Dufftown 街角ミュージック

穏健リベラルの波とマイナーパワーがこの世を救う

2016年9月、FC2 から移転。
Blairfindy1号2号から大文字左京(だいもんじ・さきょう)に改名しリスタート
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whisky

Arran(アラン)遂にいちびって? 増殖!

arr2000sms537a去年創業20年を迎えたArran(アラン=Isle of Arran)蒸留所だが、小生もここ1年で限定ボトリングの物を数本購入している。
スコッチウィスキー全体としてはここ10年ほど見せた勢いに翳りが出始めた感もある、その中にありながらArran はその勢いをまだ加速させそうある。ここの酒は近年あまり外さない、レベルも信頼性も上がってきている。酒自体それなりに丁寧に作っているというのは良く判る
本当に初期の酒は随分卦体(けったい)に感じたものだが、近年出たボトル達は方向性も定まってしっかりして安定感もある。よくぞここまで上がってきたと賞賛に値する。
今スコッチモルトの蒸留所の中で一番ノッているのはこのArran ではないかとすら思えるのである。


大手資本傘下にある他の大多数の蒸留所だと、ブレンディドウィスキー用の原酒を大量に生産する事をある程度優先しなければならないが、この蒸留所はインディペンデントなのでそれがない。この部分がかなり幸いしているように見える

Arran という蒸留所、1994年12月にHarold Currey(ハロルド・カリー)氏の下で、同島北部ののLochranza(ロッホランザ)にて建設開始、翌95年8月から操業開始。
カリー氏はChivas Bros. (シーヴァス・ブラザーズ)の出身で自身の夢を叶えようと独立。

80年代はどん底にあったスコッチウィスキーの業界も、90年代半ばになると少しずつ立ち直りの兆しを見せて、休止中の蒸留所が幾つか再稼動していたものの、活況とまでは言えない時期だった。


あまり注目されなかったアランの島だが、敢えてそこを選んだのは、アイデンティティを明確にしてインパクトを出すのと同時に、雨の日でも観光出来る場所を作って資金繰りの足しにするという計算もあったらしい。かくして1995年夏、同島で約160年振りとなるウィスキー製造が始まったのである。

カリー氏は今年3月に死去したが、今年の秋から1対2基の新たなスティルを増設すべく工事に入った。これで、蒸留は1対2基から2対4基の体制となり、年産120万リッター(アルコールベースで)まで生産が可能になるのである。
この蒸留所の強気は続き、同じ島の南側のLagg(ラグ)に新たな蒸留所も建設中で、2年後のオープンを目指しているのである。
1995年にデビューしてから数年(1998~2000頃)、試行錯誤も経てその間にスティルも初期の状態を終えてそこから酒質が安定し向上した様に見える。
ただそこからスティル増設、第2蒸留所開業となれば、これを機に酒質も又変わる可能性がある。


世界経済が停滞気味の基調にある中、この事が吉と出るか凶となるかは判らない。基礎的な需要は以前に比べて確実に大きくなってはいるので、然程悲観すべきものではないかも知れない。
世界中で雨後の筍の様に登場してきているクラフト・ディスティラリーにとって、このArran は良き手本にして目標となる存在になりつつあるのは間違いない。
今回の増殖がしくじりにならない様に願いたい所である。
(画像はスコッチモルト販売向け限定ボトル2000-2016 16yo Sherry cask 53.7%)




