Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

2016年9月、FC2 から移転。
Blairfindy1号2号から大文字左京(だいもんじ・さきょう)に改名しリスタート
旧名義の画像が混在しているのは御了承願いたい

記事並び画像の無断使用転載はこれを固く禁ず!
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wine

Château de la Tuilerie Cuvée Eole Rouge 1997

Costières de Nîmes(コスティエール・ドゥ・ニーム) というと安いワインのオンパレードだと御思いの方も多かろうが、ところがどっこいこの世はそんなに甘くないww
産地としてのポテンシャルは高いと言われ、あのR. Parker Jr. (ロバート・パーカー・ジュニア)が「知る人ぞ知るローヌワイン」として、その潜在能力に異常なまでの期待を寄せた位である。
場所的にはChâteauneuf-du-Pape から南下した所にあるこの地域は、Languedoc の括りに入れるかRhône に入れるべきか迷う様な感じだが、現地の生産者達はあまり拘っていないとか?(現在はローヌ渓谷最南端部という事になっている)

eolerouge97bChâteau de la Tuilerie は1955年からワイン造りを始め、この地区で最も古い地質の場所に畑を持つ。所有する畑は98haに上り、同地区トップクラスの生産者の一つである。
そしてこのCuvée Eole Rouge / Blanc はこの蔵の上級品である。
画像にある何処かのスペーシアを想起させる金ピカラベルは2000年頃までのラベル。以降、2回のモデルチェンジを経て今ではすっかり存在感の無いラベルに変っている。


色を見ると、微かに煉瓦色の入りかけたガーネット、落ち着きを感じさせる良好な色。感じられたエレメンツとしては…、ブラックチェリー、カシス、ブルーベリーレッドチェリー、苺、ラズベリー、シナモン、クローブ、楠、八角、カカオ、ビターチョコラベンダーミント古いイタリアの薬草酒
タンニンは細かく、酸は強めでも上品、凝縮感は充分以上
ただ、全体的な溶け込みが良く、滑らかで軽やかでシームレスに流れる、心地良く全く諄くない。

 
18年半という熟成もあってか開きは早めだが、崩れる気配は見せない。梅酒の様な舌触りと喉越し、旨味の詰り具合もイイ!
勿論アフターにかけてのキープ力も結構あって、侮ってはならないどころか秀逸とすら思えるワイン。



ワシクリの序に寄る栗橋の酒屋で購入したのだが、何せこのワインの購入時の価格は4000円を切っている!大変良い買い物だったと一寸ドヤ顔になれるわけである。
成金趣味しか能が無い中国人にこんな買物は出来まいww



Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けるならば…、17.5~18/20
 

Nîmes という街自体はGard(ガル)県の中心地。
Montpellier(モンペリエ=Languedoc の中心)とAvignon(アヴィニョン=Provence とRhône 境目となる)のほぼ中間位にある。

 

※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(May. 2016)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

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Saint Joseph Les Granits 1995 Chapoutier

Chapoutier(シャプティエ)と云うと、現当主Michel(ミシェル)がローヌの鬼才と呼ばれ、特に今世紀に入ってからはErmitage(エルミタージュ)()では向かう所敵なし。価格の方も恐ろしい事になっている。
1989年、当時25歳のMichel がMaison Chapoutier での親類達のやり方に嫌気がさしていて、彼がメゾンを離れる決意を固めていた。ところが翌90年、祖父Max(マックス)との話し合いでメゾンを買い取るか、出て行くかという究極の選択をする事となり、前者を選択したMichel は父であるMarc(マール)を含む親類達を追い出すという荒療治を行った。
以来四半世紀に渡り、有機栽培、terroir(テロワール=土壌)の徹底した表現、モノセパージュ(単一品種による醸造)を推し進め、そのやり方に賛否は分れるものの、今では、Guigal(ギガル) と並ぶローヌの雄であるのは言うまでもない。


sjgranits95b実はこのワインは4年振りの登場である。2本購入した内の1本を2012年、もう1本を先日テイスティングした訳である。

中程度だが非常に綺麗なガーネット、これだけでも何処か期待出来る感じ
出て来たエレメントを挙げて行くと… レッドサワーチェリー、クランベリー、ラズベリーブラックベリー、ブルーベリービターチョコ、ココア、 なめし皮、黒胡椒、ミント、ローズマリーリコリス楠、ジュニパー、薫茶野薔薇
かなりの高レベルの凝縮感だが、酸がしっかりしてこれ自体に結構な力を感じさせるので、諄く感じない。


