Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

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wine

ソムリエにワインの事は訊くべからず

ワインに関する資格は色々ある。
ワインエキスパート、ワインアドバイザー、ソムリエ、ワインコーディネーター、国際的ソムリエ資格である International A.S.I. Sommelier Diploma
イギリスでは WSET=Wine and Spirits Education Trust (Level 1~3・Diploma)、更にはワイン資格の最高峰といわれる Master of Wine がある。そしてフランスでは Conseiller du Vin (コンセイエ・デュ・ヴァン=Sopexa による認定)が有名である。


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「ソムリエ=ワインの専門家」というイメージを持つ人は多かろう。
そのルーツを調べると、13世紀頃にこの言葉は生まれたがその時は動物の使い手という意味だった。
そこから(王政当時)王の旅行に随行し荷物の運搬と管理を取り仕切る仕事から、宮廷での食事とワインの管理サーヴィス係という様に変って行った。やがて王政が崩壊するとレストランやカフェに仕事場を求める様になり今に至ったという事らしい。
そして、その語源はラテン語の " saumarius " =荷役用の牛馬という意味であり、そこから12世紀にフランスで " sommier " という言葉になり、" sommelier " に変っていったのである。
ソムリエは所詮、運び屋兼サーヴィス係というのがその主務なのである。管理されたワインを客の下に運んでサーヴィスして気持ちよく飲ませればそれでよいのである。


現に、資格認定試験においてはサーヴィスの部分が重要視される。ここがワインアドバイザーとの決定的な違いでもある。
日頃からそれこそ命を賭す位にワインの研鑽を積まれているソムリエの御仁もいるのは承知で述べるが、極論すればソムリエは専門家である必要もなく、ワインについての深い知識や造詣なんぞは要らぬという事になるから、
ワインの事はソムリエに訊けなんていうのはナンセンスなのである。

消費者自身各々がワインを多角的に学んで知る事に尽きるという事になるのだが、その基本になるのは上質な経験の積み重ねであると考える。
小生が最初にワインに触れたのはバブルの時代でそれから約30年経つが、今から思えば20代から30代初頭にかけての時期は小さいながらも上質な経験に恵まれていたのではと思う。それでもどれだけの事を知って悟れたかというと、そこは然程自信がない。
ただ、本当に上質な経験をさせてくれるワインが近年は本当に減ってしまったのは明らかでこれは大変不幸である


何時からソムリエなんてそんなに偉くなったのかは知らないが、何処ぞのソムリエ狂塊が彼是のたまっても、それを絶対視したり忖度する必要は全く無い。しかも、ソムリエ凶会なんて所詮運び屋の集団でしかない、資格試験の問題で酷い設問があったという情報を幾つも耳目にしているがそれこそ良い証拠である。

ワインの事はソムリエではなくコンセイエに訊く方がまともな選択であるとは思われるが、そもそもこの世に星の数程存在するワインの事を片っ端から把握出来る者なんて皆無に等しい事は頭に入れておくべきだ。




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Hermitage 1998 Bernard Faurie

ローヌ北部では Côte Rôtie (コート・ロティ)と双璧をなす銘醸品の Hermitage (エルミタージュ)、近年は Guigal (ギガル)、Jean Louis Chave (ジャン・ルイ・シャーヴ)、Chapoutier (シャプティエ)というビッグネームが目立ってしまうが、それらに次ぐ様な名門の一つである Bernard Faurie (ベルナール・フォーリー)の作品をここでは取り上げる。
ただ、日本への入荷は以前から非常に限られていたが、ここ数年は遂に入手出来るチャンスすら殆ど無くなってしまった。