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最初からそのつもりだったのか… Part 3

Ben Riach Distillery 身売りの話Part 3 まで来た訳だが…

ウィスキーを含めたハードリカーの世界は御存知の様に、巨大資本のコングロマリットによる寡占化がここ数十年で進んでいる。
その中でもスコッチウィスキーの世界は昔からその傾向が強かった様に見える。その証拠に何せ、嘗てのDCL(Distillers Company ltd.)1920年代で既に圧倒的な大勢力に伸上がっていた。
それが1980年代以降の世界的な業界再編でUDV=United Distillers and Vintners 等を経て今のDiageo- Moët-Henessy (ディアジオ・モエ・ヘネシー)=世界最大手となっている。そしてこれに続くのが、Pernod-RicardBacardiBeam-SuntoryBrown-FormanWilliam Grant and sonsCampariEmperador という辺りである。


jdsb01抑々、ハードリカーでビジネスするには大変な資金力が要る。醸造した上にそれを蒸留するだけでもワインより全然大変である。これがウィスキーやブランデーともなれば、数年から数十年の熟成を経ないと商品化出来ない。そこで膨大な数の樽をストックしなければならない事になるから特に資金力がモノを言う。

今のハードリカーの市場はどうしても大手ブランドのパワーゲーム国獲り合戦の様相を呈してしまい、画一化の圧力が目立ってしまうのは仕方が無いと言える。
大手資本+ブランド力→出せば売れる→さらに巨大化するという展開である。そして最終的に商品の質はそんなに大きな問題ではなくなるとまで言えてしまう(あくまでも極論すればという事だが)。
ハードリカーの世界は結局ブランド力が全てみたいなものだというのも事実である。


それこそ、Brown-Forman の大黒柱であるJack Daniel's なんて今や世界中、犬でも猫でも知っている様な位の超有名ブランドである。
巨額な広告宣伝費を「投資」してブランドを拡大し、世界中に販売網を広げられる巨大メジャー企業の独壇場になり易いのが現在のハードリカーの世界だと言える、
(画像はJack Daniel's Single Barrel for Shinanoya これは結構美味かった)


ワインの世界は今やハードリカーより市場のパイが大きく、法律で保護されている産地だけでも何千何万とある。ワインの世界も作り方等が画一化しているのは事実だが、それでも多様性はハードリカーの比ではない。(ワインとハードリカー、画一化と言ってもその内容が違うというべきか)

それだけ、中小の資本でも生き残れる隙間はまだ沢山あるという事にもなる。ワインの世界でも大資本がその勢力を広げてはいるが、巨大資本と言える様な所は少ないから、マイナーパワーが闊歩している世界だとも言える。 ワインとハードリカー、双方の市場を比較すると、決定的に違う部分が有るのである。
ハードリカーに於いても、更なる多様性を求める消費者は多い筈であるが、画一化させる力が圧倒的に大き過ぎるのが現状である。

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左=Ben Riach 1984-2006 peated 21yo 55% Oroloso Sherry butt
右=Ben Riach 1994-2010 15yo 55.4% PX Sherry puncheon


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左=Glendronach 1995-2014 18yo 54.8% Oroloso Sherry Puncheon 
          for Liquors Hasegawa, Kinko and Shinanoya
(去年、キンコーから購入)
右=Glendronach 1988-2004 15yo 59.4% Sherry butt Cadenhead's Authentic Collection (京都市内で購入)           
本来は東ハイランドの蒸留所なのにラベルではSpeyside と書いてあるww


ここ数年、世界各地でクラフトディスティラリーと呼ばれる中小の資本によるインディペンデントな蒸留所が雨後の筍の如く産声を挙げている。リキュール等でも質の高い物を作るブティック的メーカーが注目されてきている。既存蒸留所の買収とはいえ、ビリーの活躍がインディペンデントな蒸留所やメーカーを多少なりとも勇気付ける存在になっていたのかも知れない。
スウェーデンでは、クラフトディスティラリーとして1999年に創業し、一躍名を上げたMackmyra(マクミラ)も2013年に従業員削減などのリストラを余儀なくされた。当時で累積赤字が3000万クローナ(当時のレートで5億円程度)を超えてしまっていたらしい。
スコッチでもインディペンデントな蒸留所として頑張って来たJim MacEwan(ジム・マッキュワン)氏のBruichlladdich(ブリックラディ)も多額の負債に耐えられず、大手資本のRémy Cointreau(レミー・コアントロ)に身売りしてしまった。 こういう例を見ると、ビリーの所も目論んだ程には儲からなかったのかも知れない。