タンニンもまだまだ健在で、20年も経って若さすら感じる。Saint Joseph としてはかなり驚異的である。流れる様で綺麗な全体構成にして厳格さも忘れない。ローヌ北部のSyrah としてはフルーティーでソフトで若飲み的なワインが多いこのアペラシオンにおいて、こういうワインは貴重であるのと同時にSaint Joseph が持ち得るポテンシャルを思いっきり見せつけてくれる。
フィニッシュでの盛り上がりもあって、上出来の出汁の様な旨味の集積感も見えて、アフターも当然、長い


Hermitage、Côte Rôtie のトップクラスと対抗するのは如何せん辛いが、二線級なら軽く打ち負かす可能性大。

Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けるとするならば… 18~18.5/20

この蔵のワインはErmitage の一連の「スーパースター」達(Le Pavillon、l'Orée、Le Méal、Greffieux、Ermite)ばかりに眼が行きがちだが、Côte Rôtie la Mordorée、CNDP Barbe Rac という大スターも存在する。
普段あまり顧みられないSaint Joseph でもこんなスターを作るのだから恐ろしい。
M. Chapoutier、批判される事も多いのは事実だが、こんなワインを造られたら脱帽以外にはない。



※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(2016年5月)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。
 

)本来、Hermitage と記載される事が多いが、Chapoutier は何故かErmitage と記載している
 

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Saint Domingue 1998 Saint-Emilion grand cru

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埼玉県北部にあるワインショップで勧められて買ってみた一本だが、異常に長いボトルに入っていて、ボルドーとは思えない感じ。
色は結構強烈というかえげつない感じすらある。まだルビーパープルを少し残したガーネット


飲み始めたあたりで最初はトリュフ系、なめし皮系の香りがしたが、それも消えて、17年以上熟成したと思えない程若いフレーヴァーが出る。やや不自然な位ですらある。
総体的にはタンニンが突出して全体を覆う様な勢いで暴れている。マセラシオンの後で無理矢理プレスした様な感じすら受ける、相当プレスしなければこんなにはならない。


中心となる要素としては、カシス、ブラックチェリー、プルーンラズベリー、そこにプラスして、ビターチョコラベンダーミントKirsch、という感じだが、口に含んでから出て来る様なフレーヴァーが無い。無論異様にゴツいタンニンが押えてしまっているというのは事実。 時間を長く掛けて漸く落ち着く場面もあったが、右岸のメルロの本来の良い所が出ている様には見えない

バランスが兎に角悪いので、フィニッシュまで収斂性を引きずっていて、余韻も短い、何せ展開が無い、単調 新世界の安物ワインみたいで、ボルドーの恥晒しと云われても反論は出来まい。
今のボルドーにはこんなワインが仰山あるのも事実。飲んでいてこんなにイラッと来るワインも珍しいがww


Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けるなら…、15/20



※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(2016年2月)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。



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そうだ、Sherry を飲むべし! Part 3

シェリーなんて酒のどこが美味いのか、あんなヒネた酒なんて飲めないという御仁も多かろう。これ自体は個人の好みという所が大きいから責める気は無い。
しかしながら、シェリーという酒に対する評価が低過ぎるのではないかというのが小生の率直な思いである。


この酒についてこの国の大多数の人は、パーティー等のウェルカムドリンク若しくはオードブルの前に少しだけ飲む様なイメージで、本格的に飲むという事は考えないであろう。
イギリスを中心に隆盛を誇ったシェリーだが、消費量も生産量もここ数十年で落ち込む一方である。この事態がシェリーカスクの確保を困難にしている。生産する蔵の数も全盛期と比して1/10程度になっている。

この背景として、世界的な嗜好の変遷の中で、結果としてこの酒自体が「時代遅れ」になってしまった。更には、ワインの輸送や保管に関する技術が大幅に向上し、スティルワインをほぼ世界中に良い状態で輸出入出来る様になったことは大きい。酒精強化という事自体、輸送中の劣化を防止する意味合いで始まった技法といえるからである。

この状況は歴史の必然といえなくもないが、そういう中でも、復権の兆しも見える様な事もちらほらとある。少し前にイギリスでManzanilla がブームになったらしいが、日本でもシェリーを大々的に取り扱うバーが増えつつある。ただ、バーというよりスペイン型バルという形態が殆どだが。

しぇりークラブ(東京・京都)は有名になったが、東京ならエチェガライ(Echegaray)、ベネンシア(Venencia)、バル・デ・オジャリア(Bar de Ollaria)
関西で挙げれば、キンタ(Quinta =大阪)、シェリーバーKAO、Venga(京都)、うさぎ(神戸)、Sherry Bar A&G (西宮)こういった辺りであろうか…
 

