Barolo といえば北イタリアを代表する銘醸品
品種は勿論Nebbiolo、酸とタンニンが強く本来なら長熟してその真価を発揮する。大樽又はタンクで長期間熟成してから瓶詰した物を、そこから更にかなりの年数寝かせておきたいというのが、本来のやり方ではないだろうか。
ところが80年代以降、Barolo Boysと称される作り手たちが、小樽の新樽を使い、醸造法も変えてどちらかといえば早飲みスタイルのBaroloを作りだし、これがメディア等を通じて人気に火が付いてしまった。


marchesi64n1ここに取り上げるMarchesi di Barolo(マルケージ・ディ・バローロ)のワインはBoys なんて出て来る遥かに前の時代の作品で、勿論伝統的製法で作られている。
1964はBaroloについてはなかなかのヴィンテージ、生命力や熟成能力は文句無しなのは明らかだった。
ただし、魂を抜き取られる様な大層な代物ではない事だけは最初に述べておく。

抜栓150分後よりテイスティングを開始。
色はレンガ色。色の深みもかなりいい、エッジもあまりオレンジがかった印象は無い。
味わいの全体的印象は思ったより若い。タンニンも酸も和らいではいるが、ダレてはいない
味・香りの要素としては、Cognac、ブランデー漬の乾燥果実類、カカオマス、リコリス、アニス、クローブ、クミンプルーン梅酒紫系果実から少しずつ赤系果実の要素も登場、明瞭感もしっかり感じられる。なめし皮のニュアンスも勿論出ていた。
 
舌の上では、最初和らいだ梅干しの様な状態から、長熟高級バルサミコの様な形に変わる。出汁の効いた様な余韻も充分な長さと思われ,結構な伸びやかさもある。 体躯は然程がっちりな感じではなく、ピークは多少過ぎているのかもしれないが、香味の持続力は結構長く、短時間で落ちるという事は無い


既に47年が経過している事を思えば、大したものである。この時代に作られたワインは気難しい物が多いが、素晴らしい生命力を持つ物も多い。


決して垂涎の的になる様な物ではないだろうが、だからと言って死んでも侮ってはならない。

Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けるなら… 18 / 20 

※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Aug. 2012)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。




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