Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

2016年9月、FC2 から移転。
Blairfindy1号2号から大文字左京(だいもんじ・さきょう)に改名しリスタート
旧名義の画像が混在しているのは御了承願いたい

記事並び画像の無断使用転載はこれを固く禁ず!
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wine

Pommard 1er cru Rugiens 1995 Pothier Rieusset

今回登場する Pothier Rieusset (ポティエ・リュセ)という蔵をどれだけの人が知っているだろうか?
そういう小生も、実はこのボトルを購入するまで知らなかったのだが、昔からかなりの高評価を得続けていた生産者だった様だが、この蔵の情報は色々調べても余り出ていない、何せ今は存在しない蔵なのだから仕方ない。
最終的には2001年に Pothier 家の姻戚にあたる Fernand et Laurent Pillot (フェルナン・エ・ローラン・ピヨ)に吸収される形で終わってしまったという事である。
約20年前の時点での情報を噛み砕いてみるとこうなる。ここの作り出すワインだが、樽の中の状態では開いているが、瓶詰後は固く閉じてスローテンポで熟成する傾向で、ざっと10年位は見なければならないという事だったらしい。醸造に掛ける時間は長く、その後の樽熟は2年近く掛けるが、使用する新樽の比率は1/3程度とされる。
この蔵の 2枚看板が Pommard 1er cru (ポマール・プルミエクリュ)Rugien(リュジアン=約0.54ha所有)並びに Clos de Verger (クロ・ドゥ・ヴェルジェ=約0.74ha所有)だったという事だが、白ワインでも Meursault 1er cru Les Cailleret は出色の物らしかった。兎にも角にも忍耐の要るワインを造っていた模様で、Pommard のみならず côte de Beaune (コート・ド・ボーヌ)でもトップクラスの作り手だったのは間違いない。


pomrug95pr01この記事ではこの蔵の看板商品だったPommard - Rugien を取り上げる事になった。(テイスティングは2016年)
色はかなり薄い、その薄さに結構びっくり。ロゼかと思うような感じだが、オレンジがかったガーネット。如何にもクラシックで古き良き日の匂いを漂わせそうな感じを出してくる。
ここから拾い出したエレメントを挙げて行くと・・・その第1グループとしては、トリュフ、葉巻、枯葉、土、ポルチーニ、なめし皮、リコリス、
Fernet 系のリキュール
ラベンダーカラメル、Bénédictine、といった長期熟成の痕跡を示す物達が顕れ、そこから野薔薇、ラズベリー、イチゴブラックチェリー、チェリーブランデーPX のSherry、山査子ハスカップといった所で纏るだろうか。


20年以上たった今でも酸の主張は強いが、収斂性はなく、果実の凝縮味は薄く水平になだらかに広がるが、十分以上の旨味感を演出している。シームレスな構造を持ったこのワインは上質なお澄ましの様で、柔らかく流麗な一体感そして抜ける様な透明感が続く。アフターはその残響の様にして、強烈さはないものの、しっかり痕跡を残し続けて、かなりの長さ。そして終始気難しい。

この時点で21年経過だったが、まだもう2年位待って上げられたらもっと面白い展開だったか、もしそうだったら一寸残念。その素晴らしさをストレートに教えてくれる様なタイプのワインではないが、何はともあれ、最上の Pommard の一つである事は間違いない。

こういうタイプのワインを理解し愛でられる様になるのには相当な修行が要るのだろう。小生も果たしてどれだけ理解出来たかというとその点には自信がない。


いつもの様にスコアリングしてみると・・・ 18 / 20



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Clos de Vougeot vielles vignes 1998 Haegelen-Jayer

