Dufftown 街角ミュージック

穏健主義の波とマイナーパワーがこの世を救う。 連綿と受け継がれる日本と大和民族を護ろう

カテゴリ: wine

今回登場するCave des Clairmonts(カーヴ・デ・クレルモン)という生産者、マイナー過ぎて情報が本当に少ない。聞く所によると地元の協同組合に参加する生産者らしい。それは1972年に3つの生産者が立ち上げた協同組合らしく現在は14の生産者が加入する程になったという事で、ここもその中の一つだとか。このボトルとの出会いは恵比寿の某所。
Crozes-Hermitage Cuvée des Pionniers(クローズ・エルミタージュ・キュヴェ・デ・ピオニエ)なるワインは Crozes-Hermitage の中のChâssis(シャシ)という区画の古木のSyrah から作られるらしく、そこは非常に痩せた土壌だが葡萄は丸い小石に護られているという。
葡萄は収穫後、除梗されて色素とタンニンの抽出を優しく行うべく18~21日間かけてマセラシオンを行うが、その間にピジャージュとルモンタージュを日々行う。その後の樽熟は12カ月掛ける。まぁこれに関してはこんな所である。


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能書きはこれ位でちゃっちゃとワインのインプレッションに移る。

先ず色を見ると、少し暗めの鮮やかなガーネットだが色だけ見ると27年という割に若く見える。

拾い出したエレメンツをざっと挙げて行くと…
湿式葉巻、腐葉土、セミスウィートチョコ焼き立てのバゲットエスプレッソを第1のレイヤーとして
続いてはラズベリー古い刻み煙草、カラメルスタウト、プチグレインアロマ、ティートゥリー
3段目としてブラックチェリー、ブラックベリーハスカップ、煮詰めた黒葡萄、トドマツアロマ、Bénédictine
更にラヴェンダー八角、アニス、オールスパイス


トーンは全体的に暗いが、北のSyrah に欲しい要素はほぼ満たしていると思う。しっかりした酸とタンニンがボディを裏付ける。熟成した果実味と溶け込み感が非常に心地よい。なかなか甘美な液体に仕上がっている。意外と迫力もある。


最近まで蔵の中にあった事も(一見して明らか)あってか、まだヘタる事無くあと数年は楽しめるであろう。フィニッシュ~アフターも割と静かだが結構長いと来ている。


Crozes-Hermitageでこの出来とは全く侮れないどころか、腰抜かすヤツだっているかも知れない。小生も期待以上でビックリと同時に、これで除梗しているというのだから更にビックリ。ローヌの奥深さを思い知らされた気がする。(テイスティングは2020年6月)

採点結果発表… 18 / 20 もうこれ位遣ってもイイ!



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今年6月にテイスティングしたワインの話になるが、今回フィーチャーするのはPaitin(パイティン)として知られる作り手、Pasquero-Elia (パスクエロ・エリア)ともいう。本拠を構えるのはBarbaresco (バルバレスコ)でもNeive(ネイヴェ)区域、その南側にあるSerraboella(セッラボエラ)という所。地質が緻密で力強いワインが作れる。

この蔵は19世紀末からワインの醸造に加えて元詰を行い、当時当主だったGiuseppe Elia (ジュゼッペ・エリア)が1893年、Barbaresco del Bricco di Neive(バルバレスコ・デル・ブリッコ・ディ・ネイヴェ)という名のワインをデビューさせた。この時代はBarbaresco黎明期というべき時代だった。
その後1938年に休止の憂き目にあうが、10年後に再興される。
1965年にSecondo Pasquero-Elia (セコンド・パスクエロ・エリア)が設備を一新・葡萄樹の植え替えも行い、今の形のカンティーナを設立した。それから50年以上経った今も、Secondo の息子2人=Giovanni(ジオヴァンニ)とSilvano(シルヴァノ)がワインを作っている。現在は17ha程度の畑を持ち、Barbaresco以外にも、Dolcetto d'Alba、Langhe、Barbera d'Alba、Roero Arneis、Nebbiolo d'Alba 等を作っている


Barbaresco の場合、1.4ha前後の畑から収穫された葡萄はプレスと同時に除梗され、発酵はステンレスタンクで行われる。マセラシオンは4~6週間、26~28℃で行われる。Nebbiolo(ネビオーロ)種のブドウについてはすべて手作業で行われる。
熟成にはトーストされていないスラヴォニアンオーク・オーストリアンオークの大樽(30hl~50hl)が使われ、24ヶ月の樽熟が施される。その後瓶詰前にステンレスタンク内で2ヶ月休ませる。


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ワインのインプレッションに移る。
先ずカラーだが、全体がガーネット、深度が思ったよりある。エッジにレンガ色は入っていない。
酒質は固い、開きだすのに時間がかかった。そしてコイツの手強さを体感する事に…
最初大人しいのかと思ったら大間違い。時間経過と共に酸が貫きながら強烈に主張する展開に。続いて中々強固なタンニンも出て来る。でも、これがNebbioloという葡萄が本来持つ姿の一つの側面という事なのだろう。


