約1ヶ月振りとなったこのシリーズ=「人類と世界の運命が決する天王山、2024年」
ネタの素が多過ぎて整理が追い付かないので、それで却って進まないという部分がある。日本ではメジャーな選挙は少なかったが、海外では大きな国政選挙が目白押しだった。
本日から3日間はロシアで大統領選挙の投票が行われている。東から西に向かって投票が開始される形で、3日も掛かる上に、オンライン投票システムも導入される予定というのは、無駄に国土が広いあの国ならではという事か。投票はウクライナのロシア軍占領地域(新たなロシア領だという論理)でも行われる。
この選挙は言うまでもなく、基本的にプーチン大統領への信任投票でしかない。こんな選挙はやった所で何の意味があるのかというと、独裁へのお墨付きを与える儀式でしかない。中国・ロシア・北朝鮮、こんな国に取り囲まれているのが日本。
今から2ヶ月以上前の話になるが、1月7日にはバングラデシュで第12回総選挙があった。
与党のアワミ連盟(Awami League)が圧勝し、党としては5期連続の政権と相成った。これで2028年末までSheikh Hasina(シェイク・ハシナ)首相=Mujibur Rahman(ムジブル・ラフマン)初代大統領の娘、にとっては4期目の政権が継続する。
同国議会の定数は350議席だが、女性留保議席(50議席)を除く300議席の内訳としては、アワミリーグが222議席、ジャティヨ党(Jatiya Party)が11議席、無所属が62議席、その他3議席となった。
この中で、最大野党のバングラデシュ民族主義党(Bangladesh National Party=BNP)は、総選挙実施で不正があると主張し選挙をボイコットした。これもあって投票率は前回の約80%からほぼ半減して41.8%となった。(日本の地方選挙並みになってしまったorz)
BNPは去年10月から2ヶ月以上に渡って、与党に対する激しい抗議デモ、ゼネラルストライキ、道路封鎖を繰り返した。同党は選挙後も「選挙では不正があり、今後も路上での抗議を続ける」徹底抗戦の構えを崩していない様である。
大統領制から議院内閣制に移行した1990年代からは、アワミリーグとBNPの2大政党制で政権交代も行われてきた。だが2008年の総選挙以降、ハシナ政権の下では野党及び政権批判に対して弾圧を強める強権体制が敷かれている事に加えて、今回の選挙については、過去に政界進出を巡ってハシナ首相と対立した経緯があるノーベル平和賞受賞者でGrameen Bank(グラミン銀行)創設者、国民的に人気の高いMuhammad Yunus(ムハマド・ユヌス)氏に対して、1月1日に禁錮6ヶ月の判決を下すといった「圧力を強める動き」を見せたため、選挙の公正さに疑義が生じる動きが盛り上がった。
こういう事が今回選挙に於ける(2014以来2回目)BNPのボイコットに繋がっている様である。
野党が国政選挙を不正を理由にボイコットするというのは世界では普通にある事、真面な選挙が出来ている国なんて完全にマイノリティと思うべし。日本だって彼方此方怪しい。アメリカですら選挙が平気で「盗まれる」のが現実で、「グローバルマジョリティ」を気取ってイキっているグローバルサウスでは真面な選挙なんて殆ど期待出来ない。
1~2月にはフィンランドで、NATO加盟後初となる大統領選挙が実施された。
この選挙では2回投票が行われた。西洋で多いパターンで、1回で過半数を獲る候補が出なければ決選投票という形(2回投票制)だったが、1月28日の1回目投票では決着が付かず、案の定決戦投票が2月11日に行われた。
主な候補者としては、Alexander Stubb(アレクサンダー・ストゥブ)氏、Pekka Haavisto(ペッカ・ハービスト)氏、フィン人党(The Finns)のJussi Halla-aho(ユッシ・ハーラアホ)氏という所だった。この3名の支持率はというと、選挙直前の調査ではストゥブ氏=22%、ハービスト氏=20%、ハーラアホ氏=18%という具合だったらしい。
1回目の投票での得票率はストゥブ氏が27.2%、ハービスト氏が25.8%という結果で、この2名が「決勝進出」。
ストゥブ氏は中道保守政党の国民連合党(Kokoomus)の党首、EU議会議員、フィンランド首相等を歴任した人物。2019年に一度政界から退いたものの、ロシアのウクライナ侵攻を機に政界に復帰した。
一方、ハービスト氏は左派である緑の党の前党首。無所属候補として大統領選に出馬したが、実質は左派=緑の党の候補。同氏はLGBT同性愛者である事を公表して大統領選を戦った初の人物でもある。
決戦投票は僅差の接戦になったが、ストゥブ氏が51.6%獲得、ハービスト氏は48.4%となり、Stubb氏が勝利。3月1日から第13代の大統領職に就いた。
投票率だが第1回投票が75.0%、決選投票は70.7%という具合だった。勝利したストゥブ氏だが、ロシア対策に関しては、フィンランドをNATOの中核に据えたいと、メディアに対し述べていた。因みに同氏は小生と同い年である。
小生やストゥブ氏と同年生まれのEF81
フィンランドでは大統領制を表面上は敷いているが、近年は2度の憲法(フィンランド基本法)改正を経て、実質上は議院内閣制に移行したので大統領の権限は大きくない。大統領の任期は6年で、2期12年がリミット。