当サイトで2度目の登場となる Haegelen-Jayer (エジュラン・ジャイエ)だが、この作り手は既に幻になってしまった。そもそも、このドメーヌの所有していた畑の面積は 4.2ha と非常に小規模という事もあり日本で見掛けるチャンスも非常に少なかった。
ドメーヌ自体についてはこちらの記事でも触れている。Jayer とは名が付いてこそいるが、当主だった Alfred Haegelen (アルフレッド・エジュラン)氏自身は Henri Jayer (アンリ・ジャイェ)の姪である Madeleine Jayer (マドレヌ・ジャイェ)の配偶者であり、外戚の一人となる。(1962年に結婚)
ワインの作りも日本でだけやたら有名な Henri Jayer とそれを受け継いだ Méo-Camuzet (メオ・カミュゼ)の系統とは全く異なるものだった。
2013年に取り上げた Echézeaux (エシェゾー)と今回フィーチャーする Clos de Vougeot (クロ・ドゥ・ヴージョ)がこのドメーヌの2枚看板だった。実はこの生産者は2009年に殆どの畑を Domaine Laurent (ドメーヌ・ローラン )に貸し出ししてしまい、1969年から続いた40年の歴史に事実上のピリオドを打った。(理由は高齢になったための引退)


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この非常に貴重になってしまったワインについてだが・・・(テイスティングは2016年の春頃)
色は微かにレンガ色の入ったガーネット
香味のエレメンツを挙げて行くと先ずは、シナモン、クローブ、ナツメグ、黒文字という所から始って、ラズベリー、苺、Fraise des Bois、クランベリー、レッドサワーチェリー、というあたりの赤系果実達がじわじわ出てくる
更に Fernet みたいなイタリアハーブ系苦味酒、野薔薇、ローズヒップブラックソーン(果物)、ブラックチェリー
これで終らずミント、昔のコーヒーリキュール焼きたてのクロワッサン、焼きたてのバゲット、後に微かに葉巻


酸はまだ強く出て来るが、タンニンは表立っては強く出て来ず、全体的にお澄ましの様な躯体を見せている。
ボディはまだタイトさを残すものの、果実味、酸、タンニン、旨味感の溶け込み方は絶妙。やや淡い感じもあるが、それでもコンスタントで水平に広がりながらしっかり伸びる、消えそうで消えない。
迫力不足を感じてしまう場面もあるものの、クラシックなブルゴーニュの良さは十分に見せてくれるので、1998という年の特徴を考えれば、全然素晴らしい部類か。
ただ、惜しむらくはアフターが静かで一押しが足りない事か

この Clos de Vougeot をテイスティングしたのは2年近く前、Echézeaux v.v. の方は約5年前なのでこの両者を一概に比較するのは難しいが、如何考えてもEchézeaux の方が良かった事は間違いない。

いつもの様な感じで採点してみると・・・ 17.5~18 / 20



)ベルギーの菓子職人からワインに転向し、ネゴシアン(nègociant、酒商)として一躍スターになった Dominique Laurent (ドミニク・ローラン)が息子の Jean (ジャン)と共に2007年に開始したドメーヌ部門。正式には Domaine Laurent père et fils
ワインを樽で買い付け熟成と瓶詰のみ行う場合はネゴシアン物として出るが、自社畑にて栽培から瓶詰まで一貫で行って出されたワインはドメーヌ名義で出される。(ラベルも違うので容易に見分けが付く)



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Saint Joseph blanc Lyséras 2005 Yves Cuilleron

今回フィーチャーするドメーヌ、Yves Cuilleron (イヴ・キュイユロン)といえば、ローヌ北部でも最大級の規模を誇り、尚且つ白の作り手として有名で、その本拠はローヌ屈指の白ワイン銘醸地であるCondrieu (コンドリュ)近くの Chavanay という所にある。
同氏は1961年生まれで、ブルゴーニュでワイン作りを学んでから20台半ばで伯父のドメーヌを引き継いだ。それから約30年、所有する畑の面積は60ha近くにまで増えている。
この蔵は辛口主体になっていた Condrieu 貴腐ワインを復活させて一躍スターになった事もあり、白ワインのイメージが強いが、元々Saint-Joseph (サン・ジョセフ)の赤も手掛けていた。更に1990年代以降は Côte Rôtie(コート・ロティ)に進出したのを皮切りに赤ワインの生産でも名声を得られる様にもなった。
ここの特徴として、同じアペラシオンで数種類のキュヴェが出ているのは当り前で、兎に角キュヴェの種類が多くて一寸ややこしく感じられる事もある。