拾い出したエレメンツを挙げて行くと
1段目のレイヤーとしては土、リコリス煎ったカカオ、刻み煙草、昔のFernet系リキュール
続いてのレイヤーはビターチョコプルーンブラックチェリー、ブラックベリーラズベリー古いバルサミコ酢キナリキュール葉巻
更には黒文字、白檀、その後の展開で薔薇、アフターの中から上質なニルギリティー…大体そんな所だろうか




アフターはまだまだタイトな所がある。酸とタンニンで引き締まってはいるが、その間隙を縫って出て来るものは更なるアフターの伸びを予測させる。その後は予測通り、ジンジンと迫り来る様なフィニッシュで長いアフターが演出された。

採点結果だが、18~18.5 / 20といった所だが、あくまでもテイスティングした今年6月時点の話。あと3~5年待てればもっと高い点を付けた可能性は充分ある。



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Côte Rôtie (コート・ロティ)でもモダン系の作り手と言われるBonnefond (ボンヌフォン)。今は西宮にあるミルコート(Bonili Japan)が千里丘にあった時代(ガチでMille CôteだったLOL)に静かに売られていてお勧めになっていたので買ったのが馴れ初め。
1955年に1haの畑から始まった。ドメーヌの拡張は1980年代初頭にCharles Bonnefond(シャルル・ボンヌフォン)が行った。80年代は葡萄をネゴシアンに売っているだけだったが、1990年までに部分的にはワインの自家醸造元詰を行う様になる。
1990年からは代替わりしてPatrick とChristophe のBonnefond 兄弟がドメーヌを仕切る様になり、95年までにはCôte Rôtie で5.5haの畑を持つようになる。それが今は7ha弱まで拡大している。
収穫は遅めにして熟度を最大にするやり方をしている様だ。土壌は鉄分豊かなシストで、平均樹齢は凡そ30年。発酵はタンクで行い、その後のMLF は40%を樽で残りはタンクに残して行う。Côte Rôtie で作る3種類のワインはSyrah 100%で、葡萄は全て除梗。


因みに、今回出て来る Les Rochains(レ・ロシャン)という畑は有名な La Landonne(ラ・ランドンヌ)のすぐ隣の区画で、Brune (ブリュヌ)区域を代表する区画の一つである。新樽使用率は25%、400リッターの樽で熟成を掛けて瓶詰している。年産は300ケース程であり、Bonnefond 兄弟の一番のお気に入りだという事である。

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ボンヌフォンが誇るこのワインのインプレッションに移る。先ずは色だがルビーパープルも結構残ったガーネットで少し暗い。そしてこの時点で少し厭な予感はしていた。
エレメンツを拾い出して分析すると、その「厭な予感」は的中


先頭に来たのは黒胡椒、カラメル。その後程無くしてブラックベリー並びビターチョコが圧倒する展開が結構長く続く。こういうのが小生はイライラする。
そしてその後漸く隙間を縫うようにブラックチェリー干した黒葡萄ラヴェンダーcrème de cacao、フェヌグリーク、シナモンシャンボールリキュール、といった辺りが出て来る。
もっと色々と展開があるのかと思ったら、そこからの変化は殆どなくモヤモヤと終わってしまった。


剛直といえば聞こえはイイが、正直言って単調さが拭えない。タンニンの特に甘苦さが目立つが、主だった要素は足りない訳では無い。そして酸もそれなりにしっかりある。
ただ、溶け込み方が今一つで何処かまだバラバラに主張している所があるとしか思えない。余韻だって決して短くはない、良いレベルだ。
でも結局物足りないしバランスが不満な上に、どこか「ニューワールド臭」までする


これはこの作り手がデビューして10年位の作品。それから時を経た近年のヴィンテージだと作りが変わっている可能性はあるが。

いつもの様に採点してみると、17 / 20 せいぜいこんな所



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この記事で登場する Lionel Dufour (リオネル・デュフール)という生産者、ローヌではなくブルゴーニュ地方の生産者。本拠はムルソーらしく、主にコート・ドゥ・ボーヌ(Côte de Beaune)を主力にしている様だが、ロマネ・サン・ヴィヴァン(Romanée St. Vivant)の様なニュイの物もあるらしい。
恐らくドメーヌではなくネゴシアンと思われるが、そういう蔵がローヌのワインをリリースするのは珍しい事ではない様だ。しかもここで出て来るのはCôte Rôtie(コート・ロティ)やHermitage(エルミタージュ)の様に垂涎の的になる様な代物ではなく、地味で実戦向きなSaint-Joseph (サン・ジョセフ)、ハードルはやや低くはなるが「他所の地域」のネゴシアンがどの様に仕上げて来たのかは興味深い。


dufsj2k01ワインのインプレッションだが、先ず色は暗めのガーネット、ルビーパープルは殆ど残ってはいないが、総体的に思ったより若い印象。深度も結構あるがクリアネスもある。

