Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

2016年9月、FC2 から移転。
Blairfindy1号2号から大文字左京(だいもんじ・さきょう)に改名しリスタート
旧名義の画像が混在しているのは御了承願いたい

記事並び画像の無断使用転載はこれを固く禁ず!
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wine

Hermitage Le Gréal 1997 Marc Sorrel

ここでフィーチャーするMarc Sorrel (マール・ソレル)というドメーヌは Tain i'Hermitage (タン・レルミタージュ)に本拠を置き、1982年に現当主 Marc Sorrel 氏が父親からワイン作りを引き継いで以降、Hermitage (エルミタージュ)の名門の一角を占める様になった。生産量は非常に小さく、Hermitage 及び Crozes-Hermitage を併せても年間で1000ケース(12000本)程に過ぎない。そのワイン作りは基本的に全房発酵で、人為的介入を控えたやり方を身上とする。Hermitage で紅白4種=通常のHermitage Rouge / Blanc、Le Gréal (ル・グレアル=赤)、Les Rocoules (レ・ロクール=白)を生産する。


ermgrl97sorl01このボトル、神戸の酒屋で15年位前に購入した記憶があるのだが、そこははっきりしない。1997というとローヌ北部は猛暑のために酸が低くて評価が分かれる年だったが、そういうクセはあるものの、総体的には優れた出来と考えられる。

ここからはワインのインプレッションに入るが・・・
色は透明感と深みのあるガーネットを呈している
香りを嗅ぎ、口に含んでエレメンツを拾い出して行くと・・・
メインのディレクトリに当る部分からは
カシスブラックベリー干し葡萄ハスカップクランベリー巨峰Fraise des bois黒文字、檜材、クローブという辺り
更にサブディレクトリ的に顕れたのは
野薔薇ラヴェンダー赤スグリスミレナツメグ、クミンシード、ココアといった所


果実の完熟感・ジューシー感、熟成による旨味感は非常に目立つ、酸は弱い訳ではないがやや後景化する傾向にある時間帯が一定程度続くものの、時間経過を経て酸とタンニンが又表に出てバランスを変える。
特に華やかという事は無いが、良く言えば非常に素直なキャラのワインとも言える。流麗でアフターも充分長く、総体的に甘美で不快に思う所は見られない。優等生的なワインとも言えるか。
何処かブルゴーニュのピノノワールの様な部分もあり、その一方で同時に昔のメドックを想起させる様な感じにも見える。


恒例のスコアリングだが、少々迷ったものの・・・ 18 / 20

ここ数年に関しては日本でこの名を聞く事もあまり無くなってしまった。これを購入した頃は1万円でしっかりお釣りも来たが、2003年ヴィンテージから高騰し、今や平均で13000~15000円相当になってしまった。




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Sancerre Les Belles Dames cuvée Marie Laurence 1990 Gitton

Val de Loire (ロワール渓谷)で産される白ワインの中でも超一流の物で、長期熟成したボトルを去年入手していたので今回はそれを取り上げる。生産者をタイトルでは Gitton (ジットン)と書いているが、正しくは Domaine Gitton père et fils (ドメーヌ・ジットン・ペール・エ・フィス)

Sancerre (サンセール)を代表するこの蔵は1945年、Marcel Gitton (マルセル・ジットン)氏の手によって創業。当時所有していた畑の面積は僅か1.5haだったが、その後現当主の Pascal Gitton(パスカル・ジットン)氏に代替りしてから順調に勢力を拡大し、現在ではSancerre、Poully Fumé(プイイ・フュメ)、Puilly sur Loire (プイイ・シュル・ロワール)、
Côteaux de Giennois (コトー・ドゥ・ジェンノア)といったロワールの白の銘醸地に合計36ha程を所有。更にはロワールを飛び出してSud-Ouest (西南地方)ののCôte du Duras(コート・デュ・デュラ)にも進出している。