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arr98546a上段左=Glenfarclas 1989-2006 16yo 56.3%
昔は高価なFamily Cask シリーズ以外でもヴィンテージ入りでカスクストレンクスというのは結構手に入ったのである。最近は46度加水の奴が多過ぎて困る。

上段右=Springbank 1997 batch1 55.2% (released in 2007)
内側を焦し直したSherry butt で10年熟成。11000本限定マスターディスティラーであるFrank MacHardy とマネージャーのStuart Robertson が原酒をセレクトしたおかげで世界的に高評価だったらしい


下段=The Arran 1998 17yo 54.6%      
refill Sherry cask for Shinanoya
Arran 蒸留所の20周年を記念しての信濃屋プライベートボトリング。小生もこの春入手した


世界各地に現れている新進のインディペンデントな蒸留所やメーカーが今から10年後に残っている可能性は高くないと考えるべきである。 新しい地場産業として期待される所もある一方、地元の反対や環境アセスメント等の理由で計画自体が失敗に終わるケースも多い。



国内でいえば堅展産業厚岸蒸留所(今年度内に操業開始予定)のケースでも、北海道の全ての自治体へオファーを出した中で、蒸留所計画を受け入れたのは厚岸町のみだったのである。

 
高評価のフレンチ・ウィスキーとして名を上げたCeltic Whisky Compagnie はスコットランドに進出すべく、去年夏にGlann ar Mor(グラン・アー・モー)蒸留所を閉鎖して()、Islay(アイラ)島にGartbleck(ガートブレック)蒸留所を立ち上げようとしたが、頓挫して事実上失敗
何と言っても地元の反対が強かったからである。平穏だったアイラの島が昨今のウィスキーブームで騒がしくなった所に、蒸留所が増えるのはNG という事らしい。


そういう中でも、インディペンデントな蒸留所でも大手資本に巻き込まれず、脈々とその流れを築いている所だってある。SpringbankGlenfarclas はインディペンデント蒸留所の2大巨頭である。よって、今のインディペンデントな所について100%悲観する事も無いと思われる。
将来、Springbank やGlenfarclas の様な名門に進化する所が出て来る事を希望する今日この頃の小生であるが、先ずはThe Arran に期待である。最近のArran は良くなってきていると思う。
マイナーパワーが活躍してこそ豊かで文化的な世界になるのだから。 その生き残りのキーワードがあるとするなら、alternative(オルタナティヴ)としてその存在を確立出来るかという事なのかもしそうであれば、皮肉だがalternative が最も生まれ難いのが実はスコッチウィスキーではないかと思われる。あまりにも伝統的過ぎるのである。


 

)Jean Donnay(ジャン・ドネ)氏率いるCeltic Whisky Compagnie が、Bretagne(ブルターニュ)地方のPleubian(プルビアン)という街で1997年に創業させたのが、Glann ar Mor 蒸留所。 2008年に蒸留所と同名のノンピート麦芽のウィスキーをリリース。翌2009年にピート焚きモルトのウィスキー=Kornog(コルノグ)をリリース。この会社はボトラーとしてスコッチやアイリッシュのウィスキーを独自で瓶詰販売もしている


※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Jul. 2016)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。



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最初からそのつもりだったのか… Part 2

前回で述べた様に、Ben Riach(ベンリアック)、Glendronach(グレンドロナック)を一躍人気蒸留所に押し上げたBilly Walker(ビリー・ウォーカー)氏は少なくとも日本のウィスキーファン達にとっては、半ばスターみたいな存在だった。
そのBenRiach Distillery が身売りなんて青天の霹靂と感じたファンも相当数いたかも知れない。

