Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

2016年9月、FC2 から移転。
Blairfindy1号2号から大文字左京(だいもんじ・さきょう)に改名しリスタート
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wine

Sotanum MMI (2001) vdp Vins de Vienne

Vins de Vienne (ヴァン・ドゥ・ヴィエンヌ)といえば、Yves Cuilleron(イヴ・キュイルロン)+Pierre Gaillard (ピエール・ガイヤール)+François Villard(フランソワ・ヴィラール)のジョイントベンチャーのネゴシアン。
今回取り上げる Sotanum (ソタナム)というワインを産する場所は Côte Rôtie (コート・ロティ)とローヌ川を挟んで反対側に当る Seyssuel (セイシュエル)という区域。このSeyssuel という場所は、Côte du Rhône の歴史でも本来重要とされる区域で、古代ローマ時代から畑が開墾され評価の高い葡萄畑だった。それが歳月と共に忘れ去られてCôte du Rhône AOC の区域からもすら外れてしまっていた。


Gaillard は学生時代に読んだ書籍でこの区域の歴史を知り、Cuilleron 並び Villard の両氏を誘う形で Seyssuel を調査すると、Côte Rôtie とほぼ同じ地質である事を発見。こうして3氏は25haを購入し1996年から植樹を開始して「復興」を始めた。それから約20年が経つが、このネゴシアンはこの区域から Sotanum 以外にも Heluicum (エリュイカム=赤・Syrah100%)、Taburnum(タビュルナム=白・Viognier100%)というワインを作り出している。

ここで紹介する2001年の物は Sotanum がデビューして間もない時のワインである。Syrah100%で作られるこのワインは、AOC が付けられないので vin de pays des Collines Rhodaniennes (ヴァン・ドゥ・ペイ・デ・コリンヌ・ロダニエンヌ)という肩書が付いている。

sotnm2k01a
さて、肝心のインプレッションに入りたい
色はレンガ色が微かに入りかけた非常に美しいクリアなガーネットで端っから期待してしまう。


テイスティングで拾い出したエレメンツを挙げて行くと…
第1グループとしてハスカップ、ブルーベリー苺、ラズベリー丁子、ナツメグ、黒文字、煎ったカカオ
それらに続くのはビターチョコ、エスプレッソブラックベリー
スローベリーラヴェンダーリエージュシロップ
更には昔のキナリキュールリコリス湿式葉巻
焼きたてのバゲット、黒コショウ、サンダルウッド、ローレルという辺りも付いて来る。


かなり綺麗に熟成しているのは解るし、そこは期待通りかそれ以上。凝縮感も申し分なく、そこに熟成が加わり出汁の効いた感じのタッチで、梅酒の様な抜け方も実現している。
ボディは丸くバランス良く心地良いスピード感でステディに広がる。酸も終始しっかりしていて、バランスは崩れなかった。

2001というヴィンテージの良さにも助けられているとは思われるが、基礎的なポテンシャルかなり高いと見受けられる。ヘヴィーボトルを使って来た所からも、基本的な能力の高さを確信していた様に見える。
弱点としてはアフターに掛けての盛り上がりはそんなに大きくなく、アフター自体の長さも申し分ないというレベルという事だろうか。それでもデビュー 2作目(多分)でこのレベルなら悪くない。


このネゴシアンは Côte Rôtie Les Essartailles (レ・ゼサルタイユ)というワインを作っているが、こちらはCôte Rôtie でも Tupin (テュパン)区域の葡萄から作られている様で潜在能力的にも少々劣ると考えられ、Sotunum の方がワインとしては優れている可能性は高い。

いつもの様にスコアリングすると…少々微妙にはなるが 17.5 or 18 / 20




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Chambolle-Musigny 1er cru Les Feusselottes 1999 George Mugneret