畑のパーセル(小区画)毎に別々の醸造を行うというのは今でこそ余り珍しい事ではないが、この手法をロワールで最初に行ったのがこの生産者とされる。この手法を採った背景としてはテロワールの多様性をワインの個性に反映させるという事で、畑を買い集めるに当っても闇雲にではなく、テロワールやミクロクリマ等の条件を吟味して集めたからこその拘りという事でもあるらしい。
そしてそこから更に深く突っ込んだ鬼畜レベルの妥協を許さない拘りの数々によって、最大で30種類のキュヴェを作り分けられる模様だが、その中で作られる種類は年毎に違う。
このドメーヌ御自慢の「サンセール軍団」の頂点を極めた特別なワインが、このワインと Les Herses d'Or (レ・エルズ・ドール)、X-elis (イクセリス)とされる。


sanclbd90git01ワインの名前が長いと思われるだろうが、Les Belles Dames
(レ・ベル・ダム)
は畑の名前で、そこから生まれた特別なワインとして Marie Laurence (マリー・ローランス=パスカルの妻・物故者)の名を冠している。葡萄の糖度が非常に高い年に生産される様で、アルコール度数が13.5%とここのワインにしては若干高い。


ワインをテイスティングしたインプレッションに移るが・・・
色は殆どゴールドで深度もしっかりしている
第 1 のディレクトリとしては蜂蜜、楠、カモミール、ヘリクリサム洋梨焼林檎
続く第 2 のディレクトリの中から顕れたのは、熟した梅黄桃
ミラベルTarte d’orange、サンダルウッド、
その後は、パインパパイアパッション、キュンメル、ジャスミン、
キャロットシード 
更には白ワインでありながら何と微かなランシオ香が染み出てきて(27年という熟成の賜物か?)、更に後からムスクが付いてくる。


ワインの躯体自体に関しては酸もまだそこそこしっかりして、この先も急には落ちないと思われる。温度が低いとタイトで淡い感じになるが、温度が上がり時間経過も加わると梅酒の様なタッチと喉越しが長く続く様になり、同時に丸く柔らかく広がり厚みを増すが、ダレる事は決してない。


華やかさと薫り高さがウリとされるこのワインに対しては強力な密度感というものは感じにくく、駆け登る様なアフターを期待するとやや外れてしまうものの、そのじんわりとしたソフトな余韻はかなりの長さを呈する。賛否が分かれる部分もあるだろうが、さすがという他はない。


上述の様に良い意味でウルトラぐう畜なドメーヌだからこそ、この様な超ぐう聖ワインが産まれるという事である。

いつもながらにスコアリングすると・・・ 18 / 20




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Barolo Grignore 1974 Ceretto

Ceretto (チェレット)といえば、Barolo (バローロ)を含む Piemonte (ピエモンテ)の中でも名門の一つである。
バローロに11ha、Barbaresco(バルバレスコ)で8ha、その他諸々で合計150ha以上という規模の大きさばかりを特筆するのではなく、その名声の裏付けになっているクオリティの高さは素直に評価すべきである。醸造も一箇所で集中的に行うのではなく、エリア毎に別れた数箇所で行っている。
1930年代にRiccardo Ceretto (リカルド・チェレット)氏によって創業。その約30年後に息子達=Bruno(ブルーノ)と Marcello(マルチェッロ)が引き継ぎ、リカルドの孫に当る4人が1999年から引き継いでいる。


この生産者のワインに出逢ったのはもう25年近く前であったが、古くから某大手が安定して取り扱っていた事もあり、それなりの頻度で見掛けたものだった。
このBarolo Grignore (バローロ・グリニョーレ)は大阪で先年秋に購入した物だが、(その際の記事はこちら)、このワインに関する情報は少ない。それもその筈、現在は生産されておらず、どうやら1990年代で生産を終了したらしく、どうやら Serralunga(セッラルンガ=バローロでも西側になる)区域内の小さな区画から生産されていた様である。


現在この蔵のバローロについては、Cannubi San Lorenzo(カンヌビ・サン・ロレンツォ)Bricco Rocche (ブリッコ・ロッケ)Brunate(ブルナーテ)Prapo(プラポ)という100%自社畑生産の「4本柱」がウリになっている。ただ、この強力カルテットも確立されたのは1980~90年代にかけてであって、それまではこのグリニョーレが大きな柱の一つで、そこから4本柱に役目を譲って消えたと解釈するのが妥当かも知れない。


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色はオレンジがかったレンガ色だが、赤というより濃い目のロゼの様な深度。拾い上げたエレメンツを整理して行くと・・・
第1陣としてはCognacBénédictine湿式の葉巻乾燥ポルチーニ、腐葉土、リコリス
これだけの年月を重ねると、熟成によって生じるニュアンスが主体で先行するのは当然か?

