今回は去年秋に京都は六角通沿いの有名店で頂いた逸品について投稿したい。
記事のタイトルを見ると判るが、このボトルはその頭部に貼られたタックスシールの模様から、1970年代後半から80年代初頭の時期のリリースという事だった。
年数表記だけがあって、蒸留年も瓶詰時期も書かれていない。シングルカスクか否かも判らないが、シングルカスクなんてそもそも殆ど無かった時代である。こういうボトラーズであっても蒸留年や瓶詰時期を明記するなんて事も一般的にはあまり行われていなかった様に思われる。
前にも述べているが、この Sestante(セスタンテ)というイタリアのボトラー、現在は Silver Seal(シルヴァー・シール)に引き継がれ、この Sestante の名を冠したボトルもリリースされている。ただ、この Silver Seal のボトル自体が元々高額だったが、ここ数年で超が付いて超高額になってしまった。

mtlc14y57ses01色は赤みの掛ったゴールド、シェリーカスクという色合いで期待をそそる。

この酒の香味を構成するエレメントを拾い出して行くと…
プラム、赤スグリチョコレート、カカオリキュール巨峰ラズベリー、苺、黒胡椒、トリュフ、鞣革、リコリス、乾し草、パイントゥリー、ティートゥリーアロマ
そこから更に硝煙、炭火焼肉、鰻の蒲焼

樽由来と思われる多少の苦味は残るものの、シェリー感がガッツリではないがしっかり綺麗に乗っている。シェリーカスクとしては理想に近い形の一つかも知れない。
口蓋内と舌の上ではジューシーな躯体を見せて、旨味が溶け込み集積された感じが明確に感じ取れ、液体としてかなり美しい。噛める様なボディで且つ滑らかで品が良く、57度という度数を感じさせない。
この蒸留所はしばしば「Dufftown の野獣」とも称されるが、このボトルは「概ね美女、所により時々肉食系」という全体像か。

味の底部もしっかりしているので、その厚みを安心して楽しめる。アフターも長く、硝煙や焼肉といったこの蒸留所に時折現れる独特のキャラクターも具備している。これを良くも悪くもMortlach だと表する事も出来るが、それ以前に酒として非常に高レベルであるのは間違いない。

Les Meilleurs Vins de France 的な感じで点を付けるとするならば… 18.5 / 20



当サイトは各種ランキングに参加しておりますので、画面右側若しくは記事内のバナーをクリック下さい。
御訪問の序でにその中のどれか1つでもクリックを頂ければ幸いです。


にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道写真へ   にほんブログ村   にほんブログ村 写真ブログ デジタル一眼(PENTAX)へ   にほんブログ村   にほんブログ村 酒ブログ ワインへ   にほんブログ村



写真 ブログランキングへ