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ここで、小生にとってのタイプ別萌え度を著すと…
Fino (Manzanilla 含む)      ☆☆☆☆
Amontillado             ★★★☆☆
Oroloso               ★★★★
Palo Cortado            ★★★★★


 
左画像を見るとラベルこそウィスキーファンには御馴染みで英国の有名な酒商であるBBR=Berry Bros. & Rudd だが、
中身はエミリオ・ルスタウ=Emilio Lustau のアモンティヤード
この蔵、先ず間違いは無い!飲む前から期待大! 非常に高いレベルで安定している上に、Almacenista シリーズというレアなアイテムでも名を馳せる
勿論、アルマセニスタシリーズでない通常のシェリーも素晴らしい! カッチリしていてブレも隙も無いというのが第一印象


アルマセニスタとは、シェリーの醸造と熟成までを手掛ける個人醸造家。この個人醸造家も資金繰り等の問題から激減し今は50人を割っている。
実はこのルスタウ、1950年まではこのアルマセニスタの一人だったが、そこからシェリー界ののスーパースターの一角に食い込んだのである。


フィノ系はそれこそ白ワインの代わりになる。¥5000程度の下手な白ワインより美味しい奴はいくらでもある。
アモンティヤードはそれこそ万能選手になり得る存在である。
オロロソ(ドライタイプ)やP. コルタドなら赤ワインの代わりに肉料理とコーディネイト出来る。
又、長熟品でアルコールが20度辺りに達している物であればウィスキーやブランデーの代わりに飲んでも良く、シガーと共に楽しむ事も可能である。
フィノでもアルコールは16度位あるので開栓後の寿命も長い、アモンティヤード等の酸化熟成系は18~20度の奴が多く、元々酸化しているので更に丈夫で重宝する。


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左画像=Real Tesoro(レアル・テソロ)の上級品でオロロソはAlmirante(アルミランテ)
価格はリーズナブルだが、評価は結構高い。オロロソは本来辛口だが、このオロロソは完全な辛口ではない気がする、僅かにP.X. が混合されている様に思える。
右画像=Bertola (ベルトラ)のオロロソ・12年熟成 
この蔵は1911年創業このBertola は目〇田〇屋お勧めとして上のBBR と共に購入


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左画像=William & Humbert(ウィリアム&ハンバート) Palo Cortado 20年
創業は1877年、シェリーでも最大手の一つとして、" Don Zoilo "、" Dry Sack " 等のシリーズで有名。その中でもプレミアムレンジに入る逸品がコレ!
右画像=Alexander Gordon (アレクサンダー・ゴードン) Palo Cortado
この作り手は際立つ部分は無いものの、綺麗に纏まっている優良な所で、価格も比較的リーズナブル。ただ、名古屋の大栄産業が取扱いを止めたため日本ではもう終売となり幻の銘柄に。




シェリーからはブランデーやヴィネガー等の副産物も出来る。この中にも逸品が存在する。


シェリーから派生するブランデーはシェリーブランデー又はへレスブランデーと呼ばれる。
本来シェリーの酒精強化に用いるワインスピリッツをブランデーとして樽熟させた物が多い。


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左画像=ヴァルテスピノ(Valdespino)のFamily Heritage 40%
右画像=オスボーン(Osborne)のConde de Osborne 40.5%
両者ともメジャーな生産者の品で、シェリーブランデー最上級規格のSolera Gran Reserva 。

因みにヴァルテスピノの方は100年を超える原酒も混じっているが、19世紀から組まれているソレラを使っているからこその芸当といえる。価格は¥17,000位。


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左側=ガーヴェイ(Garvey)が世に送り出す超高額ブランデー、Conde de Garvey
外販される事なくプライベートで200年以上脈々と受け継がれたブランデー、勿論ソレラでの熟成。ボヘミアガラスのボトルでキャップは銀製! その価格、現在約16万円


右側=Barbadillo の超高級シェリー、Reliquia Barbadillo(レリキア・バルバディージョ)
此処に写っているのはP.X. =極甘口のヤツだが、他にAmontillado、Oroloso、P. Cortado もある
これを育むソレラも150年以上というからビックリ! 因みに価格は最低でも¥45,000以上!


