ここ最近は体調不良に悩まされた上に、今月に入って忙しい日が続いたので1週間も放置してしまった小生だが、今回フィーチャーする Domaine de Vallouit (ドメーヌ・ドゥ・ヴァルイ)は嘗てローヌ北部地域の Vaulier (ヴォリエ)なる所に存在した生産者である。規模は畑面積で30ha程とそれなりの規模があった模様だが日本では殆ど出回らず、僅かにスポット輸入された物が見られただけであった。Côte Rôtie (コート・ロティ)の方での評価は非常に高いとされたが、Hermitage (エルミタージュ)も 1.8haと小さいながら素晴らしい区画を所有しこの産地を代表するワインの一つであった様だ。

このドメーヌを経営していたのは Louis de Vallouit (ルイ・ドゥ・ヴァルイ)という御仁。彼は元々スポーツ選手でモンテカルロラリーに出場していた経歴を持つ。そこから上述の通り大変素晴らしいワインの生産者になったのだが、経営状態は決して芳しくなかった様である。最終的には2000年に引退、翌年に畑をあの Etienne Guigal (エティエンヌ・ギガル)に売却してしまった。ギガルはその買収した畑から Hermitage EX Voto (=鬼畜グローバルワインの一つ)を作り出してしまったのである。ギガルは以前からその畑を狙っていて、易々と強奪した様なものだった。

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てなわけで、実際のワインのインプレッションに移るが、色は輝きのある深めのガーネットでルビーパープルを少し残している。
拾い出せたエレメンツを集めて整理してみると…
シナモン、クローブ、ローズマリー、昔のFernet 系リキュールという所が先行して、
リコリス、楠、ブラックチェリー、ブラックベリーブルーベリー干しブドウプルーンエキスなんて辺りが中心を作る。
そこからビターチョコ、Cognac、カカオリキュールカプチーノJägermeisterBénédictineカシス、シャンボールリキュール
更に微かだがキームン紅茶、トリュフ、フェヌグリーク、クミン、刻み煙草


構造は総体的にかなりの高密度で、昔のボルドーの理性的に対峙して来るボディと、ブルゴーニュの包み込んで来るような華やかな美しさを併せ持つ様に見える。それのみならず、時間経過と共に各要素の溶け込み方、流麗なボディ、そしてウットリする様な返りを出す様になる。
エレメンツがそうそう易々と因数分解を許さない位に高度にシルキーに重合しているのもポイントが非常に高い。


それでいて同時にSternnessを見出させる酸及びタンニンの堅牢さはかなりのもので、20年以上経った今でもまだまだタイトさを演出する。
最上級の出汁の様な旨味感と梅酒の様な抜け、強く響く様な返り、アフターも時と共に長さを思いっきり出す。
既に妖艶さすら演出する様になっているが、この後5年待つとどうなるかを思うと凄いものすら感じる。完全覚醒という嵐の前の静けさの様にも見える。


スコアリングの方だが...、18.5~19 / 20 、これ位は付けないと失礼というものであろう。

小生がこの Vallouit のワインを買ったのは16年位前だったが価格は8000円程度。同じ畑からギガルが作る EX Voto はデビュー当時で20000円弱で今や30000円クラス。何といってもそこはさすが E. Guigal という訳で、その欲の深さは西洋人らしくウルトラ級の底なし沼で大草原



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