Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

2016年9月、FC2 から移転。
Blairfindy1号2号から大文字左京(だいもんじ・さきょう)に改名しリスタート
旧名義の画像が混在しているのは御了承願いたい

記事並び画像の無断使用転載はこれを固く禁ず!
画像をクリックすると大きな画像が出る。

wine

Gevrey-Chambertin Clos St-Jacques 1999 Fourrier

Domaine Fourrier (ドメーヌ・フリエ)は長い歴史を持つドメーヌである。Gevrey-Chambertin (ジュヴレ・シャンベルタン)に本拠を置くこの蔵が保有する畑は10ha程だが、その約7割が 1er (1級)又は grand cru (特級)という恵まれたラインナップである。その上、この蔵の情報として、葡萄の樹齢が非常に高いという事がやたら目立ってしまうが、樹齢の高さをやたらアピールするのは過剰なセールストークと思った方が良かろう。
因みに今回取り上げる 1er cru Clos St-Jacques (クロ・サン・ジャック)は1910年植樹という事だが、その当時からの樹なんてとっくに改植されている可能性は十分にある。


現在の当主=Jean Marie Fourrier (ジャン・マリー・フーリエ)は1971年生まれで現在47歳だが、このドメーヌを引き継いだのは1994年。当時父親の Jean Claude (ジャン・クロード)もまだ50歳だったのにリタイアして、23歳の息子に譲った事になる。

そのワイン作りだが、現代の主流である完全除梗を採用、新樽比率は20%。発酵中は1日当り4回の人手に依るパンチダウンで、ポンプオーヴァーは絶対にしない。発酵後は一旦12℃までクールダウンして早過ぎる乳酸発酵を防止している。乳酸発酵後、その際に出たCO2 をワインと共に残して酸化を防ぎフレッシュさを保つという事もしている模様。
因みに、使用する樽は高圧蒸気で洗浄するらしい。


この1999ヴィンテージを購入したのは正確には覚えてはいないが15年近く前の事だった。当時はまだ7000円程度だったし、特級でも1万円を切っていた。その後は人気が出た事、投機的資金もマーケットに流れ込んだ事に加えて、前記事でも述べた様に収穫量の著しい減少に見舞われ続けた挙句、15年前の4~5倍の相場に跳ね上がってしまった。
(それでも成金達が己がワイン通であると示すために御馬鹿な買物をしまくるので、直ぐに売り切れる)



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色はやや深度のある若干暗めのガーネット
見つけたニュアンスを並べると、リコリス、カカオニブ焼きたてのバゲットラズベリー、野苺、野薔薇、ハイビスカスティー、ローズヒップ丁子、シナモンブラックベリー、ブルーベリー黒文字オールスパイス、エスプレッソ


拾い出せるエレメンツの種類が思った程ではなかったが、その一方では躯体はそれなりに綺麗に纏ってこれといった弱点はない。
酸・タンニン・凝縮感もしっかりだが、タイトさはなくなり始めている。1999という年の特性なのか?この蔵の作りなのか?果実味の出方も少々ジャミーな所がある。余韻は結構な長さを確保している所には救いがある。

悪い事に、途中から単調さが目立ち始める。このワイン自体はまだまだ持つであろうし、熟成もして行く余地はあろうが、ここから更に大きく展開する余地が大きいとは思われない。

たかが 1 級やからこんなもん違う?といえばそれまでかも知れないが、特級に限り無く近いとすらいわれる Clos St-Jacques という畑を考えると感動が薄い。作り手としてはピュアな部分を全面に押し出したつもりだろうが、そこが裏目に出た様にも思える。


1999のブルゴーニュは天候が順調過ぎて葡萄が少し焼けた感じになってしまった傾向があったとされ、樹勢のコントロールも難しかったと言われる。掻き芽をした後に遅れて出て来た芽から結実した葡萄までが熟してしまったという普通ありえない事も起こったらしい。

そういう中で1997・98の低収穫を補おうと欲張って収量を少し上げた生産者も多かったと聞く。出た当初こそ非常に期待されたものの、年数を経てみると選択が意外と難しいヴィンテージだと思った方が良かろう。