シェリーという酒、勿論ピンからキリまである。下は¥2000を切るものから上は数万円に達する物まである。
ただ、¥3000程度の奴でも優秀な生産者の物なら然して不満を覚える事はあるまい。¥4000~6000位のクラスになればかなりのハイレベルが期待出来る。


小生は学生時代から少しは嗜んでいたが、そこから約25年時折は楽しんでいたが、今シェリーカスクのウィスキーという所から廻り込んで新たな発見を重ねながら今迄以上に嗜もうとしている訳である。

最後にもう一度  そうだ! Sherry を飲むべし! 
このアクションでシェリーのみならずウィスキーをも救えるかも知れない!
そう願ってSherry を飲むべし!


シェリーの御供にはやはりコイツが最高か、スペイン産高級生ハムの代名詞ハモン・イベリコ(Jamón Ibérico)

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某サ〇トリーがValdespino (ヴァルテスピノ)を買収したのは記憶に新しい。
大々的にシェリーを売り出す事よりも、自社のウィスキーの為のシェリー樽を確保する事が主目的なのは明らかだった。
しかし、見事にその目論見は外れた!(抑々シェリーを馬鹿にした話だがww) 
まぁ、" It serves you right " とまでは云わないがwww


 

※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Jan. 2016)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

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そうだ、Sherry を飲むべし! Part 2

ここの所忙しく、バタバタとして当サイトの更新も儘ならなかった小生であるが…
シェリー(Sherry)と云っても、どういう酒かを良く御存じない御仁も多かろう。

シェリーとはスペインの地名、Jerez(へレス)の英語読みである。この地名を聞いて昔のF-1 スペインGP を思い出す方は結構なオッサン(オバハン)www(註1
この地は元々、ヘラ(Xera)という名であったが、アラブ人の支配を受けた時代からSherish=シェリッシュとも呼ばれる様になった。それからスペイン語でXerez、Jerez と呼ばれ、英語ではSherry、フランス語ではXérèz となり、この酒のD.O.(denominación de origen=産地統制名称)はJerez-Xérèz-Sherry と3ヶ国語併記の珍しい形になる。


スペイン南西部はアンダルシア地方にある以下の3区域で産出されるフォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)で法に定められる一定の要件を満たす物がシェリーを名乗れる。
その3地域とは、Jerez de la Frontera (へレス・デ・ラ・フロンテラ)、El Puerto de Santa Maria (エル・プエルト・デ・
サンタマリア)、Sanlùcar de Barrameda (サンルカル・デ・バラメダ)


作り方の基本を簡単に言うと、ワインに葡萄由来のアルコールを添加して度数を上げてから熟成させる。
使用される葡萄は、Palomino(パロミノ)Pedro Ximénez(ペトロ・ヒメネス 通称PX)Moscatel(モスカテル) の3品種だが、パロミノが9割を占める。そして何と言っても、ソレラシステムによる熟成方が何と言っても特徴的である。バット(butt)やパンチョン(puncheon)と呼ばれる500リットル程度の樽が、3~5段程度に積み上げられる。その樽は腐敗防止の為黒く塗られていて、他のワインと違い樽の中には容積の75%程度の量しか満たさない。25%程度を空間にしておくのはフロールの生成若しくは酸化熟成を促すためである。(註2


熟成が終り瓶詰される酒は最下段の樽から抜き取られる。一度に抜き取られるのは樽の中の数%程度の量である。抜き取られた分の補酒はその一つ上の段の酒で行う。
補酒の為に抜き取られた分は又更に一つ上の段の樽から行う。最上段ではルーキーともいうべき酒が補われる。酒は熟成を重ねながら上から下に段階的に送られ注ぎ足される事になるので、上の段には若い酒、下に行く程熟成が進んで行くという形になる。
このシステムにより、製品の質的なバラつきを抑え、一定の品質を担保するという効果が得られる。


 

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シェリーを語る上で避けて通れない名門で大手の一つ、Luis Caballero (ルイス・カバジェロ)のシェリー達この生産者はシェリーに留まらず、ブランデーやリキュール類まで幅広く手掛ける。

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Perez Barquero (ペレス・バルケロ)、ここも亦優秀!
ここの蔵はパロミノ種を使わず、専らP.X. 種を採用しているのが特徴。この蔵のあるMontilla (モンティージャ)という場所がP.X. の育成に適しているからという事らしい。 P.X. 種は非常に糖度の上がる品種であるので、酒精強化無しでも15%を超えるアルコール度数が確保出来る。

 
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Dioz Baco (ディオス・バコ)は19世紀半ばから続く蔵。ラベルは少々派手めだが、酒は派手さは無いものの、優秀なバランスを持つ。買って損は無い銘柄!

