Glenfarclas のオフィシャルボトルにはFamily Casks という特別な限定ボトルが存在する。
一番古い蒸留年で1952年で、1950年代~1990年代の蒸留の物まで、2007年のリリース開始以来、100種類以上出ているが、このシリーズは、どのボトルも悉く高価である。


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このボトルは今年5月にリリースされたのだが、売価は13000円程で、このシリーズに於ける同年代の他のボトルと比しても価格では4割程度安い。
信濃屋食品(註1)とHighlander Inn Tokyo (註2)がSherry Butt 全量を買い取る事でこの価格が実現したらしい。


Family Cask はGlenfarclas の看板商品でもあるので、その名に於いて売る事が認められているのであるから、ずっこける様な物が出るとは考え難かったのだが、実際は…。

このボトルのテイスティングイベントがHighlander Inn Tokyo (中野区)で4月上旬にあったので、その折の印象を記しておく。
 
色はマホガニーに近い。この蒸留所らしいOloroso Sherry Butt という感じがプンプンしてくる。
案の定、シェリーの甘苦く、ウッディーさも伴うパンチがいきなり来た。
カカオマス、エスプレッソ、Armagnac、カラメルプルーン・葡萄等の青、黒系果実ブランデー漬けのドライフルーツ、更にはクローブ(丁子)、リコリス(甘草)といった香味が出て来て、僅かにスモーキーなタッチもある。

 
舌の上では、ガッツリ効いたシェリー樽の間隙を突く様に、モルト感もしっかり感じられ、軽微な酸味がそれを支える。序でにラズベリー等の赤果実Marzipan Rhomasse (ローマジパン)まで現れる。
しつこい甘さや、エグみは全くという程出ずに、フィニッシュまで運んでくれる。
余韻の長さも合格点を越えている素晴らしい食後酒で、葉巻にもピッタリ来るであろう。
優雅で中々素敵な時間を演出してくれるボトルであり、お値打ちだったのは間違いない。
小生も実は2本買いしている。

Les Meilleurs Vins de France 的に点を付けると…、18.5 / 20


Glenfarclas Distillery
Speyside を代表する蒸留所の1つ。1835年、Robert Hay により創業、1865年にJ&G Grant Family が買収。以来同一族の家族経営が続いている。
初溜・再溜3基ずつの蒸留釜からエタノール換算300万L/年の生産で、今でも直火焚きで蒸留している。 シェリー樽はこの蒸留所のこだわりであり大きなウリでもある。更には、独立瓶詰業者達に蒸留所名を使わせないのでも有名。 Cragganmore 創業者のJohn Smith も一時期ここで働いていた。


註1)1930年創業のスーパーマーケットだが、近年では酒販店として有名になり、非常に勢い付いている。本社(本店)は世田谷区。
註2)スコットランドにあるHighlander Inn の東京支店になるパブ(バー)。本店所在地はCraigellachie、ホテルにバーやレストランを備え、独自にスコッチのボトルもリリースしている。




※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Oct. 2012)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

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