ウィスキーを含めたハードリカーでは、イタリア向けのボトルは美味いというが定説にされている様な部分がある。
これを信じ込むのは危険だが、確かに、イタリアで昔流通していたジン等は美味しい物が多かった。スコッチでも、イタリア向けというボトルは日本でも人気がある。
イタリアには、秀逸なインディペンデントボトラー(独立瓶詰業者)や酒商も多い。何と言っても、Edward Giaccone は今でも伝説である。特にMacallan 絡みで有名だが、他にも沢山の超伝説的なボトルがGiaccone 向けのボトリングで産れている。


ここで何と言っても忘れてならない名前がある。
伝説のボトラーとして今でも語られるSestante (セスタンテ)である。Sestante はGordon & MacPhail と結びつきが深く、樽の供給も多数受けていた様である。幸運にも、去年秋に京都の名店で逢えたので画像と共に取り上げてみる。


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上段左=Dallas Dhu 17yo 43%
Dallas Dhu というのも評価を下すのがなかなか難しい蒸留所である。このボトルは、然程フルーティーとは言えないが、スパイスクッキーや焼八つ橋を連想させる様なニュアンスに、 柑橘類の皮の様な香りもある。シリアル系の舌触りから、モルトの水飴みたいな麦感がじんわり来る


上段右=Tomatin 15yo 55%
蒸留年は見当たらなかったが、Sestante でも末期のボトルと思われ、流通が1980年代後半となると蒸留は70年代前半という事になる。
70年代蒸留Tomatin は近年大人気であるが、フルーティーでスパイシーな要素を期待する傾向が強い。


このボトルはそういうものとは趣が異なる。先ず、酒質がかなり硬い。昔のスコッチを圧縮した様な全体像である。古き佳き日のスコッチはこんな香りと味だったというのを強く感じさせるので、この事事態は非常に好感を持てる。シリアル感が強めであるが、跡からシロップ状の舌触りに変わる、同時に少しフルーティーな感じが出て来る



下段=Bowmore 1971 15yo・59.1%
のっけから上品なシェリー樽の香りにうっとりする。 スモーキーさやピート感は然程ない。舌の上では上品に甘く、オイリーさもある。そこからトロピカルフルーティな展開に。特にバナナやマンゴーの要素が強いと思われる。更には、Armagnac、Calvados、チョコレートオレンジ、遂にはカモミールという様な要素も感じられた。
しかも、自然で切れ目なくこういった要素が湧き出るのである。 余韻も伸びやか且つ文句のない長さで、Queen of Islay という称号に相応しい逸品であった。
90年代以降、復活が叫ばれ高評価のボトルも多いBowmore だが、このレベルの原酒はなかなか生まれて来ないであろう。


Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けると…、
Dallas Dhu17 /20Tomatin17.5 /20Bowmore18.5 /20


続きはPart 2 にて



※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(May. 2012)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。

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