今回取り上げるSaint-Joseph blanc Lyséras は、この蔵が得意にする Saint-Joseh の白ワインの中でも上級品としてMarsanne(マルサンヌ)Rousanne (ルーサンヌ)種の混醸で作られるワインで、木樽で発酵した後に9ヶ月程の樽熟成を施される。

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摂津→箕面→西宮市と移転したあのインポーターの直営店で購入したこのボトルだが・・・(テイスティングは去年10月)

色はゴールドに近いイエロー、予想したより若い感じに見える。
そこから拾い出せたエレメンツを挙げて行くと、蜂蜜ジャーマンカモミールヘリクリサムオレンジピールグレープフルーツ乾草ミラベル洋梨白桃
そこから副次的に微かにフレッシュな苺リコリス、ムスクという所が付いて来る。
酸は比較的しっかりしていて、その為か躯体が急に崩れる気配は見えない。
Saint Joseph において、はともかくについて中長期熟成というのはしっくり来ないという予断があるせいか、12年という年数には一抹の不安もあったが、それは全くの杞憂に終った。
時間を経ても崩れなく、最後まで心地よくしっかりテイスティング出来た。しかもタッチにきついところは無い。
ボディは厚いと感じられるが、タイトではない。適度な柔らかさを以て接してくる。イイ感じの緩さという事になろうが、諄さには繋がらない。長さもそれなりに確保されている。
まだ少なくとも数年は持ち堪えてくれるだろう。購入した店のスタッフさんもこの点については「まだまだ全然ピンピンしてますよ」といっていたがその通りだった。ここの作る Saint-Joseph は紅白問わず優れている事が改めて判った。
因みにの方でも20年経ったボトルがまだピンピンしてきちっと熟成しているのも確認している。


Les Meilleurs Vins de France 的な感じでスコアリングしてみると・・・、17.5 / 20




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CNDP cuvée réservée 2000 Domaine du Pegau

Domaine du Pegau (ドメーヌ・デュ・ぺゴー)といえばあのクソ漫画「神の何チャラ」にも登場して日本でも有名になった作り手。

この蔵の歴史は17世紀後半まで遡るらしいが、当初はオリーブオイルを中心に生産していてそこで資金を稼ぎ、ワインを本格的に作り出したのは18世紀に入ってからの模様。ただ、自社元詰めを始めたのはそれから250年経った1987年の事。現当主のPaul Feraud (ポール・フェロー)氏の娘、Laurence (ローランス)女史がドメーヌに加わった時であり、そこからの快進撃は凄まじいとすらいえるレベルかも知れない。

cndppegres2k01小生がこのドメーヌに出会ったのは彼是20年位前だった、当時交流があったある人から勧められ、当時は値段も結構安かった事で、1990年のヤツを買ったのが馴初めという訳である。
作りはクラシックな要素が強く、葡萄は除梗せず(先ずココが小生を萌えさせる)、発酵はコンクリの桶で行い、熟成は大樽使用(3000~6000リットル程度)の新樽無し、フィルター掛けも無しである。
因みに、使用する葡萄の比率としてはGrenache noir(グルナッシュ・ノワール)=75%、Syrah(シラー)=20%、残り5%がその他諸々という模様


色は暗めのガーネット、色だけ見るとかなり熟成感がありそうだが…さて実際は?
第1陣で中心的な部分としてはブラックチェリー、ブラックベリーリコリス、黒胡椒、西洋杉、ブルーベリー
第2陣として、なめし革、腐葉土、煎ったカカオプルーンエキスリエージュシロップ、微かにカンファー
更にはラベンダータイム、オレガノナツメグといったあたりが加わってくる。
フィニッシュとアフターで eau de vie Kirsch、eau de vie framboiseの感じがそれなりに出てくる。これは優秀なGrenache noir を主体にしたCNDP の特徴としてよく見られるものである。特に熟成をある程度重ねた場合顕著になると思われる。
最初はタンニンがやや目立つ、しかも甘苦系な感じ。酸が後からしっかり現れてくるが、甘苦系なニュアンスがやや強い。
それでも時間と共にグズグズに崩れたりする事はなかった。アフターは力強く粘りと伸びもあって勿論長い。全体としては期待以上だったか。