Bernard は Faurie 家が Hermitage の丘でワイン作りを始めてから5代目となる。この家は Hermitage の中でも Méal(メアル)Bessard(ベサール)Gréffieux (グレフュ)といった優秀な区画を1935年以来保有し続け、面積は約1.7ha程であるが、そこの葡萄樹の樹齢は凡そ60~100年クラスといわれる。その中でも殊に Bessard の区画には強い拘りがある様で、そこからの葡萄を使わなければ真の Hermitage ではないとすら言い切る。
僅かな数の白も作っているが、これも逸品である。更に Hermitage 以外では Saint-Joseph (サン・ジョセフ)に2haを所持して2種類にキュヴェを作っている。


fau98her01ワイン作りの手法だが、古い木の桶で葡萄を破砕し、余り手を掛ける事をせず自然な形で発酵させる。赤ワインは18~24ヶ月、白は9~12ヶ月間それぞれ600リッターの古樽で熟成を掛けてからハンドボトリングという手法らしい。
現在は Gréffieux+Bessard、Bessard+Méal、Méal 単独と3種類のキュヴェを作り分けているが、(ラベルは一緒でボトル頭部のカプセルの色が違うだけ)この1998年はそういう作り分けをしていなかった時期のボトルである。


(テイスティングは2017年初頭)
先ず色についてだが、やや暗めのガーネットで変なえげつなさ等は無い
出て来たエレメンツを並べて行くと・・・
先ずは西洋杉から始まり、リコリスブラックチェリー、ブラックベリー、ブルーベリークランベリー、ラズベリーシナモン、中国山椒、続いてスミレ、ラベンダー野薔薇ミントという辺りが続いてくる。

更に時折微かにトリュフのニュアンスを出してなめし皮、Kirsch、、ミネラル、Fernet Blancaポルチーニ
又、ミーティーな感じも僅かに出る。


甘苦いタンニンがまだ優勢なところがある、これがバランス感を少々崩す場面がある。熟成感はかなり出ていて、時間とともに顕著になる。酸は強く出ては来ないが、不足と言う程でもない。

総体的な印象としては、ウットリする所までは行っていないが、残念という所は無い。フィニッシュからアフターに掛けての盛り上がりもそれなりにあって、余韻もかなり確保している。傑出した所こそ無いが、全体的に優秀でそれなりにしっかり誠実に作り込まれた美酒と言えるだろうか・・・

最後にいつものパターンでスコアリングしてみると・・・ 18 / 20





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Côte Rôtie Côte Blonde 1996 René Rostaing

ローヌ渓谷(Côtes du Rhône)を代表する銘醸であるコート・ロティ(Côte Rôtie)。その中でも " King of Classic Style " と呼べる存在の作り手がいる。それこそ、他に誰あろう René Rostaing (ルネ・ロスタン)である。このサイトでは初登場となるが、漸くここのワインを取り上げられた事が正直嬉しい小生である。

彼はそもそも、200年以上に渡って Ampuis (アンピュイ 註1)地域でワインを作ってきた一族の末裔で、1971年に親族姻族達の畑を纏める形で現在のドメーヌを創設。その当時、Côte Rôtie に所有していた畑は 2haであったが、1990年に彼の「ウト」に当る Albert Dervieux (アルベール・デルヴュ 註2)から 4haを引継ぎ、更には親戚の Marius Gentaz (マリウス・ジャンタス)からも1993年に 1.4haを引継ぎ、Côte Rôtie だけで合計7.4haを所有するようになった。
コート・ロティのみならず Condrieu (コンドリュ)にも畑を持ち白ワインを作るが、入手困難な逸品である

クラシックな造りを極める為に敢えて最新技術を導入するという、ある意味で鬼畜な作り手であるが、それも彼のこのワインに対する揺るがぬポリシー故の事である。
この作り手の Côte Rôtie で2枚看板となるのが、La Landonne (ラ・ランドンヌ)とこの Côte Blonde (コート・ブロンド)という2銘柄である。(註3



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色は非常に美しいガーネット
カンファー、クローブ、中国山椒、楠といったニュアンスが先陣を切ってきた。
そこから野苺、ラズベリーブラックベリー、ブラックチェリー葉巻、カカオ、リコリスハスカップ、スローベリー
副次的に古い時代のヴェルモットスターアニスラヴェンダー
トリュフ、ローズマリーコーヒー
更にその先にはクランベリークリムゾンルバーブカシスチェリーブランデーといったエレメンツが待ち構える。


予想したより総体的なトーンは低い。旨味感、酸、タンニンの完全にシームレス化した溶け込み感流麗さを見せる熟成感、コンスタントな強さに加えて、澄んだ深い海の様な透明感を見せ付けながら、素晴らしい持続力を発揮する。

