ここまで来ると国鉄自体の話ではなくなってしまい、その後の話に移ってしまってはいるが、例の「30年以上戦争」の話はまだ続けなければならない。
発足から4年半で漸く唯一無二のクラウンジュエルである東海道新幹線をその手中に完全に収めた名古屋の葛西教だが、2003年に(新幹線の)品川駅を開業させた事は中央新幹線=リニア新幹線計画実現も見越してという部分も多分にあったと思われる。東京駅周りの鉄道用地は悉く東日本にかっさらわれたという事も同時に関係しているであろう。


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1990年代、東海道の主力だった300系 2008年・東京~品川間にて

新幹線品川駅の構想自体は国鉄時代から練られていたが、経営悪化で実現しなかった経緯がある。JR東海サイドとしては山手・京浜東北・東海道線・横須賀線・京浜急行とも接続出来る上に東京都区部の南側のエリアに位置する品川に駅を作る事のメリットは大変大きいと考えていたであろう。そして最大の競争相手だった航空会社との競争に勝ち抜く為にも品川は是が非でも欲しかった筈である。
東海は航空機と戦う前に東日本というもう一つの敵と相まみえる羽目になったのである。品川駅周辺の用地は東日本が殆ど押さえてしまっていた、というより国が東日本に押さえさせていた。葛西教が新駅を作ろうにも持たせてもらえた用地は殆ど無かった。怨敵である東日本やその他の所有者から買収出来ないと始まらない話だった。
そこでJR東海は国鉄民営化の際に東日本が1948年当時の簿価で品川駅周辺の土地を引き継いでいた点を突いて、同様に簿価での取得を運輸省に持ち掛けた。これにはさすがにJR東の怒りは爆発!東海の作戦は失敗に終わった。その後時価で買収という事で両者が表面的には手打ちとなったが、そうこうしているうちにバブルが崩壊し、土地価格は下落。土地取得コストは当初の見込みを大幅に下回るというオチが付いた。


1990年代はバブル崩壊、95年には阪神大震災があった。そこに規制緩和で航空業界が各種サービスを拡充しシェアを一気に奪ってきた。JR東海・西日本にとって非常に苦しい90年代となった。しかし、航空側もサービス競争・値下げ競争で体力が蝕まれてしまった所に、2001年あの「9.11」が起きてしまうと航空業界全体が世界的に苦境に立たされるという事態に至った。そこに持ってきての品川駅開業で東海道山陽新幹線は息を吹き返したのであった。

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JR東海品川駅開業時の主力だった700系の行き違いももう見られなくなる 2011年・品川~新横浜間

かつて存在した東海独自の商品である東海道新幹線専用TEX 回数券(1997発売)の問題といい、この会社自体も色々な足枷が嵌められていて、隣接する他社も具合が悪い、利用者は更に具合が悪いなんていう事も平気で起きていたのであるが、これも「あんなに分割してしまった事」の弊害の象徴とも言える。

現在の品川駅の構造を見るとこのいつ果てるとも判らぬ冷戦が垣間見える。同駅の港南口がそれである。港南口を利用しようとすると高輪寄りにある中央改札又は北改札から自由通路=改札外を経由しなければならないが、その通路は乗降客数に比して狭い印象である。改札内の通路を進んでも港南口には出られず、新幹線の改札で終わっている。港南口には東日本(在来線)の改札がないのである。昔は港南口側は倉庫や工場しかなかったが、近年はSONY が移転して来る等して開発が進みオフィスも増えて、利用者は増えている筈である。
これについては「東海が東日本側の港南口を作らせなかった=在来線の客が自分達の島に入れない様にブロックしたからではないか?」「東日本も利用者がエキナカを通らざるを得ない様に工作したのでは?」と言われる有様だが、利用者不在で両者が自分達の都合と事情を優先させた結果がこれだと思われる。
(高輪口はこの度建て替えで大幅にリニューアルされる事にはなったが…)


斯くして東海東日本の30年以上戦争はなかなか終結する気配を見せないが、国鉄民営化に関わった国鉄キャリア世代が経営から完全に退く時まで、JR で新卒採用された世代が経営の第一線に入る時までは続くのであろう。20世紀の米ソ冷戦は約40年で終結したが、こちらの冷戦はその記録を塗り替えるのだろうか?
利用者をロングシート地獄や指定席商法で虐めるブラックな緑の会社と、どこかカルト集団みたいなオレンジの会社、どっちもどっちで一生吐ける。


n700z5@mgmz01
N700系Z 5編成=現在はN700aのX5 編成、2008年4月・品川~新横浜間

東海がリニア新幹線計画がいよいよ本格的に進みだした2013年秋に、当時の社長・山田佳臣氏が「リニアなんて絶対にペイしない」と批判する等、この計画に社内から異論が噴出していたのは明らかだった。2009年末時点で同社が行った調査結果でリニアの増収分の1.5倍の維持費がかかるとなっていたのである。(リーマンショックの影響がまだ色濃く残っていた時期だったとはいえ)
そこで2016年になって安倍政権は財政投融資を活用してリニア新幹線建設を推進すると発表し、国会で殆ど論議しないまま鉄運機構(JTTR)への融資が可能になる様に法律を強引に改正し、JTTR 経由で3兆円が融資される事になった。(利率は30年据置で0.6%という超低利率
JR 側でこんな事を画策出来るのは葛西教祖しかいないのは明らかである。同氏は所謂「日本会議」の重要メンバーの一人であり、安倍政権に非常に近い関係を保っている。以前、NHK の報道に政府が不当介入しようとしたとされる問題が起きたが、葛西氏の手下である松本正之氏がNHK の会長として送り込まれた事(以前には須田寛氏も経営委員だった時期がある)からもこの教祖の安倍政権下での暗躍ぶりは凄まじいものがあると見えるのである。
公共メディアを自称する日本犯罪基地外でNHK とはいっても、報道の自由が保障された国の報道機関である。シンガポールや中国とは違う。どんな形であっても公権力の不当介入なんて許されてはならない。首相官邸とチョ〇コラの為の犬HK で、犯罪フリーパス状態の民業圧迫組織なら1日も早くぶっ壊すしかなかろう。


最後に何しか行き先変更した感はあるが、次こそ最終回、其の拾へと続く!



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