 
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左=Ben Riach Limited Release 1976 34yo 55.8% Sherry butt / 1978 32yo 50.4% Tokaji finish(
右=Ben Riach 1987-2012 24yo 52.0% for Highlander Inn 25年に4日だけ足らなかったww


Ben Riach という蒸留所は抑々、Longmorn(ロングモーン)の2軍みたいな感じの扱いで、1898年に創業したもののその翌々年に停止。
その後Glenlivet(グレンリヴェット)の傘下に入って再開出来たのは60年以上後の1965年。そこからは所謂Chivas Brothers 系の一員としてGlenlivet やLongmorn 等と運命と共にし続けて、Seagram(1978)→Pernod Ricard(2001)と経営が変って行ったが、2002年生産停止に再び追い込まれた。
そして2004年、Billy Walker の許に移り、今に到るが、それまでフル生産になった事が無かったのである。
 再開後も中心としたGlenlivet 系列の中でも全く目立たない存在だったので、お家の事情に振り回されるような形で、この蒸留所本来のスタイルとは全然違う様な原酒も試験的に作らされたという時代が続いたのである。
この事自体は非常に不本意に見えるが、こうした諸般の大人の事情によって、Ben Riach では70・80年代を中心にヴァラエティに富んだ特徴的な原酒が沢山残された訳で、後の21世紀になってその事が、ビリーに大変な幸運をもたらしたとも言える。


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左=Glendronach single cask オフィシャルボトルのシリーズから 1994-2011 17yo 60.1% 並び1971=2010 39yo 48.1% 何れもOroloso Sherry butt 熟成
右=鹿児島のキンコー独自のボトリング 1994-2012 18yo 55.3% Sherry hogshead 熟成


Glendronach は1826年創業、元々はArdmore(アードモア)蒸留所と兄弟的な存在だった。1960年からはWilliam Teachers and sons の経営になった。何と言ってもTeacher’s(有名なブレンディド・スコッチ)の主要原酒として有名だった。1976年にビジターセンターを作る等繁栄を誇った時期もあったが、
Teacher's がAllied Breweries(後にAllied Domecq)に買収された事が最後は裏目に出たのか、結局1996年~2002年まで休止を強いられた。
再開後の2005年にDomecq が事業売却を行った為Pernod-Ricard 傘下に移ったが、あまり陽の目を見られず遂に2008年ビリーの許に行ったのである。シェリー樽による原酒の熟成を非常に早くから始めた蒸留所の一つであったので、シェリー樽熟成の原酒が豊富にストックされていた。シェリー樽モルトが少なくなった現在、これが思いっきり強力な武器となった。


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左=Glenglassaugh 30yo 44.8% Billy Walker 体制下での最初のリリース
右=Glenglassaugh 1973-2012 39yo 46.3% for Campbelltoun Loch and Shinanoya


それから序でに、Glenglassaugh(グレングラッソ)についても触れておくと…、 1875年に創業、その数年後にHighland Distillers(ハイランド・ディスティラーズ)に買収される。今でいうEdrington Group(エドリントン・グループ)系列だったということになる。 20世紀に入っては2度の閉鎖を経験。1956年に再開されると設備改修を受けるが、30年後の1986年に3度目の閉鎖。 2008年、オランダ人投資家のScaent Group に売却され、同年に再開。2013年にビリーの許に移る。兎にも角にも影の薄い蒸留所なのは間違いない。
 

ビリーが大躍進でたっぷり商売出来たのは、あくまでも前オーナー時代の原酒のおかげだったのである。換言すれば、他人の褌(ふんどし)で勝ちまくって番付を一気に上げたという事にもなろうか。

ビリーが経営する様になってからの原酒は未だ殆ど流通していない。まぁ、時系列から考えれば当たり前の事だが。
これはヴェンチャービジネスによくあるパターンだが、目的はあくまでも事業の売却益だったのかと思わざるを得ない部分が有る。頭の良い人間はヴェンチャーで専らこれを狙い、売却益が出ればそれを元手にまた新事業を興す。
この論理をこの件に当て嵌めたとするなら… 蒸留所買収で引き継いだ原酒を上手く売りまくり、蒸留所のブランド価値を上げて同時に元手は回収、そして事業売却で大きなリターンを得る。
これで説明が付くと思いきや、そうとも言えない点も出て来る。