拾い出したエレメンツだがこれが結構多く、
リコリスビターチョコブラックベリーFraises des Boisブラックチェリー、ハスカップ、古い時代のチェリーブランデー湿式葉巻
シナモン、丁子、黒胡椒、黒文字、花椒、土、シャンボールリキュール、カユプテ、若めのバルサミコ
そこから更にローズヒップ、薔薇、クランベリー
何故か奥の奥から風邪薬が時々


飲み始めの温度を下げた事が影響したか、最初、酸が収斂性を感じるほど立っていたが、それは程無くして解決。そうは言っても終始一貫強い。シルキーになって目立たないがタンニンもまだまだ豊富。
肌理は崩れず細かい、典型的で模範解答的なローヌ北部のSyrah という感じは強い。20年経ったSaint-Joseph としては中々堅牢な酒質。トーンは総体的に暗めで決して華やかではないがバランスと溶け込みはドンドン時間経過と共に改善してくる。アフターの盛り上がりとか長さは驚く様な所はなく、それなりにという所だが、不足はない。

採点の結果だが…17.5 / 20 位が妥当だろうか。18まで行って良いのかも知れないが、それは躊躇した。

因みに、このワインと一緒に楽しんだのはコレ
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京都の或る店の鰻丸焼き、味はかば焼き風。うなぎの蒲焼赤ワインに合わせるというのはたまにある事である。蒲焼の味付け赤ワインにも合わせられると言われるが、小生も鰻の蒲焼を買うなんて何年ぶりだろうか。これで2700円程と大奮発となったが、なかなか良い鰻だった事もあり赤ワインと合わせても臭みが出たりとかせず、美味しく頂けた。
この鰻を買った時はロゼシャンパンをと思ったが、今回のSaint-Joseph にチェンジした事は間違いではなかった。
白焼きならさすがにシャンパンだっただろうが。



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北イタリアの重要なワイン産地であるPiemonte(ピエモンテ)州でもややマイナー、でもマイナー過ぎない所のワインをフィーチャーしたいと思う。ピエモンテでもBarolo(バローロ)・ Barbaresco (バルバレスコ)という二大メジャーのワインは造れば売れるので、本来の「らしさ」がなくなりつつある。そして価格がうなぎ登りと来ている。なので、マイナーな所のワインを掘ってみようかとなる。
そこで、この5月に渋谷区神宮前にあるイタリアワイン専門店にお邪魔してこんなワインを買ってみたという訳である。


今回フィーチャーするTorraccia del Piantavigna (トラッキア・デル・ピアンタヴィーニャ)という生産者は、Pierino Piantavigna が母方のFrancoli (フランコリ)家の土地にNebbiolo 種を1977年に植えたのがスタートだった。現在は100エーカー(40ha)程の畑を所有し、Ghemme(ゲンメ)DOCGGattinara(ガティナラ)DOCGを軸にワインを生産している。
このGhemmeの場合、Nebbiolo(ネビオーロ)90%とVespolina(ヴェスポリーナ)10%から作られて、収穫は10月上旬に手摘みで行う。葡萄の収量は1エーカー辺り2200㎏(1haで5500㎏)を超えない。発酵だが、金属のタンクで行われて途中ルモンタージュが行われる。その後MLF (マロラクティック発酵)を経て、3年間樽熟と6ヶ月瓶熟が加わる。


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色はレンガ色っぽいガーネットだが、褪せている感じは一切なく、意外と深度もあった。

エレメンツを挙げて行くと…
タバコ、乾式葉巻、セミスウィートチョコ、Cognac、先ずこれらが強い。
その次の段階に入ってカラメル、Drambuie、ラム酒漬のドライフルーツミックスリエージュシロップカシスラズベリー、赤スグリcrème de cacaoなんて辺りが
更にスミレミントコーラ、カユプテ、白檀、ジンジャーシロップ

非常に良く溶け込み、恐ろしい程スムーズ。Ghemme という事を考えるとえつ?と思う位綺麗でスムーズ、シルキーな所に驚く。(もう少し頑強な感じが欲しかったが…)ただ一寸早く進み過ぎている様にも思う。そこは2000年というヴィンテージにありがちな早熟さなのか。
兎に角言えるのはフランスではなくイタリアのワインだという事。フランスワインにはない感覚がそこにはあるのである。又、同じピエモンテでもBarolo やBarbaresco とも全く違う世界を演出する。
酸やタンニンは柔らかく長く続くものの、長さが決して足りない訳では無いが期待値より下回った


採点結果としては、17.5 / 20、こんな所が妥当か。
今回はPinot/Nebbiolo 用のグラスでテイスティングしてしまったが、他のグラスでやったらボディの表現がもっと良く分かったかも知れない。




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