今回はブルゴーニュでもクラシックな作り手として名高い George Mugneret (ジョルジュ・ミュニュレ)の作品を紹介する。George は 1988年に 59歳で死去した先代の名で、その後は Marie-Christine(マリー・クリスティーヌ)、Marie-André(マリー・アンドレ)という 2人の娘に引き継がれて今に至る。
Mugneret は Vosne Romanée では何世代にも渡って見られる名門というべき名前である。このドメーヌは先々代に当る André (アンドレ)及び  Jeanne (ジャンヌ)の Gibourg (ジブール)夫妻によって1933年に創立され、一人息子で薬剤師をしていた George に引き継がれ彼の名を冠する様になった。
ピュアで繊細にしてトラディショナルなワインを目指すという素晴らしいプリンシプル(principle)を貫いているのは間違いない。
先々代の時からの畑は Mugneret-Gibourg (ミュニュレ・ジブール)を名乗り、先代はGeorge Mugneret を名乗っていたが、2009年ヴィンテージから統合され、Geroge Mugneret Gibourg となった。


このワインも黄色っぽいエティケットが懐かしい。(現在は白地の物を採用)15年近く前に購入したと思うのだが、その時の相場は今の半分以下(7000円程度?)だった。この作り手の特級(grand cru)に至っては¥50000に迫る等、草も生えず不毛としか言い様がない所までゴ~~ンぬっ。

cmfeusl99mgnrgib01さて、ワイン自体のインプレッションに移ると、色は微かにレンガ色の入ったガーネット、それなりの深度
拾い出したエレメンツとしては・・・
メイン的な部分では苺、ラズベリー、赤スグリ、ローズヒップ、、ローワンベリー、野薔薇
サブ的な所ではラヴェンダーカカオマスブルーベリー、ブラックチェリー、ブラックベリー
更に加えてシナモン、リコリス、Bénédictine、キュンメル、鞣革、Drambuie、ナツメグ、Cognac、リエージュシロップ乾草、楠
といった所だろうか


酸がまだ少々固いと感じさせる所がある、タンニンもまだまだ健在。全体的に硬質な酒質なのか、そうだとしてもこのアペラシオンと作り手なら充分ありうる。
中間の膨らみが弱い様にも感じられ、少々間延びが透けて見える場面も・・・
ただ、綺麗な出汁の様な溶け込み感と旨味感が貫く様になってきていて、評価の難しい所のあるワインではあるが、要所要所で見せてくるフィネスはさすがとしか言い様がない


そんなこんなで更なる時間経過と共に一気に盛り返してきた。開くのに時間が掛るものの、長い時間を掛けて漸くミッドのグラもグッと出てくる

アフターはやや淡くも感じられるが、長さと伸びは充分以上のレベルであった。1999というヴィンテージの性格はこの作り手にはフィットし難いものだった事を考えると、少々不運な部分も見て取れる。
でもそこはクラシックなブルゴーニュの良さを体現できる数少ない作り手としての面目躍如という所か?


ブルゴーニュの酸という物の持つ奥深さと力を改めて感じさせてくれる貴重なワインであるのは確か。最終的には「ようやった~、ようやったぁ~、ホンマにお前はようやったぁ~」と言う事だろうか。

いつもの様にスコアリングしてみると、一寸迷うが・・・ 18 / 20 



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Château Haut Brega 2002

このサイトでボルドーの所謂プチシャトーなんて取り上げるのはこれが初めてではないだろうか?
この Château Haut Brega (シャトー・オー・ブレガ)のアペラシオンは Haut-Médoc で cru artisan (クリュ・アルティザン)とある。
Médoc におけるシャトーの格付けの一つであるが、非常に小規模な所がその殆どを占めている。1855年にgrand cru classé (グラン・クリュ・クラッセ=1~5級)が規定され、その下に cru bourgeois (クリュ・ブルジョワ)、さらに cru artisan というカテゴリーがあったのだが、 bourgeois 以下は公式なカテゴリーでは無いとされたのか法的な整備が近年まで為されなかった。cru artisan も1994年になって漸くEU の規定の対象に入り、今世紀に入って公式に44銘柄が認定される事になった。
このワインについてだが、セパージュはCabernet Sauvignon =60%、Merlot =40%という事らしく、収穫は手積みで発酵にはステンレスタンクを使用。作り自体はかなりクラシカルというのが専らの評判である。