アフターに向って一見落ちそうで落ちないで粘りを見せる、柔らかくも非常に長い非常に美しい酸によって高いレベルで統率がなされている。Côte Rôtie が本来持つ美点とはこれなりと雄弁且つ繊細に教え示してくれると言えるであろう。

1996というのは必ずしも恵まれたヴィンテージではないとは言え、流石の出来栄え。

「Guigal (ギガル)のあの基地外トリオ?それがナンボのもんじゃい!」という自信に満ちた雄叫びが聞えても来そうである。


最後に恒例となったあの形でスコアリングすると・・・ 18.5 / 20



註1)Côte Rôtie の直ぐ麓にある村で、ローヌ北部を代表するワインの聖地とも言われる。毎年1月の " Marché Au Vin " (ワイン市)というイベントは有名。
註2)ドメーヌとしての名前はDervieux-Thaize (デルヴュ・テーズ)1990年にリタイアするまでCôte Rôtie を代表する名手の一人だった。
" La Viaillere "、" Côte Blonde La Garde "、" Côte Brune Fongent " 等のキュヴェが有名だった。
註3)両者では使用する葡萄の区画も違うが、セパージュ及び徐梗率も少し違う。La Landonne はSyrah 100% で徐梗率10~20%であるのに対して、Côte Blonde ではSyrah 95%+Viognier 5% で徐梗率30~50%である。



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Pommard 1er cru Rugiens 1995 Pothier Rieusset

今回登場する Pothier Rieusset (ポティエ・リュセ)という蔵をどれだけの人が知っているだろうか?
そういう小生も、実はこのボトルを購入するまで知らなかったのだが、昔からかなりの高評価を得続けていた生産者だった様だが、この蔵の情報は色々調べても余り出ていない、何せ今は存在しない蔵なのだから仕方ない。
最終的には2001年に Pothier 家の姻戚にあたる Fernand et Laurent Pillot (フェルナン・エ・ローラン・ピヨ)に吸収される形で終わってしまったという事である。
約20年前の時点での情報を噛み砕いてみるとこうなる。ここの作り出すワインだが、樽の中の状態では開いているが、瓶詰後は固く閉じてスローテンポで熟成する傾向で、ざっと10年位は見なければならないという事だったらしい。醸造に掛ける時間は長く、その後の樽熟は2年近く掛けるが、使用する新樽の比率は1/3程度とされる。
この蔵の 2枚看板が Pommard 1er cru (ポマール・プルミエクリュ)Rugien(リュジアン=約0.54ha所有)並びに Clos de Verger (クロ・ドゥ・ヴェルジェ=約0.74ha所有)だったという事だが、白ワインでも Meursault 1er cru Les Cailleret は出色の物らしかった。兎にも角にも忍耐の要るワインを造っていた模様で、Pommard のみならず côte de Beaune (コート・ド・ボーヌ)でもトップクラスの作り手だったのは間違いない。


pomrug95pr01この記事ではこの蔵の看板商品だったPommard - Rugien を取り上げる事になった。(テイスティングは2016年)
色はかなり薄い、その薄さに結構びっくり。ロゼかと思うような感じだが、オレンジがかったガーネット。如何にもクラシックで古き良き日の匂いを漂わせそうな感じを出してくる。
ここから拾い出したエレメントを挙げて行くと・・・その第1グループとしては、トリュフ、葉巻、枯葉、土、ポルチーニ、なめし皮、リコリス、
Fernet 系のリキュール
ラベンダーカラメル、Bénédictine、といった長期熟成の痕跡を示す物達が顕れ、そこから野薔薇、ラズベリー、イチゴブラックチェリー、チェリーブランデーPX のSherry、山査子ハスカップといった所で纏るだろうか。


20年以上たった今でも酸の主張は強いが、収斂性はなく、果実の凝縮味は薄く水平になだらかに広がるが、十分以上の旨味感を演出している。シームレスな構造を持ったこのワインは上質なお澄ましの様で、柔らかく流麗な一体感そして抜ける様な透明感が続く。アフターはその残響の様にして、強烈さはないものの、しっかり痕跡を残し続けて、かなりの長さ。そして終始気難しい。