先ずはGlenglassaugh なんて買った事が疑問になる。そこには原酒があまり残っていなかったのは明らかだからこの手は使い難い。
この件について多くの情報が得られない現在、あくまでも憶測の域でしか書けないが、この先真相がそうそう表に出されるとも思えない。


もう少し色々書こうと思うので、Part 3 に続く!
 

)Tokaji(トカイ)はハンガリーを代表する白ワインで、同国の北東部で生産される。主要品種はFurmint(フルミント)とHarslevelu(ハーシュレヴェル)その中でも、Tokaji Aszu(トカイ・アスー)は世界3大貴腐ワインの一つで、16世紀には生産が始まっていた。因みにAszu というのが貴腐を意味する



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最初からそのつもりだったのか… Part 1

Ben Riach(ベンリアック)Glendronach(グレンドロナック)と言えば、今やスコットランドでも超メジャー蒸留所の仲間入りしたと言って良い。
10年以上前はあまり話題に上らなかったこれらの蒸留所を一躍スターダムに押し上げた男と云えば、あの、Billy Walker(ビリー・ウォーカー)氏である。


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左=Ben Riach 1983 29yo 44.5% 信濃屋向け限定ボトル
右=Glendronach Cask Strengh Batch 1 54.8%
 

この2つの特徴として、プライベートボトリングも含めたシングルカスク(勿論カスクストレンクス=樽出しそのまんま)でのリリースが非常に多い。これがこの2つの蒸留所の人気を押し上げていた大きな要素だったのは間違いない。Ben Riach の70年代蒸溜のボトル達は関西で爆発的人気を誇っていたはつい数年前の事だった。
Ben Riach 然り、特にGlendronach については、人気上昇が留まる所を知らず、ここ数年は原酒の需給が逼迫気味になったのか、その価格も非常に高騰していた。 そんな中で、ウィスキーファンには衝撃を以て受け止められたニュースがあった。
Ben RiachGlendronach、のみならずGlenglassaugh(グレングラッソ)も所有する Benriach Distillery Company(ベンリアック・ディスティラリー・カンパニー)が、去る4月にアメリカの酒造超大手Brown-Forman(ブラウン・フォーマン)に身売りしたのはウィスキーファンや酒業界の方々なら既に御存知であろう。(金額は2億8500万ポンド)
 

jd90s43aBrown-Forman と言えば、何と言っても Jack Daniel (ジャック・ダニエル)の名が浮かぶ!更にはWoodford Reserve、Early Times 等々の有名どころを傘下に収める世界的企業。又スコットランドでも嘗てはGlenmorangie(グレンモーレンジ)蒸留所の大株主だったからスコッチとも縁が無い訳ではない。

2004年、Burn Stewart(バーン・スチュワート)の幹部だったビリーが南アフリカの投資家2人と組んで Ben RiachPernod-Ricard(ペルノリカール)から買収。Benriach Distillery Company を立ち上げ、そこから近年のウィスキー人気にも乗って飛ぶ鳥落とす勢いで大躍進
2008年にGlendronach も同じ様に買収。
2013年にはGlenglassaugh を今度はオランダの投資家から買収。


かくして、更に勢いを加速させるかに見えたが…、実はその裏で身売り話は2~3年前から結構な数あったらしい

因みに、この画像は90年代初頭に僅かな期間だけ流通した43度のジャック

 ビリー自身はこの身売りに関する声明で金の為ではないと言っているが、端っから適当なタイミングで売り抜けるつもりだったとしか思えない。

Billy Walker 氏はスコッチウィスキーに関わって約50年
、年齢もかなりの所に達している筈ではあるからリタイアという事を考えていても不思議ではない。


だた、年齢云々より彼がその声明の中でブランドという言葉を数回使っている事が小生としては引っ掛る。その上、ファンを魅了し続けた魅惑的な原酒が底を突き始めていたのも事実と思われる。

この話、引っ張れそうなのでPart 2 へと持ち越す!

