強盗慶太」とも揶揄された五島慶太率いる東急グループと、「ピストル堤」こと堤康次郎率いる西武グループは、関東の鉄道界の盟主の座を巡って激しく鎬を削っていた。
その最たるものが、「箱根山戦争」「伊豆戦争」であった。ただその後、時代は移ろい、東急は五島一族の手を離れ、西武からも堤一族の影は消えた。


今年3月16日、遂に私鉄界の「Iron Curtain」 (註1) は消滅し、冷戦終結並みのインパクトを以て? 東急・西武が相互に繋がったのである。
そこで小生は西武線を走る東急車を捉えようと、秋津から所沢にアプローチするこのカーブに向かったのである。
これは合成ではない、ウソ電画像でもない。このカーブを東急の車輛が当たり前に走る様になるなんて、想像だにし得なかった。 猪瀬直樹東京都知事も直通記念式典のスピーチで「まさかこんな日が来るとは…」と述べていたのである。


TK4109

西武の線路を走る東急車を最初に捉えた画像がこれ。所沢で「快速急行 元町中華街」という表示を見られるなんて思いもしなかった。実はこの前に快速急行小手指行きが来たのだが、上り電車に気を取られたせいで不覚にも撮りそこなった。上り電車のケツ持ちという形になってしまったが、東急車の最初のショットを撮れたというので一安心。

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これは回送電車。何のための回送だか判らないが、反対から下りの西武車(20000系)が迫ってきていたので、もう少しタイミングが違っていたら西武車東急車の並びが撮れたかもしれない。
これが東京メトロ・東急の離合なら西武の線路という絵ではなくなるのだが、今やそういう事も平気で起こる時代に入ったのである。


 
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ケツ持ちばかりじゃ話にならんので、東急車の下りを待っていると…、遂に、キターッ!!
4102F による快速急行飯能行き、東急車の行先表示に燦然と「飯能」の二文字が!!
東急車を含めて、東横線直通列車通過時の風圧が変革の風の如く感じられたのである。


実はこの日、Assy こと芦沢みゆき嬢が三井アウトレットパーク入間で歌っていたのだが、その1回目のステージをブッチぎるという不義理を冒してまでこのカーブで待った甲斐があったというものである。

この展開なら、SCORPIONS註2)の超有名曲を出さずにはいられない!!
それは勿論、彼らの1990年の大ヒット曲、" Wind of Change "
 

30代後半以上の御仁なら御存知と思うが、この曲は冷戦終結、旧東欧社会変革の風というものを通じて、自由と平和への願いを歌った曲として有名である。
1989年8月、当時まだソヴィエト連邦の時代、Moscow Music Peace Festival (註3)に出演した折、メンバー達は市内を川船でGorky Park まで移動した。その時眼に映った変革の風景、感じられた変革の風というものをヴォーカルのKlaus Meine がこの曲にしたためたのである。
その直後にベルリンの壁が崩壊しドイツが統一されるところまで想像していなかったかも知れないが。 この曲は1990年、アルバム "Crazy World" に収録され、シングルとしても世界中で大ヒットし彼等の代名詞になった、その翌1991年にソヴィエト連邦は崩壊消滅するのであった。

どの様な曲かを知りたければ、
この動画こちらでも御覧頂きたい。

 
I followed the Moskva
down to Gorky Park listening to the wind of Change
An August summer night,
soldiers passing by listening to the wind of change
The world is closing in.
Did you ever think that we could be so close like brothers
The future’s in the air.
I can feel it everywhere blowing in the wind of change

Take me to the magic of the moment on a glory night
Where the children of tomorrow dream away in the wind of change

Walking down the street,
distant memories are buried in the past forever
I followed the Moskva
down to Gorky Park, listening to the wind of Change

Take me to the magic of the moment on a glory night
Where the children of tomorrow share their dreams with you and me
Take me to the magic of the moment on a glory night
Where the children of tomorrow dream away in the wind of change

The wind of change blows straight into the face of time
Like the stormwind that will ring the freedom bell
For peace of mind, let your balalaika sing what my guitar wants to say  

Take me to the magic of the moment on a glory night
Where the children of tomorrow share their dreams with you and me
Take me to the magic of the moment on a glory night
Where the children of tomorrow dream away in the wind of change
 
※ここに表示しているのはOriginal Version の歌詞


註1)ヨーロッパの東西冷戦による分断を象徴して表現した言葉。
イギリス首相を退任したばかりのW. Churchill が1946年3月、アメリカ・ミズーリ州内の大学での講演で用いたのが有名になった。
註2)ドイツを代表するロックバンド。1965年結成、72年デビュー。
Klaus Meine、Rudolf Schenker を中心としたグループ。初期メンバーにはRudolf の実弟Michael Schenker も在籍していた。
註3)1989年8月12・13日に旧ソ連末期のモスクワで平和と麻薬撲滅の為に行われたイベント。Bon Jovi、Ozzy Osbourne、Mötley Crue 等が出演していた。
当時、ハードロックの世界的人気が頂点にあった事を象徴するイベントでもあった。




※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Jul. 2013)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

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