最後、いつもの通りにスコアリングすると・・・  17 / 20




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<悲報> フランスワイン、不作がデフォになってしまう

フランスワインの産地を広範囲に渡って雹・遅霜(冷害)が襲い、甚大な被害が発生するという事態がここ数年続いている。特にボルドーやブルゴーニュで被害が広がる傾向にある。そして何と2017・2018の場合は遅霜も広範囲に起きたので何とウルトラ級ダブルパンチ
ブルゴーニュ、殊にそのフラッグシップ的存在のコート・ドール(Côte d'Or)地域は2011年から8年連続で大々的に雹害を受けた。


2014年6月にはボーヌ(Beaune)にゴルフボール大の雹が降り注いで90%の畑が5分で壊滅!
たった5分で各生産者の受けた被害額は最低の所でも8万ユーロ(1000万円超)



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雹害なんて毎年何処かではあるで。

去年も結局記録的不作という事になったらしいが、ここ数年は毎年あの手この手で不作になる。


雹害に遭ったら、収穫ゼロなんていうのもザラ、葡萄の木自体が目茶目茶にやられるケースも多いで。
木自体がやられたら、改植せんとアカン。そうすると被害はその 1 年の事だけでは済まん。改植したらその部分は10年以上戦力にならん。


今年もボルドーとコニャックは予定通り雹の餌食に。雹といってもそいつの大きさが卵くらいというのは草

今年のヨーロッパは春先から酷い。4月の冷害でヨーロッパのワイン産地が悉く被害を受けているし、そこにフランス西部を襲ったのが5月26日の大規模な雹嵐。


ラングドックも2016年8月に2000haが雹害に遭っている。

モンラッシェ(Montrachet)なんか生産者6名集って 2樽=約600本しか仕込まれへんかった事あるで。
2016年やから一昨年の事やけど、DRC、ルイ・ラトゥール(Louis Latour)、ルフレーヴ(Leflaive)、コント・ラフォン
(Comte Lafon)、ギ・アミオ(Guy Amiot)、ラミ・ピヨ(Lamy Pillot)、フルーロ・ラローズ(Fleurot Larose)がそれぞれ単独でのモンラッシェ生産を諦めて、この 6 組が僅かな収穫を持ち寄って共同で仕込んだものの、600本分しか作れず。
如何せん収穫が例年の10%しかないので、6名とも単独では1樽も仕込めなかったという訳。

ルフレーヴがDRC 以下5社の葡萄を買い取り、醸造熟成管理もルフレーヴが行う。出来たワインは参加した全員で山分け。葡萄を複数の生産者から調達しているので、各々の名義で売る事は現行の法律上出来ない。
そこでそれは全て自家消費用の非売品にして、イベント等で空けたり、関係先にプレゼントするつもりらしい。


それは雹害のせいではなく、遅霜の為だった筈


規模もある程度以上でバックヴィンテージのストックも相当ある所は何とかそれを少しずつ売りながら数年程度なら資金繰りも何とか凌げる。
規模が小さく歴史も浅く畑を買う時の借入が沢山残っている様なドメーヌは幾ら価格を上げても追い付かない。これがこれ以上続いたら潰れるドメーヌ続出、そこを大資本が買い漁って寡占化がドンドン進む。


こうなると資本力とブランド力で強気一辺倒ボッタクリ放題の儲け放題。反対に消費者はもうお手上げ

雹害遅霜にやられ続けた為か、ブルゴーニュの超名門がカリフォルニアの奴等に買収されるという事まで起きた。

Bonneau du Martray (ボノー・デュ・マルトレ)が Sceaming Eagle (スクリーミング・イーグル)に買収されたって話か。
因みに、スクリーミング・イーグルは1本で50万円相当!=秋田犬1匹分やで


秋田犬と一緒にすんなや!

Martray なんてコルトン・シャルルマーニュ(Corton Charlemagne)の代名詞みたいな蔵だったのに、カリフォルニアなんかに買われてしまってかな C


2016年、フランスワインの生産量は収穫量ベースで過去30年で最低水準だった。特にシャンパーニュ、ブルゴーニュ、ロワールは雹害遅霜で大きく落ち込んだ模様。

量なんて如何でもエエで! 質さえ良ければエエねん! (気休め)

そんなのが何年も続けば気休めにもならなくなる。

生産量が大きく落ち込んでその分、葡萄の質が大きく上がって世紀のグレートヴィンテージになる」というのは、1961年のボルドーは確かにそうだったが、大体は値段を吊り上げる為のセールストーク的常套句で終る。その時と今ではワインの作りも違うし、フランス人は毎年こんな事ばかり言っているが真に受けん方がいい

雹害対策兵器としてニュートン・システムズ・インターナショナル(Newton Systems Intl. )という会社から Hail Cannon (ヘイル・キャノン)という機械が出て来た。ボルドーでは既に導入されたが効果の程は不明。
爆音が出るので近所迷惑になるというので、挨拶がてら近隣に自分の所のワインを配って歩いた所もあるらしい。LOL


それやったのって確かディッサン(Château d'Issan)違うか?

