Whiskylinkというサイトの主宰者である某T 氏が福島県在住である事もあり、某有名ボトラーから樽を買い付けWhiskylink Cure selection(東日本大震災復興祈念ボトル)として2011年7月にリリースした。
同時にNo.2 としてCaol Ila 1982 29yo 53.8% もリリースされている。売り上げの一部が震災復興チャリティに寄付されている。因みに2種類とも、カスクタイプ=樽の種類はhogshead、フランス流に言えばbarrique、つまり小樽。


ボトルは発売と同時に1本押さえたのだが、初めてテイスティングしたのはWhiskylink の忘年会だった。状況がそういう状況だけに然程綿密な批評は出来ないが、その時の印象をコメントとして載せる
 
dailcure73n1そもそも、Dailuaine なんてそうそう飲む機会は無いが、このウィスキーを飲んだ印象は、Bourgogne の銘醸白ワインのMeursault)みたいだという所に尽きる。

色は年数の割には明るいと思われた。
一にも二にも、非常にナッティーな風味が支配的だと思えた。酸の無いやや鈍重になったMeursaultという表現が出来るかとすら思える。結構樽を効かせた感じのMeursaultの感じに思えた。
ナッツといっても、カシュー胡桃ヘーゼルの要素が特に強かった感じである。勿論ナッティーなだけではない。白桃黄桃・洋梨、更にはパインのニュアンス。蜂蜜やホワイトチョコ、柑橘のタッチも伴いながら、白胡椒・西洋杉白い花のニュアンスもサブ的な役割を果たす。
クリーミーにも感じられる舌触りから、味わいにもなかなかの粘りと持続力が感じられる。 ただ、 38年という年数の割には色にも香味にも若さも残っている様に感じられる部分がある。


70年代の原酒がここ数年かなり高騰していて、ボトラーズからのリリースもかなり高額になってしまっている。これもその例に漏れず、かなり高額である。
忘年会の様な状況でなければ、この酒質をもっと堪能できるであろう。そうすればもっと高い評価を下す事になるのは間違いない。


この後に他のDailuaine をテイスティングしたが、ナッティーな香味の強さはこの蒸留所ではよく見られるキャラという個人的結論に至った。

Les Meilleurs Vins de France 風に点を付けるなら…、probably 18.5 / 20
 
Dailuaine Distillery
1852年W. McKenzie によって創業されたSpeysideにある蒸留所。キルンにパゴダ屋根を付けたのはこの蒸留所が初(1889)。
1898年にはTalisker 蒸留所と共にDailuaine-Talisker Distilleries Co. Ltd を結成。 1925年にDCL(Distilleries Company Ltd.)傘下に入るが、実際の運営はその子会社のSMD(Scotch Malt Distillers)によってなされる。
1965年からは間接加熱による蒸留を始める。現在はDiageo 傘下、蒸留機は3対で、年産320万リットル(アルコール量で)



)Côte de Beaune にある白ワインの銘醸地の1つ、Grand cru は存在しないが、秀逸な1er cru に恵まれている。赤も少しは生産されるが、殆どが白。土壌は石灰質が特に多い。
産せられる白ワインにはナッツや桃のニュアンスが強い傾向がある。蜂蜜やバターの様な余韻が残るのも良く見られる傾向。Comtes Lafon、F. Mikulski、Albert Grivault、Coche Dury等が有名生産者。



※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Aug. 2012)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

T氏からの御指摘に基づき、記事を一部訂正 (8月30日)




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