作られていて、こういう所からでも脚光を浴びる物が出て来るかも知れないと思うと、楽しみな話だとも言える。





)カルヴァドスでもドンフロンテ(Donfrontais)区域 では洋梨を30%以上使用する事が義務付けられているので注意されたい。逆にペイ・ドージュ(Pay d'Auge)では洋梨は30%以下に制限されている。林檎・洋梨共々使用可能な品種は法律で指定されている。



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今からはブランデーが来ぅ~る~っ?、という件 Part 1

ウィスキーの人気が世界的に凄くなって、原酒不足と価格高騰が止まらないというのは既にご存知であろうが、「ウィスキー命」「モルト一筋」等と仰る位の御仁達と雖も、この状況も此処まで来てしまうとウィスキーにばかりしがみ付いてはいられないというのも事実ではないだろうか。

近年、沢山のウィスキーファンを開拓して来たその原動力となったのは1970年代迄に蒸留された原酒であったとも言える。そんな「古き良き時代」の原酒達は殆ど消費しつくされて、最早お目に掛かる事も殆どなくなってしまった。それどころか90年代の原酒でさえかなりの価格になってしまっている。
此処10年位は増産に次ぐ増産だが、大手コングロマリットに属する蒸留所は特に、効率よくアルコールを採る事が主眼に作っているのは否めない。そう考えると、原酒の品質なんて高が知れた程度に留まってしまう可能性が高い。


そんな状況下で、ブランデーに対する市場の注目度が大きくアップしているのは最早隠し様がない。
日本でブランデーというと、Cognac(コニャック)がすぐに連想される事が圧倒的に多いと考えられる。バブル時代のあの名物ピンドンコン()とかに代表される如く、成金のオッサン達が銀座辺りで豪遊しているイメージも未だに抜けないかも知れない。


ブランデーとはそもそも、果実を発酵させてワインを作りそれを蒸留したものを指す。フランス語ではEau de Vie 生命の水、つまりウィスキーと同じ起源と言う事になる。
オランダ語のBrandewijin(ブラントヴィン)=ワインを燃やした物がBrandy という言葉の起源とされる。
フランスでブランデー産地として最初に確立されたのはArmagnac(アルマニャック)だといわれ、Alsace がこれに続く感じで、彼のCognac は寧ろ後発組だった。


コニャックが何故そんなにメジャーになったのか?
コニャックはヌーヴェル・アキテーヌ地域圏(Nouvelle Aquitaine)に属し、ボルドーの直ぐ北に位置し、近隣には貿易港としても栄えたラ・ロシェル(La Rochelle)がある。
古くはワインの産地として有名だった時代もあり、欧州北部に輸出されることが多かった。ただ、ワインは酸がやたら強く品質も安定しないという事で近隣のボルドーに押されてしまう。
オランダから来た商人達はそこに眼を付けて、蒸留して売る事を思い付いたらしい。酒に強いとされる北欧人達を中心に評判を呼び、やがてイギリスの上流階級の間で人気爆発となり、その名声は一気に広まった。輸出相手に恵まれたコニャックは大成功を収めた。

一方、Armagnac はピレネーに近いガスコーニュ地域(あの「三銃士」所縁の地として有名)に属し、小規模生産者が多数を占めて生産量も低かった事もあり、コニャック程メジャーにはなれなかった。
それでもアメリカ独立戦争の際には、イギリスで人気のあったコニャックやウィスキーがボイコットされてアルマニャックの需要が高まった時代もあった。
因みにコニャックの蒸留はポットスティルでの2回蒸留で、スピリッツの度数も70度前後あるのに対し、アルマニャックの場合は独特の半連続蒸留器(アルマニャック・スティル)を使用。低速での1回蒸留で、スピリッツの度数は55~60度程度に留まる。




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左画像=コニャックの代表選手、CAMUS Napoléon 1980年代 リッター瓶
右画像=アルマニャックの代表選手 Marquis de Montesquiou Napoléon 1980年代


小生はそれこそ20代から、色々な種類や産地ののブランデーが存在することは知っていた。それなりの種類も飲んでいた。コニャック・アルマニャックという2大メジャーを含むフランス産は勿論、フランス以外の国の物も彼是試した。
ブランデーは葡萄以外の果実からも作られるから、アルザスを始めとして欧州の彼方此方で特産にもなっているフルーツブランデー(Eau de Vie de Fruits)も嗜んだ。
そういう経験の中で小生は、ブランデーの持つその能力はウィスキーのそれを上回るのではないかとも密かに思ってはいたのであった。


これ以上続けると冗長になってしまうので、Part 2 へと持ち越す!