積乱雲が近付くと衝撃波を発射してその雲を壊して雹害を防ごうという仕掛け

この機械は世界中で導入が進んでいるらしい


アホくさ! 自然を舐め過ぎてるやんか!

アメフトのヘイルメリーと一緒やね これがホンマのヘイルメリー、お後が宜しい様で

ブルゴーニュも負けてへんで! クラウド・シーディング・システム(cloud seeding system)が導入されてるで!
積乱雲が近付くと125機のマシンからヨウ化銀の粒子を発射して雹の形成を防ぐというモンやで。


昔奥多摩の小河内ダムの所にあった人工降雨機みたいやね LOL

人間の力で自然に勝てるとか、テクノロジーの進歩でワインの全要素をコントロール出来るというバベルの塔が伸びきっていたのは事実。1990、2000年代は全体的には順調で恵まれた作柄の年が多かったという事に過ぎない。


フランスワインが不作、カリフォルニアは山火事で葡萄畑が潰滅。どないしたらエエねん?

それはインポーターの台詞や!

利幅の大きい超高額品ばっかり売って殿様商売出来れば良いが、そうは行かないのがこの世の中。高額品は元々生産量や割り当ての問題があって買い付けられる数が少ないから、数もそれなりに捌ける様なアイテムをコンスタントに売っていかないと商売は続かない。

インポーターも前なら決算期や商品入替の時に余分になった在庫を値下げして捌けさせるというのが毎年恒例だった。そうして新しい物のための保管スペースを空けると同時に在庫の換金もやっていた。

それって売り方荒くてアカンやろ。某・ラッ〇なんてそんな事はしない。

あそこは元々倉庫屋で、保管スペースには事欠かないし、ネームヴァリューもあって商売が元々強気一辺倒、それが大手酒造会社の傘下に入ってから拍車が掛った。
その L という会社みたいに出来るのはほんの一部。


そこでこんな生産量減少が広範囲に続くと売る物が無くなって商売上がったり

もうフランスワイン扱うの辞めたインポーターも出てるらしい。


イタリア・スペインにいきなりシフトさせようたってそう簡単には行かんやろ!
プロから見たら、売り易いものにしか手を出したくない。マニアックな物に手を出す人間は僅かなパーセンテージやから。
イタリアも干ばつできつかったらしく、2017年はワイン3大生産国=フランス、イタリア、スペインが不作揃い踏みというミゾーユーな事態


仏、西、伊以外の地域から新しいネタを引っ張ろうとしても、そこが非常に難しい。たとえ良いネタが見付かってもまともな状態で日本まで引っ張ってくるのには色々な困難がある。現地での流通・管理の体制が不備だったりしてリーファーコンテナに積み込む所までも進まないケースも多い。


イタリア物でもカンパーニャのアリアニコ系は絶対にワンチャンある!

残念! そっちも不作続きになるで それ以前に、タウラージとかは日本では受けないからアウト


買える内に買えるだけ買ってストックするしか手は無いな、結局

そだねぇ~!



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Taurasi 2000 di Prisco

このサイトでは5年ぶりの登場となる Taurasi (タウラージ)、南イタリアは夜景で名を馳せ、しかもあの Diego Maradona(ディエゴ・マラドーナ)もいた街としても有名な Napoli(ナポリ)を擁する Campagna (カンパーニャ)を代表する銘醸品である。
イタリアワインでは北の Barolo 、Barbaresco という大スターがいるなら、南の一大看板は紛れもなく Taurasi である。


この生産者 l’Azienda Vitivinicola di Prisco (ラジエンダ・ヴィティヴィニコラ・ディ・プリスコ)= Pasqualino di Prisco の歴史は新しく、デビューは1995年。ラインナップは Taurasi を筆頭に、Fiano di Avellino、Greco di Tufo、Greco di Tufo Pietra Rosa と少なめだが、そこは如何にも Campagna という並び。
このタウラージだが、2000・2001ヴィンテージが日本にも導入され(スポット輸入だった?)高評価だったものの、その後見掛ける事は殆どなくなった。Taurasi を始めとした Campagna のワインはこの国で人気は出ないし、このワインを作り出す Aglianico (アリアニコ)種も認知度が高まらない。