そこから更にシナモンスターアニス、鞣革、焼きたてのバゲット
crème de cacao
時間経過と共に漸く、野薔薇、レッドサワーチェリー、ラズベリー、
野苺、といった赤系のニュアンス
が現れるが、これで終らず、
邪門紅茶、薫茶、ブラックベリーハスカップモラセスMadeira
(マデイラ)
といった所がフォローしてくる。


少し枯れて来てはいる様にも見えるが、儚い感じなんて皆無。
それどころか非常に粘り強く伸びがあるというのが判る。持続力は相当なもので流麗な溶け込み感は凄い!
同時に膨らみもかなりのレベルで、時間経過と共に膨らみと果実味、旨味感がアップ43歳とは思えない力強さにビックリ!、酸・タンニンもまだまだガッチリしている。
色の薄さと香味の強さの間のギャップに驚くかも知れない。鉄人ならぬ鉄ワインか?

序盤は香り高さが目立つが、徐々に味も凄いというのが露わになる。舌触りもシルキーにしてしっかりグリップして爪痕を残し続ける。


恒例のスコアリングをしてみると・・・、18.5 or 19 / 20

オールドヴィンテージはどうしてもリスクが高い。当るも当らぬも八卦になってしまうが、どうやら当りだったと見て間違いない。古酒独特の魅力という部分も然る事ながら、それ以上にワインが本来持ち得る生命力と成長力の凄さを体感する事が出来た様に思われる。

葡萄は手間暇かけて丁寧に栽培し、醸造に於いても表層的なテクニックに頼らず、全房発酵でその本来の力を過剰にではなく自然にバランス良く且つフルに引き出す。ワインとは本来斯様に作られて然るべきだと改めて思い知った小生であった。古き良き造りのワインを味わえた事が幸せであるのは言うまでも無い。今はこういう作りの物は稀少になってしまっていて、未来においてレガシーそしてレジェンドとなる様なワインはもう出て来ないのだろうか?




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酒屋は幇間たるべし?

ネット通販をしているワインショップや酒屋は多いが、そのホームページやメルマガを見ていると、「嘘付け、ドアホ!」「たかがこんな物、ようこんな大袈裟に褒めれるなぁ」「酒屋辞めて太鼓持ち=幇間になった方がエエの違うか?」と突っ込みたくなる様なセールストーク的文句が並んでいる事が多い。そんなのにはウンザリな小生である。
その事はネット通販に限った事ではなく、10年以上前の事だが都内にあるワインショップを訪れたらそこで延々とセールストークを聞かされてウンザリした記憶がある。商売熱心なのはイイが、「舐めんのもエエ加減にせぇや、コラ!」と思わず口走りそうになった小生だったのである。(その時点で小生のワイン歴は約20年)


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※画像はあくまでもイメージであり、記事の内容と直接関係するものではない

去年秋に大阪市内のこの酒屋を訪れた際も、お店の御仁と色々話しているうちに、目に付いたワインそれぞれの作りについて突っ込むような質問もしてしまう。
そうすると「我々酒屋は商品を褒めるのが仕事ですから」と言われてその挙句、「一般の方があれこれと好き勝手に書いたりできるのが羨ましいですわ」と本音を少し厭味がてらに零された。

確かに、売ろうとしている商品の欠点を挙げる奴はいない。貶された物を買おうとする消費者もいない。下手に商品の欠点なんか他言しようものなら、メーカーやインポーターから取引を切られてしまう可能性も高いから、言えない事も多いのは充分に理解出来る。