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ネタの素が多過ぎて整理が追い付かないので、それで却って進まないという部分がある。日本ではメジャーな選挙は少なかったが、海外では大きな国政選挙が目白押しだった。
本日から3日間はロシアで大統領選挙の投票が行われている。東から西に向かって投票が開始される形で、3日も掛かる上に、オンライン投票システムも導入される予定というのは、無駄に国土が広いあの国ならではという事か。投票はウクライナのロシア軍占領地域(新たなロシア領だという論理)でも行われる。
この選挙は言うまでもなく、基本的にプーチン大統領への信任投票でしかない。こんな選挙はやった所で何の意味があるのかというと、独裁へのお墨付きを与える儀式でしかない。中国・ロシア・北朝鮮、こんな国に取り囲まれているのが日本。
今から2ヶ月以上前の話になるが、1月7日にはバングラデシュで第12回総選挙があった。
与党のアワミ連盟(Awami League)が圧勝し、党としては5期連続の政権と相成った。これで2028年末までSheikh Hasina(シェイク・ハシナ)首相=Mujibur Rahman(ムジブル・ラフマン)初代大統領の娘、にとっては4期目の政権が継続する。
同国議会の定数は350議席だが、女性留保議席(50議席)を除く300議席の内訳としては、アワミリーグが222議席、ジャティヨ党(Jatiya Party)が11議席、無所属が62議席、その他3議席となった。
この中で、最大野党のバングラデシュ民族主義党(Bangladesh National Party=BNP)は、総選挙実施で不正があると主張し選挙をボイコットした。これもあって投票率は前回の約80%からほぼ半減して41.8%となった。(日本の地方選挙並みになってしまったorz)
BNPは去年10月から2ヶ月以上に渡って、与党に対する激しい抗議デモ、ゼネラルストライキ、道路封鎖を繰り返した。同党は選挙後も「選挙では不正があり、今後も路上での抗議を続ける」徹底抗戦の構えを崩していない様である。
大統領制から議院内閣制に移行した1990年代からは、アワミリーグとBNPの2大政党制で政権交代も行われてきた。だが2008年の総選挙以降、ハシナ政権の下では野党及び政権批判に対して弾圧を強める強権体制が敷かれている事に加えて、今回の選挙については、過去に政界進出を巡ってハシナ首相と対立した経緯があるノーベル平和賞受賞者でGrameen Bank(グラミン銀行)創設者、国民的に人気の高いMuhammad Yunus(ムハマド・ユヌス)氏に対して、1月1日に禁錮6ヶ月の判決を下すといった「圧力を強める動き」を見せたため、選挙の公正さに疑義が生じる動きが盛り上がった。
こういう事が今回選挙に於ける(2014以来2回目)BNPのボイコットに繋がっている様である。
野党が国政選挙を不正を理由にボイコットするというのは世界では普通にある事、真面な選挙が出来ている国なんて完全にマイノリティと思うべし。日本だって彼方此方怪しい。アメリカですら選挙が平気で「盗まれる」のが現実で、「グローバルマジョリティ」を気取ってイキっているグローバルサウスでは真面な選挙なんて殆ど期待出来ない。
1~2月にはフィンランドで、NATO加盟後初となる大統領選挙が実施された。
この選挙では2回投票が行われた。西洋で多いパターンで、1回で過半数を獲る候補が出なければ決選投票という形(2回投票制)だったが、1月28日の1回目投票では決着が付かず、案の定決戦投票が2月11日に行われた。
主な候補者としては、Alexander Stubb(アレクサンダー・ストゥブ)氏、Pekka Haavisto(ペッカ・ハービスト)氏、フィン人党(The Finns)のJussi Halla-aho(ユッシ・ハーラアホ)氏という所だった。この3名の支持率はというと、選挙直前の調査ではストゥブ氏=22%、ハービスト氏=20%、ハーラアホ氏=18%という具合だったらしい。
1回目の投票での得票率はストゥブ氏が27.2%、ハービスト氏が25.8%という結果で、この2名が「決勝進出」。
ストゥブ氏は中道保守政党の国民連合党(Kokoomus)の党首、EU議会議員、フィンランド首相等を歴任した人物。2019年に一度政界から退いたものの、ロシアのウクライナ侵攻を機に政界に復帰した。
一方、ハービスト氏は左派である緑の党の前党首。無所属候補として大統領選に出馬したが、実質は左派=緑の党の候補。同氏はLGBT同性愛者である事を公表して大統領選を戦った初の人物でもある。
決戦投票は僅差の接戦になったが、ストゥブ氏が51.6%獲得、ハービスト氏は48.4%となり、Stubb氏が勝利。3月1日から第13代の大統領職に就いた。
投票率だが第1回投票が75.0%、決選投票は70.7%という具合だった。勝利したストゥブ氏だが、ロシア対策に関しては、フィンランドをNATOの中核に据えたいと、メディアに対し述べていた。因みに同氏は小生と同い年である。
小生やストゥブ氏と同年生まれのEF81
フィンランドでは大統領制を表面上は敷いているが、近年は2度の憲法(フィンランド基本法)改正を経て、実質上は議院内閣制に移行したので大統領の権限は大きくない。大統領の任期は6年で、2期12年がリミット。
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