 

シェリーという酒に関して、フロールという言葉を聞いた事があるかも知れないが、本来は花という意味だが、この場合は酸膜酵母と訳される。
モストを発酵させワインにするとその過程でこの膜が張る。通常のワインならこんな膜が出来ると完全な失敗となるが、これがシェリーにとっては決め手になるのである。
澱引きの後酒精強化となるが、フロールがしっかりしているの物はフィノとなり、アルコール度数16度以下に調整される。
フィノにならなかった物は18~20度に調整されオロロソに回る。フロールが存在出来る限界となる度数が16度あたりであり、オロロソの場合、この膜を消し酸化熟成に持って行く。その途中での腐敗を防止するという意味もあって18~20度まで酒精強化を行う。


シェリーは、以下のタイプに大別される。
Fino(フィノ)
シェリーの大多数がこのタイプ。全体の80%程度がこれに入る。フロールの下で酸化を防ぎながら熟成される。辛口でシャープ、軽やかな風味の物が多い。
Manzanilla(マンサニージャ)
フィノの内、Sanlùcar de Barrameda で作られ一定要件を満たす物。

Amontillado(アモンティヤード)

途中までフィノだったが、フロールが壊れる等して、酸化熟成に持っていかれた物。悪い言い方をすればフィノ崩れという事にもなるが、フィノの繊細でシャープな部分とオロロソの様なコクと熟成感の中間的なキャラを持つ。
Oloroso(オロロソ)
フロールが出来なかった物や意図的のその生成が阻止された樽で、18%位まで酒精強化され長期熟成されたタイプ。長期に渡る酸化熟成で色は褐色になり、コクと香りの高さが持ち味。基本は辛口だが、甘口も存在する。
Palo Cortado(パロ・コルタド) 直訳すると切られた棒となるが、フィノの樽には一本の斜線が付けられる。それがP. コルタドに変化し始めると、その斜線を切る様にクロスする線を書き足すという所からこの様に呼ばれる。偶然が重ならないと出来ず、意図的に作れないタイプのシェリー、
生産量も当然少ない。フィノ崩れからアモンティヤードも通り越してオロロソの一歩手前まで行った物というのが妥当か。FinoAmontilladoOloroso の3者のキャラを併せ持つ不思議な酒となる。
その不思議さ故、" El Misterio del Palo Cortado " なるドキュメンタリーフィルムが存在し、去年日本でも公開された程である。


ここまでがVinos Generosos と云われる辛口タイプだが、下記の様なDulces Naturales=天然甘口のタイプも存在する
Pedro Ximénez(ペトロ・ヒメネス) 同名の葡萄を陰干しし、糖度を非常に高めて作る。発酵終了時点で相当なレベルの残糖があるため甘口となる。
Moscatel(モスカテル) 製法はP.X. と同じ、これも甘口。


Vinos Generosos de Licor という辛口甘口を混合して作る物も存在する。

 

ここで、シェリーにピッタリな料理も紹介したい。

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マドリード風の牛モツ煮込み、callos(カジョス)
2011年秋、三条京阪KYOUEN 内のLa Gallega(ラ・ガジェガ)にて(サイトは
こちら
モツの類が食えないという御仁も結構多いと聞くが、それは人生に於ける大きな損失であると思わずにはいられない小生である。


シェリーの魅力をディスカヴァーして、その生産が今一度盛り上がり、良質な物がもっと生産される様になる様に、我々も気合を入れてシェリーを応援すべく、購入を増やして行きたいのだが…
こんな伝統ある魅力的な酒を当のスペイン政府は推さない、これが不思議である。
シェリーは世界の潮流から取り残されて、推しても商売にならないと踏んでいるのであろうか?
以前はアンダルシア製品展示会なるイベントが東京で毎年4月に行われた時期もあったが、2013年以降行われていない。


てな訳で、Part 3 へと続く!

追記 : アンダルシア製品展示会は2015年に再開
 

註1)F-1 が開催されたのは1986~90年(スペインGP)、94・97年(ヨーロッパGP)の7回のみ。1990年にM.ドネリー(Martin Donnelly)が重大なクラッシュ事故を起こしたのを契機に、91年からカタロニアでの開催となった。 1986年はA. セナとN. マンセルが0.014秒差でフィニッシュというF-1 史上最大の接戦となる。又、97年にはM. ハッキネン(Mika Häkkinen)が初優勝を記録している。二輪では99年WGP 予選でM. ドゥーハン(Michael Doohan)が重大な事故を起し選手生命を絶たれている。
註2)ワインを樽に入れて熟成する時は、酸化が進まない様に容量ギリギリ近くまで満たす事が常識となっている=空気に触れる面積を減らすため。

 

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