でも、「良い所ばっかりの物って本当にあるんでちゅかぁ~」と思わないのだろうか?
「こういうところは素晴らしいですが、ここの部分は欠点です。そこをご勘案してご納得頂けるのならお買い上げ下さい」という所まで言ってくれる相手なら誠実だと思ってしまうのが小生である。でも、どんなに突っ込んでも「素晴らしい部分」しか言わない奴も多いのが現実でそこが困る。


今年に入って先日別の酒屋でこんな話をしていたら、「あなた(=小生)位良くお判りの方が相手なら、個々のワインの長所も短所も正直且つストレートに言えます。でも例えば若し初心者に近い様な方が相手だと弱点については言い辛いものがありますし、そこは言い方を慎重に考えざるを得ません」、との言葉を聞いた。(一部意訳入りだが、要旨としては斯様の次第)
更に続いて、「褒め様が無い物は仕入れませんよ、うちの店は」
牽強付会にでも褒めて売りつければ商売としてはその方が合理的なのだろうが、そこはプライドと矜持が許さないという事らしい。
そこの酒屋とはまだ 7年程度の付き合いしかないのだが、小生はその店をリスペクトしている。そこまでしっかり仰って頂けるという事が有難いと思う小生である。





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ソムリエにワインの事は訊くべからず

ワインに関する資格は色々ある。
ワインエキスパート、ワインアドバイザー、ソムリエ、ワインコーディネーター、国際的ソムリエ資格である International A.S.I. Sommelier Diploma
イギリスでは WSET=Wine and Spirits Education Trust (Level 1~3・Diploma)、更にはワイン資格の最高峰といわれる Master of Wine がある。そしてフランスでは Conseiller du Vin (コンセイエ・デュ・ヴァン=Sopexa による認定)が有名である。


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「ソムリエ=ワインの専門家」というイメージを持つ人は多かろう。
そのルーツを調べると、13世紀頃にこの言葉は生まれたがその時は動物の使い手という意味だった。
そこから(王政当時)王の旅行に随行し荷物の運搬と管理を取り仕切る仕事から、宮廷での食事とワインの管理サーヴィス係という様に変って行った。やがて王政が崩壊するとレストランやカフェに仕事場を求める様になり今に至ったという事らしい。
そして、その語源はラテン語の " saumarius " =荷役用の牛馬という意味であり、そこから12世紀にフランスで " sommier " という言葉になり、" sommelier " に変っていったのである。
ソムリエは所詮、運び屋兼サーヴィス係というのがその主務なのである。管理されたワインを客の下に運んでサーヴィスして気持ちよく飲ませればそれでよいのである。


現に、資格認定試験においてはサーヴィスの部分が重要視される。ここがワインアドバイザーとの決定的な違いでもある。
日頃からそれこそ命を賭す位にワインの研鑽を積まれているソムリエの御仁もいるのは承知で述べるが、極論すればソムリエは専門家である必要もなく、ワインについての深い知識や造詣なんぞは要らぬという事になるから、
ワインの事はソムリエに訊けなんていうのはナンセンスなのである。

消費者自身各々がワインを多角的に学んで知る事に尽きるという事になるのだが、その基本になるのは上質な経験の積み重ねであると考える。
小生が最初にワインに触れたのはバブルの時代でそれから約30年経つが、今から思えば20代から30代初頭にかけての時期は小さいながらも上質な経験に恵まれていたのではと思う。それでもどれだけの事を知って悟れたかというと、そこは然程自信がない。
ただ、本当に上質な経験をさせてくれるワインが近年は本当に減ってしまったのは明らかでこれは大変不幸である


何時からソムリエなんてそんなに偉くなったのかは知らないが、何処ぞのソムリエ狂塊が彼是のたまっても、それを絶対視したり忖度する必要は全く無い。しかも、ソムリエ凶会なんて所詮運び屋の集団でしかない、資格試験の問題で酷い設問があったという情報を幾つも耳目にしているがそれこそ良い証拠である。

ワインの事はソムリエではなくコンセイエに訊く方がまともな選択であるとは思われるが、そもそもこの世に星の数程存在するワインの事を片っ端から把握出来る者なんて皆無に等しい事は頭に入れておくべきだ。




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