Les Meilleurs Vins de France 的なノリでスコアリングするなら… 18.5 / 20

ここの最上級品である Cuvée da Capo (キュヴェ・ダ・カポ)は最良年にしか作られず、しかも前出のクソコミックのお陰もあってか今や幻のワイン同然になり、価格も凄まじいレベルに。それが作られない時はその代りにCuvée Laurence (キュヴェ・ローランス)が作られるという事らしい。こちらは入手のチャンスもそこそこあって価格もまだ辛うじて現実的かと思われる。
この2つのスペシャル品の下に位置するこのワイン=CNDP cuvée réservée (レゼルヴェ)だが、それでもトップクラスのCNDP である事は明確である。15年位待てると報われるというのが小生的にはナイスで、これでも充分だとも思える。





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Montevertine riserva 1995 Toscana IGT

ワインの名も、蔵の名も Montevertine (モンテヴェルティーネ)この生産者のフラッグシップは Le Pergole Torte (ル・ぺルゴール・トルテ)だが、その下に当るこのMontevertine も高評価。今から15年以上前に都内某所の店で、当時そこに付いていたソムリエに勧められて買った記憶がある。

montvt95aこの生産者はChianti classico DOCG(キャンティ・クラシコ DOCG)の中でもRadda in Chianti (ラッダ・イン・キャンティ)という標高の高い場所に畑を構えていて、その歩みは1967年に当時鉄鋼業を営んでいたSergio Manetti (セルジオ・マネッティ)氏が5エーカーの畑を購入したところから始まったので、今年で丁度50周年を迎える事になる。
最初のリリースは1971年VT で当時はChianti Classico を作っていたが、1977年にその枠を超える Le Pergole Torte の生産を開始。
その後1980年代になると遂にChianti Classico の生産を辞めて、IGT 規格のワインに完全にフォーカスした。
以前は Il Sodaccio (イル・ソダッチオ)というワインも生産していたが、1998年で終了した。(畑の改植のためらしい)


Le Pergole TorteSangiovese (サンジョヴェーゼ)100%でフレンチオークのバリックを多用する典型的スーパータスカンであるのに対して、このMontevertineSangiovese 90%にCanaiolo(カナイオロ)と
Colorino(コロリノ)を混醸
してスラヴォニアンオークの大樽を使う。こちらはChianti Classico DOCG を付けて売る事も可能なのであるが、そういう事はしない。それは生産者の意地、プライドそして、こだわりと云う事だろう。
何れにせよかなり忍耐強く熟成させないとその真の姿を現さないという少々厄介なワインらしい。



色はやや明るめでレンガ色に近いガーネット
香味の要素が色々あっても20年を超える時間の中で溶け込んで一体化しているので、分析して挙げて行くのは少々難しいが中ではあるが、拾い出したものを挙げて行くと…
トリュフ、土、ティートゥリー、楠サワーチェリーブラックチェリーという辺りが先頭に立つ。
それらを追いかける形でビターチョコ、なめし革、モリーユ、乾燥ポルチーニという所が出てくる、
そしてそこから更に苺、ラズベリー、リコリス、ミントFernet BlancaCognac、刻みタバコの要素が出て展開する。

総体的に少々枯れかけた様にも見えるが、酸が非常に綺麗でえぐい感じは無い。酸が全体を貫いて、柔らかく同時にブレがなく尚且つシームレスな躯体
酸だけでなく、旨味感も柔らかいがかなり強く終始崩れる事なく、水平方向にも垂直方向にも広がる。更にはこの両者が一体となって、シルキーなタッチの非常に上品で美しい液体を作り出す。淡麗に見えて長く美しく力強い。
1995年はトスカーナでも偉大なヴィンテージの一つであり、しばしば同じ位ハイレベルな1997年・99年と比較され、95年はその中でも少々玄人好みのキャラとされる。ヴィンテージのキャラとこの生産者の作りが上手くマッチしているのも間違いなかろう。


Les Meilleur Vins de France 的なノリでスコアリングすれば… 18.5 / 20




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