そもそも、このワインを購入した経緯としては、もう10年近く前になろうか? 品川区荏原の住宅街にある結構有名なワイン専門店を訪れた時に、色々話をしながら熟成形のクラシックなボルドーとして勧められた中の一本だった。

hautbrega2k2aここからはワインのインプレッションに入る。まずはカラーについてだが、
ルピーパープルを少し残したガーネットで透明感がありながらもしっとりとした深度もある
飲み進めて行くと、
土、枯葉ブルーベリー、ハスカップ、カシス、ブラックベリーという所をメインに
丁子、西洋杉、ローズマリー、カンファーが続き更には
ブラックチェリー野苺リコリス、ファンタグレープ刻み煙草という辺りが感じられて
時間経過を経て時折ミーティーなニュアンス、オイリーなそれも見付けられる。

ボディはやや薄めという事もあり、タンニンが目立ってしまう様にも見えるが、タンニンも過剰ではなく、酸もボルドーとしては綺麗でしっかりしている。(此処が実はポイントだったりする)
更に肌理も結構細かい。
「昔のボルドーって(凡そ30年以上前)こうだったよね」という記憶が蘇る。


小生の様に30年以上前のワインを知っている世代には懐かしく感じられる所はあるだろうが、今風のワインしか知らない若い世代には理解されない危険性が高い。ましてやアメリカ人なんかには到底受け入れられないのは明白である。

スケールは大きくないが複雑さはそこそこあって、非常に心地良いバランスを持った躯体。プチシャトーといって馬鹿には出来ない。長い余韻はさすがに期待出来なかったが、その部分についても及第点以上と言えただろうか?
ボルドーみたいな場所でクラシックな作りを誠実にやろうとすると、こういう超マイナーな所で無いと無理であるのはよく判る。
メジャーな産地だと、出せば高値で売れる→巨額の投資をして色々なテクニックを駆使して彼方此方少しずつでも誤魔化す、こういう商人のワインとも言うべきやり方が罷り通り易い。


いつもの様にスコアリングすると・・・、17 or 17.5 / 20は遣れるだろうか



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Château Léoville Poyferré 1996

Château Léoville Poyferré (レオヴィル・ポワフェレ)といえば、所謂 「Léoville 3兄弟」の一つである。元々は1638年に出来た Mont - Moytie (モン・モワティ)というボルドーでも最古のドメーヌだった。その約100年後、Moytie 家の姻戚に当る Alexsandre de Gascq (アレクサンドル・ドゥ・ガスク)がオーナーになり、ドメーヌは Léoville (Lionville が語源)に改名。これに留まらず近現代のボルドーワイン作りの基礎になる色々な手法を開発し採用して行った。
この時代には葡萄畑の拡大も進み200haに達したが、1776年に4名に対して分割して売却された。その内2名の分については1826年に Hugh Barton の下で Léoville Barton (レオヴィル・バルトン)として纏められた。(分割前のドメーヌの25%に相当)
その後 1840年に残りの 75%を占めていた  Léoville Las Cases (レオヴィル・ラスカス)から Léoville Poyferré  が分立した。Las Cases の当時のオーナーだった Adolphe de 
Lacaze から娘の Jeannne 並びその夫 Baron Jean-Marie
Poyferré de Cerès に割譲された部分が Léoville Poyferré  になる。
この 3シャトーは駐車場を共有する等、元々1つのシャトーであった事の名残りを今も残している。


現在もこのシャトーを保有する Cuvelier (キュヴリエ)一家がオーナーになったのは1920年。そしてその約60年後、1979年に当時26歳だった Didier (ディディエ)Cuvelierが取り仕切るようになると、状況が大きく変る。
Didier はその師匠に当る Emile Peynaud (エミール・ペイノー)と共に葡萄の大幅な植替え等各種の改革に乗り出す。それが功を奏したのか、冴えない時期もあったこのシャトーの評価は上がって行き、今やボルドーのトップスター達と同等以上と評される所まで来た。
去年、65歳になった Didier は姪に当たるSara Lecomte Cuvelier(サラ・ルコント・キュヴリエ)にポジションを譲り引退した。


levpoyf96a地理的な事を言えばこのシャトーはSaint-Julien でも一番北にあり、Pauillac (ポイヤック)の Pichon Longueville Comtesse de Lalande (つまり、ピション・ラランド)と境を接している。
ブレンド比率はデフォルトで C. Sauvignon 65%、Merlot 25%、Petit Verdot 8%、C. Franc 2%という構成である。


