今回登場する Pothier Rieusset (ポティエ・リュセ)という蔵をどれだけの人が知っているだろうか?
そういう小生も、実はこのボトルを購入するまで知らなかったのだが、昔からかなりの高評価を得続けていた生産者だった様だが、この蔵の情報は色々調べても余り出ていない、何せ今は存在しない蔵なのだから仕方ない。
最終的には2001年に Pothier 家の姻戚にあたる Fernand et Laurent Pillot (フェルナン・エ・ローラン・ピヨ)に吸収される形で終わってしまったという事である。
約20年前の時点での情報を噛み砕いてみるとこうなる。ここの作り出すワインだが、樽の中の状態では開いているが、瓶詰後は固く閉じてスローテンポで熟成する傾向で、ざっと10年位は見なければならないという事だったらしい。醸造に掛ける時間は長く、その後の樽熟は2年近く掛けるが、使用する新樽の比率は1/3程度とされる。
この蔵の 2枚看板が Pommard 1er cru (ポマール・プルミエクリュ)Rugien(リュジアン=約0.54ha所有)並びに Clos de Verger (クロ・ドゥ・ヴェルジェ=約0.74ha所有)だったという事だが、白ワインでも Meursault 1er cru Les Cailleret は出色の物らしかった。兎にも角にも忍耐の要るワインを造っていた模様で、Pommard のみならず côte de Beaune (コート・ド・ボーヌ)でもトップクラスの作り手だったのは間違いない。


pomrug95pr01この記事ではこの蔵の看板商品だったPommard - Rugien を取り上げる事になった。(テイスティングは2016年)
色はかなり薄い、その薄さに結構びっくり。ロゼかと思うような感じだが、オレンジがかったガーネット。如何にもクラシックで古き良き日の匂いを漂わせそうな感じを出してくる。
ここから拾い出したエレメントを挙げて行くと・・・その第1グループとしては、トリュフ、葉巻、枯葉、土、ポルチーニ、なめし皮、リコリス、
Fernet 系のリキュール
ラベンダーカラメル、Bénédictine、といった長期熟成の痕跡を示す物達が顕れ、そこから野薔薇、ラズベリー、イチゴブラックチェリー、チェリーブランデーPX のSherry、山査子ハスカップといった所で纏るだろうか。


20年以上たった今でも酸の主張は強いが、収斂性はなく、果実の凝縮味は薄く水平になだらかに広がるが、十分以上の旨味感を演出している。シームレスな構造を持ったこのワインは上質なお澄ましの様で、柔らかく流麗な一体感そして抜ける様な透明感が続く。アフターはその残響の様にして、強烈さはないものの、しっかり痕跡を残し続けて、かなりの長さ。そして終始気難しい。

この時点で21年経過だったが、まだもう2年位待って上げられたらもっと面白い展開だったか、もしそうだったら一寸残念。その素晴らしさをストレートに教えてくれる様なタイプのワインではないが、何はともあれ、最上の Pommard の一つである事は間違いない。

こういうタイプのワインを理解し愛でられる様になるのには相当な修行が要るのだろう。小生も果たしてどれだけ理解出来たかというとその点には自信がない。


いつもの様にスコアリングしてみると・・・ 18 / 20



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