ピンドン=ピンクのドンペリ、つまりDon Perignon rosé(=Moët Chandon のフラッグシップ)とコニャックを混ぜて、氷を入れた大きなブランデーグラスに満たしたもの。バブル時代の象徴みたいな飲み物。ピンドンコニャックもその当時と味が大きく変ってしまっているため(特にピンドンの方が)、今それを完全に再現するのは殆ど不可能。



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リキュールに垣間見た!ヨーロッパ食文化の底力

去年11月、当サイトにも度々登場する大阪・西天満のBar Rosebank に伺った時の話である。
ビールで始めて、Dewar's Pure Malt・1960年代→Glenfarclas 15y・1970年代(両方とも掲載済み)と来た後の、取敢えずの締めをと思ったので、何処かで見た様なボトルという程度の印象しかなかったが、これは面白いかも知れないと思ってトライしたのであった。


ヨーロッパ
、特にイタリアやフランスでは食後や締めにリキュールを飲むというのは今でもポピュラーな事なのだが、日本でこれをやると変態呼ばわりされるらしいwww

日本では最近でこそ、小規模生産の力作みたいなリキュールが一部で注目されてもいるが、総体的にはカクテルの材料としてしか見ていない人が多く、ストレートで飲むというだけで、完全に変人と見做されるorz


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Fernet Tonic なるリキュールで60年代のボトルである。
Fernet で有名なのはFernet Blanca であるが、それだけではなく、色々な生産者がいる。 Fernet 自体は北イタリアで作られる、アルコール度数も40度前後になる薬草主体で苦みの効いたリキュールの総称の一つと考えるべきである。このボトルもそんなFernet(系)リキュールの一つである。

Fernet 系の味わいは勿論、Vermouth Rosso(ヴェルモットロッソ)、Buton(ブトン)、Amaro(アマーロ)、Jägermeister(イェガーマイスタ)、Angostura(アンゴステュラ) 等々を想起させる要素が一杯詰まっている様な感じで、薬草苦味系オールスター的な酒に見えた。当初の期待値を大きく上回る、かなり複雑な酒質で余韻もあって、非常に楽しめる酒であった

ウィスキー等のスピリッツでイタリア仕様というと、ファンからは珍重される。その中で嘗て存在したE. Giaccone やGiovinetti & figli といった辺りの酒商は、今や伝説を超えて神話というべき存在である。リキュール類ではフランスのイメージが強いかも知れないが、イタリアもリキュール大国なのである。

60年代のボトルだから美味いんだろうといえばそれまでかも知れないが、こういう物が近現代の歩みの中で長期的に根付いて存在しているヨーロッパの食文化の底力には敬服せざるを得ない

リキュールも近年レベルダウンしているというのは、一般論的に言えば、隠し様の無い事実であるが、そういう中でも、少量生産で大変高品質な作品を出している生産者もまだ彼方此方に存在する。ウィスキー、ブランデー、ラム、ワインについては、レベルダウン、樽不足、価格高騰という状況にある中で、リキュールが今後最後の砦になるかも知れない。今の内にリキュールも掘り下げておく事は賢明で価値のある事になるだろうか。

Les Meilleurs Vins de France
的な感じで点を付けるなら…、18.5 / 20
これ位やっても良いだろう


信〇屋
さ~ん! プライベートボトリングでこういう薬草苦味系リキュール出してみませんかぁ~!



※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Jan. 2015)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

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パッションフルーツと杏仁香が思いの外好相性という件

先月、Whisky Live ! 2013 / Tokyo International Bar Show 2013 に足を運んだのだが、全体としては目を見張る様なものはなかった。
Bar Show については縮小されてショボくなってしまった感が否めない。ただ、こんな発見もあった。


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コンペティションで入賞したカクテルをテイスティング出来るブースがあり、「 レオン 」というカクテルを飲んだ時である

この画像はカクテル「レオン」の実物、
Tokyo International Bar Show 2013 にて撮影

この「レオン」というカクテルは、ホワイトラム、パッションリキュール、紫蘇リキュール、アマレットシロップ、ライムジュースをシェイクして作るのであるが、アマレット(Amaretto)の命である杏仁香がパッションフルーツとなかなか良い絡みを見せていたのである

因みにこのカクテルは2010年全国バーテンダー技能競技大会優勝作品で、創作者は山田高史氏(現・Grand Noble代表=横浜市)

この「レオン」というカクテルに関して言えば、アマレットリキュール+フレッシュパッションという形にアレンジしても良いだろう。ただし、パッションで酸味が強いのは黄色果実で、店でよく見かける赤色果実の品種は酸より甘みが強い傾向にあるといわれる。パッションは酸味が強いというイメージもあるが、パッションも種類や熟度によって味が大きく異なる可能性がある。このあたりの事を計算に入れてレシピをアレンジしなければならないであろう。

序に言えば、先日東海地方某所のバーでパッションフルーツのカクテルを頂いた。エグみを取るという事で何と、生のパッションを軽くフランベし、その果肉にシロップとホワイトラム、レモンジュースを入れてシェークした物だった。添加されたシロップが量は過多で、私には甘すぎると感じられた。


※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(May 2013)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

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