 

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あの有名スコッチに異変か?

先月、東京プリンスホテルのバー・ウィンザー(Bar Windsor)に足を運んだ事は前記事で述べたが、その際、一寸気になる情報を受け取った。

これはあくまでも、ウィンザーのバーテンダー様からの話としてだが、ペルノリカール(Pernod Ricard)が主催した業者向けのセミナーで、かの有名なシーバスリーガル(Chivas Regal)の最新ヴァージョンのテイスティングも行われたそうなのだが、何と、今迄の物と味の傾向が大きく変ったらしいのである。(
何でも、最新ヴァージョンはスモーキーフレーヴァーが結構目立つというのである。これがもし事実なら、シーバスは最早シーバスではないという事にもなる。これは結構大変な事かも知れない。 

Chivas、Johnny Walker、Ballantine's、 White Horse…等々、スコッチウィスキーの有名どころでも、時代と共に味を変えざるを得ないのは事実。市場の嗜好の変化云々というのは勿論大きい。スコッチ業界もこれまで数回の大規模再編を経ていて業界内の事情も変化している事も無論看過出来ない。そして何と言っても原酒の質が変わってしまっているのだから仕方が無い。


そんな中で、シーバスのライバル(?)ジョニ黒だって随分とキャラが変ってしまった。ブレンディド・ウィスキーだってここ20年位のレベルダウンは凄まじい

chivas80s01シーバスに於いても、35年前と今では雲泥の差で、近年のボトルは飲む気がしない。 シーバスとは抑々如何いう酒かと言うと…、「軽やかで繊細、華やかでソフト、ナッティでリンゴやナシの様な風味もある。」という事になっている。旧い時代(80年代迄)のボトルを飲むとその事が判る

シーバスは決してスモーキーな酒ではない、スモーキーにしたらシーバスではなくなる。前出のバーテンダー氏によると、明らかにスモーキーさが目立っているのだという。もしそうなら、ブレンドのレシピを変えたのは明らか、にも拘らず…、

ペルノリカールサイドではブレンドは一切変えていないの一点張りだったそうである。ペルノリカールなら如何にも言いそうな一言ではあるが…、この会社は秘密主義が過ぎる様な傾向が見受けられるから、この話を聞いた小生も驚きはしなかった。
 
市場の傾向としてスモーキーなスコッチは受け易いという事は想像に難くない。同時に、基本的な味が足らないからスモーキーフレーヴァーで誤魔化というのもあると思う。
でも、全員右へ倣えでスモーキーな物を作ったら個性やブランド力もへったくれもなくなる。 ウィスキーは近年流行のシングルカスクでもない限り、ブレンダーの手を介して味が決まる。その味を決めるブレンダーの持つ味覚嗅覚は超人レベルで、天性のものである。


そんな人達の力を以てしても最早如何にもならない位に原酒の味が落ちているという事なのであろうか。もしそうなら、ウィスキー業界は未だ嘗て無い程の盛況を呈していると言われるが、同時にとんでもない危機があるという事になるのではないか。 機会があれば検証したいとは思うが、シーバスに限らす現在出回る大部分のブレンディドスコッチは金を出すに値しないから、何処かのイベント等でのただ酒でという事になるであろう。



)Chivas Regal、100 Pipers、Long John、Ballantine's、Passport 等のスコッチは現在、 Pernod Ricard 傘下になっている。これは今世紀に入ってSeagram (シーグラム=カナダ)のワイン・スピリッツ部門及び、Allied Domecq(アライド・ドメック=イギリス)を次々に買収した事による。



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