てなわけで・・・前戯はここまでにして、肝心要のインプレッションに移る

先ずはカラーについて
微かにルビー掛った濃いガーネットだが、ギトギト感は無くクリアで深度もある。

出て来たエレメンツを拾い出して行くと・・・
第1ディレクトリではカシス、ハスカップ、ブラックチェリー、カンファー、ナツメグシャンボールリキュール
次のディレクトリとしては西洋杉、山葡萄、黒胡椒、野苺セミスウィートチョコ
さらに続いて野薔薇、アッサムティー、シナモン、カプチーノラズベリー葉巻という辺りになるだろうか?

口蓋内では意外な程流麗でバランスが良いのには驚く。キッチリ熟成したニュアンスと溶け込み感がgood

タンニンのみならず酸もしっかりしていて、諄さを感じさせなかったばかりか時間経過と共に旨味感も明瞭化してくる。さすがに1990年代産のボルドーというフィーリングは避けられないものの、ボルドー本来の真髄も少しは垣間見せてくれたのはポイントが高い。
レオヴィル3兄弟の中で一番地味というのが功を奏したか。メドックの当たり年である1996という年の性格も影響しての部分もあるだろうか?


いつもの様にスコアリングしてみると・・・ 18 / 20




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Hermitage 1999 Domaine Belle

Domaine Belle (ドメーヌ・ベル)は日本では余り知られていないが、Hermitage (エルミタージュ)の中でも有数の作り手である。
その歩みだが、1933年に Louis Belle (ルイ・ベル)によって創業したが、当時は育てた葡萄をネゴシアンや協同組合に売っていただけだった。これには彼自身が Tain de l'Hermitage の協同組合の創立者の一人だったという背景もある。
1971年に Albert (アルベール)が引き継ぐと畑を買い増し、遂に1990年、醸造設備とセラーを設けてワインの自社生産元詰めを開始する。2003年に Albert が引退し、その息子で現当主の Phillipe (フィリップ)による運営へと変る。2014年からは葡萄の100%有機栽培を開始する。
現在この生産者は Hermitage、Crozes-Hermitage、Saint-Joseph という3つのクリュに合計で25haを保有し、赤白合計で 8種類のキュヴェを生産する。


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この蔵の中でも絶対的エースと言える Hermitage rouge に関しては、基本的に全房発酵(除梗しない)ではあるが、状況によって変る事もあるという。発酵にはステンレスタンクを使用し、乳酸発酵の後に樽での熟成に入る=新樽比率は50%。

色はクリアだが深みのあるガーネットで、この時点でそれなりには綺麗に熟成した様な予感を持たせる。
拾い出せたエレメンツを挙げて行くと・・・まぁ、こんなあたりだろうか
序盤から出て来た「第1グループ」として、ラズベリーFraise des boisミント、薫煙香、牛蒡リコリス
後続の「第2グループ」では、ブラックベリー、カンファー、グリオッティンチェリーブルーベリー、アールグレイ、黒文字花椒ArmagnacBénédictineFernetローズヒップ
更にその後続として、コーヒーリキュール、楠、微かに枯葉ラヴェンダーキャラウェイ、トリュフ


酸もタンニンも暴れはしないが、しっかりとその存在を主張して尚且つ全体の規律を乱す気配がない。特筆すべきはトロリとして強いグリップを伴いながら纏りの良い流れ方。
しっかりした肌理の綺麗に揃った様なその躯体から繰り出される旨味達は五臓六腑に突き刺さりながら強く染み渡るが、そこには諄さや押し付けがましさは感じられない。
ただ、その際香味の広がりが縦方向主体で、もう少し水平方向のそれが欲しかった感はある。
アフターからフィニッシュについても、強くて盛り上がりも大きく伸びやかで長い。Belle 家の Albert ・Phillipe 親子の非常に誠実だとされる人柄を反映して造られたワインとも言えるだろうか・・・

現在、この生産者のワインは愛知県にある某インポータがエージェントになっているから、入手困難という訳ではないが、Hermitage は生産量が非常に少なく入手がやや難しい。

最後に、恒例のスコアリングだが・・・ 18.5 / 20



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