この時点で21年経過だったが、まだもう2年位待って上げられたらもっと面白い展開だったか、もしそうだったら一寸残念。その素晴らしさをストレートに教えてくれる様なタイプのワインではないが、何はともあれ、最上の Pommard の一つである事は間違いない。

こういうタイプのワインを理解し愛でられる様になるのには相当な修行が要るのだろう。小生も果たしてどれだけ理解出来たかというとその点には自信がない。


いつもの様にスコアリングしてみると・・・ 18 / 20



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Clos de Vougeot vielles vignes 1998 Haegelen-Jayer

当サイトで2度目の登場となる Haegelen-Jayer (エジュラン・ジャイエ)だが、この作り手は既に幻になってしまった。そもそも、このドメーヌの所有していた畑の面積は 4.2ha と非常に小規模という事もあり日本で見掛けるチャンスも非常に少なかった。
ドメーヌ自体についてはこちらの記事でも触れている。Jayer とは名が付いてこそいるが、当主だった Alfred Haegelen (アルフレッド・エジュラン)氏自身は Henri Jayer (アンリ・ジャイェ)の姪である Madeleine Jayer (マドレヌ・ジャイェ)の配偶者であり、外戚の一人となる。(1962年に結婚)
ワインの作りも日本でだけやたら有名な Henri Jayer とそれを受け継いだ Méo-Camuzet (メオ・カミュゼ)の系統とは全く異なるものだった。
2013年に取り上げた Echézeaux (エシェゾー)と今回フィーチャーする Clos de Vougeot (クロ・ドゥ・ヴージョ)がこのドメーヌの2枚看板だった。実はこの生産者は2009年に殆どの畑を Domaine Laurent (ドメーヌ・ローラン )に貸し出ししてしまい、1969年から続いた40年の歴史に事実上のピリオドを打った。(理由は高齢になったための引退)


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この非常に貴重になってしまったワインについてだが・・・(テイスティングは2016年の春頃)
色は微かにレンガ色の入ったガーネット
香味のエレメンツを挙げて行くと先ずは、シナモン、クローブ、ナツメグ、黒文字という所から始って、ラズベリー、苺、Fraise des Bois、クランベリー、レッドサワーチェリー、というあたりの赤系果実達がじわじわ出てくる
更に Fernet みたいなイタリアハーブ系苦味酒、野薔薇、ローズヒップブラックソーン(果物)、ブラックチェリー
これで終らずミント、昔のコーヒーリキュール焼きたてのクロワッサン、焼きたてのバゲット、後に微かに葉巻


酸はまだ強く出て来るが、タンニンは表立っては強く出て来ず、全体的にお澄ましの様な躯体を見せている。
ボディはまだタイトさを残すものの、果実味、酸、タンニン、旨味感の溶け込み方は絶妙。やや淡い感じもあるが、それでもコンスタントで水平に広がりながらしっかり伸びる、消えそうで消えない。
迫力不足を感じてしまう場面もあるものの、クラシックなブルゴーニュの良さは十分に見せてくれるので、1998という年の特徴を考えれば、全然素晴らしい部類か。
ただ、惜しむらくはアフターが静かで一押しが足りない事か

この Clos de Vougeot をテイスティングしたのは2年近く前、Echézeaux v.v. の方は約5年前なのでこの両者を一概に比較するのは難しいが、如何考えてもEchézeaux の方が良かった事は間違いない。

いつもの様な感じで採点してみると・・・ 17.5~18 / 20



)ベルギーの菓子職人からワインに転向し、ネゴシアン(nègociant、酒商)として一躍スターになった Dominique Laurent (ドミニク・ローラン)が息子の Jean (ジャン)と共に2007年に開始したドメーヌ部門。正式には Domaine Laurent père et fils
ワインを樽で買い付け熟成と瓶詰のみ行う場合はネゴシアン物として出るが、自社畑にて栽培から瓶詰まで一貫で行って出されたワインはドメーヌ名義で出される。(ラベルも違うので容易に見分けが付く)



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