日本での認知度が低いタウラージだが、その中でも Mastroberardino(マストロベラルディノ)、Feudi di San Gregorio (フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ)、Antonio Caggiano(アントニオ・カッジャーノ)、Perillo(ペリッロ)、Terradora(テラドラ)、という辺りが第 1 グループみたいになってしまい、新興勢力の範疇に入るこの蔵は少々マイナーである。


taur2kprsc01小生がこのボトルに出逢ったのは嘗て江戸川区内にあったイタリアワイン専門のショップだったと記憶している。ヴィンテージすら背面のラベルにスタンプで押してあるだけというケチぶりには今更ながら恐れ入ったのであった。

さて、肝心のインプレッションに入り、先ず色についてだが・・・、深度のあるやや暗めのガーネット
最初は全体的に篭り気味。鞣革牛レバーという所が出てきてスタート。
そこから徐々に打ち解けて来て、ビターチョコ、カカオニブブラックベリー、カシス、ブルーベリー、ブランデー漬けのレーズンミント
BénédictineFernet Blanca、という辺りが第1グループ

続いてはカラメルタブ昔のヴェルモットCognacクランベリー、
Groseiile
、陽に照らされたコンクリート

呑みこんだ時の跳ね返りの中からは黒胡椒、キュンメルクミン黒文字ラヴェンダー
ローズティー、更には梅酒紹興酒


タンニンもまだまだ強い、それだけでなく酸もしっかりしている。タンニン、酸、果実の完熟感、熟成から顕れる旨味感が先頭交代しながらバランスを保つ。

一旦突き刺さる様なモーションを見せてから、残響の様に広がりそこから五感に染み入る様な形の全体像。
熟成が足らないという事もないのだろうが、それでも真価を発揮するのはあと2~3年先だというであろうか? 各要素が強くグリップしながら複雑でアフターも長いのは言うまでもなく、水平にも垂直方向にもバランス良く広がる。
デビュー6シーズン目にしてこのレベルに平気で達したディ・プリスコのポテンシャルが非常に高い事は明々白々で、日本での入手チャンスが生まれる事を強く希望する。入手時の価格は6000円弱だった様に記憶しているが、最近になっても殆ど高騰してはいない模様である。
フランスに於ける生産量の低下やカリフォルニアの大規模山火事等を受けてイタリアワインに必然的に注目が集らざるを得ない状況下で手を付けるインポータがあって然るべきだと思うのは小生だけか? 今がチャンスでっせ!

最後にお約束のスコアリングだが・・・ 18.5 / 20 は与えて良いか




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Châteauneuf-du-Pape 1999 Beaucastel

Châteauneuf-du-Pape (シャトーヌフ・デュ・パプ=以下、CNDP と略)の中でも、今回フィーチャーする Château de Beaucastel (シャトー・ドゥ・ボーカステル)といえば、知らぬ者はいない程の有名生産者。正確には Famille Perrin (ファミーユ・ペラン)を構成する核となるブランドの一つ。
Beaucastel のワイン作りの歴史は16世紀半ばまで遡れるらしいが、この蔵を名門の地位に押し上げたのは何と言っても先代の当主 Jacques Perrin (ジャック・ペラン)と言える。1909年に蔵を引き継ぐと1978年までの70年弱に渡ってこの蔵を発展させたのである。今やCNDP のエリアだけで100haを保持しているのみならず、そこから高速道路を挟んで反対側の Côte du Rhône AOC エリアにも30haを所有し、Coudelet de Beaucastel (クードゥレ・ドゥ・ボーカステル)という大変優良なワインを生産している。
そして Famille Perrin としては南仏のみならず、カリフォルニア等のニューワールドにも進出し、複数のブランドを展開している。


ここの CNDP (赤)の特徴としては13種類もの葡萄を使う事である。これは使用が法的に認められる品種全てを使用することを意味しているのだが、ここまでする生産者はレアである。この点を言えば、mono cépage (モノ・セパージュ)を押し出してGrenache (グルナッシュ)100%でCNDP を作る Chapoutier (シャプティエ)とは正反対の手法ともいえる。
赤ワインに関しては、Chauffage de Vandange (ショファージュ・ドゥ・ヴァンダンジュ)=収穫直後の葡萄に対するフラッシュヒーティングを施す事でも有名だが、これについては賛否が分かれる。


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ここの CNDP についてもう一つ特筆したいのは、13種類もの葡萄を使いながらも、そのブレンドの中心品種が Mourvèdre (ムールヴェドゥル)である事であろうか。グルナッシュ主体のCNDP が多い中で、これは非常にユニークではあるし、長熟傾向なワインを造る事には非常に寄与しているといえるだろう。


さて、肝心のワインのインプレッションに行くが(テイスティングは今年4月)
色は予想より明るく、透明感のあるガーネットでエッジで微かにレンガ色が入る
先ずは、Kirsch、ナツメグ、シナモン、葉巻、丁子、黒文字
クランベリー、ラズベリー
その後続いてブラックベリー、ブラックチェリーコーヒー、ココア
プルーンが登場
これで終る訳もなく、カカオマス、BénédictineChambolle (リキュール)リコリス、 トリュフという辺りのニュアンスが感じ取られる様になる。


口に含むと南仏的な甘苦いタッチも主張するが、それは程々。凝縮感はかなり高いが、その一方で酸は出しゃばらないもののまだ結構しっかりしているので全体的に諄さを感じさせない。全体の流れもかなりスムーズで軽やか。

熟成感とそこから来る旨味感がはっきりしていて、時間と共に綺麗になって行く酸との間のバランスが向上する。重合感はバッチリで綺麗に流れるが、そこの部分が少々直線的で曲線感に欠けるきらいがある為か、立体的な広がりが少し足りなく思われる。それでも時間経過と共にフィニッシュにかけての力強さ、伸び、盛り上がりが出てくる。


恒例のスコアリング結果・・・ 17.5 or 18 / 20 (一寸微妙な書き方



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Hermitage Le Gréal 1997 Marc Sorrel

ここでフィーチャーするMarc Sorrel (マール・ソレル)というドメーヌは Tain i'Hermitage (タン・レルミタージュ)に本拠を置き、1982年に現当主 Marc Sorrel 氏が父親からワイン作りを引き継いで以降、Hermitage (エルミタージュ)の名門の一角を占める様になった。生産量は非常に小さく、Hermitage 及び Crozes-Hermitage を併せても年間で1000ケース(12000本)程に過ぎない。そのワイン作りは基本的に全房発酵で、人為的介入を控えたやり方を身上とする。Hermitage で紅白4種=通常のHermitage Rouge / Blanc、Le Gréal (ル・グレアル=赤)、Les Rocoules (レ・ロクール=白)を生産する。


ermgrl97sorl01このボトル、神戸の酒屋で15年位前に購入した記憶があるのだが、そこははっきりしない。1997というとローヌ北部は猛暑のために酸が低くて評価が分かれる年だったが、そういうクセはあるものの、総体的には優れた出来と考えられる。

ここからはワインのインプレッションに入るが・・・
色は透明感と深みのあるガーネットを呈している
香りを嗅ぎ、口に含んでエレメンツを拾い出して行くと・・・
メインのディレクトリに当る部分からは
カシスブラックベリー干し葡萄ハスカップクランベリー巨峰Fraise des bois黒文字、檜材、クローブという辺り
更にサブディレクトリ的に顕れたのは
野薔薇ラヴェンダー赤スグリスミレナツメグ、クミンシード、ココアといった所


果実の完熟感・ジューシー感、熟成による旨味感は非常に目立つ、酸は弱い訳ではないがやや後景化する傾向にある時間帯が一定程度続くものの、時間経過を経て酸とタンニンが又表に出てバランスを変える。
特に華やかという事は無いが、良く言えば非常に素直なキャラのワインとも言える。流麗でアフターも充分長く、総体的に甘美で不快に思う所は見られない。優等生的なワインとも言えるか。
何処かブルゴーニュのピノノワールの様な部分もあり、その一方で同時に昔のメドックを想起させる様な感じにも見える。


恒例のスコアリングだが、少々迷ったものの・・・ 18 / 20

ここ数年に関しては日本でこの名を聞く事もあまり無くなってしまった。これを購入した頃は1万円でしっかりお釣りも来たが、2003年ヴィンテージから高騰し、今や平均で13000~15000円相当になってしまった。




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