Hermitage(エルミタージュ)には2つのChave =シャーヴがある。一つはJean Louis Chave (ジャン・ルイ・シャーヴ)で、言わずと知れたローヌでも超老舗にして最高位の生産者の一つ。その超大作の様な?ワインは今や狂乱物価で完全に高嶺の花。
そしてもう一方は今回フィーチャーするBernard Chave(ベルナール・シャーヴ)=現・Yann Chave (ヤン・シャーヴ)である。こちらはまだ何とか現実的な価格で手に入る。
Crozes Hermitage のエリアの中心部に蔵はある。2000年までは Bernard が当主だったが、2001年に代替わりして息子の Yann が継いで名称もYann Chave となっている。
70年代初頭に Bernardがその地に居を構えたが、4haしかない畑の中で葡萄を植えていたのは1haのみで、残りは果樹園だった。ワイン造りを始めたのは1973年からで、1979年に組合から独立し自分達の独立したワイナリーを作った。1996年になると、現当主のYann (当時26歳)が加入した。彼は2000年から有機農業に取り組み、その認証を2007年に獲得。現在では Hermitage に持つ1.2haの畑を含めて総計20haの畑からワインを作っている。この蔵自体の主力は Crozes Hermitage であるが、エルミタージュの方でもトップクラスである。
これがエルミタージュのトップクラスなのか、という訳でインプレッションに入って行く。
色をチェックすると、中~深めの深度を持つ綺麗なガーネットでルビーパープルも残っている。21年という年数を考えると若干若作りだが、エルミタージュとしては理想的なカラーと思われる。
ここからいつもの様に香味のエレメンツを挙げて行くと…
第1グループとしてはハスカップ、ブルーベリー、カシス、苺、野苺、ブラックベリー、ブラックチェリー
更に第2グループとしてスミレ、ミント、昔のFernet 系、楠、セミスウィートチョコ、リコリス、ローズマリー、西洋杉、ドライフィグ、シャンボールリキュール
フェヌグリーク、シナモン、クローブ、フェンネルシード、スターアニス、ラヴェンダーといった辺りが現れた。
21年も経っているのにフルーティーさが結構前面に出ているのには少々おったまげぇ~!で最初のアタックから非常に惹きつけられる心地の良さがあった。
濃さを表に出していないのに、密度は高くカッチリト組まれたスクラムの様なボディでありながら、口内でのフィーリングはヴェルヴェットの様でもあり、シームレスで美しい肌理。それでもタニックでタイトな部分も忘れない。
それでも時間経過と共に酸がしっかり出て来てそして時折、「昔の(1980年代前半以前)Ch. Margaux とかLéoville Las Cases とかってこうだったよな」と思わせるクラシックでスタイリッシュなボルドーを想起させるバランス感を演出して来る。大昔だが、ボルドーの名だたるワインにエルミタージュが混ぜられていたという話も何しか妙に頷ける。
(混ぜられているワインの方が高級だったのだとか…)
旨味の感じは出汁というより梅酒的な流れ方が強い様に思う。長さは無論十分以上だが、地道でさりげなくてしっかり長いという表現が適切か。
ボールコントロールオフェンスの様に地道にステディに進んでいると見えるこのワインの着地点まだ先だというのは明らか。
このクラシックでエレガントな美酒は「地味な怪物」なのだろうか?
小生なりのスコアリングしてみると… 18.5 or 19 / 20
超大作とまでは行かずとも、ここまでのレベルの Hermitageはそう簡単に拝めやしないのは確かである。この結果を受けて後日Yann Chave のHermitageを購入した小生だった。
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そしてもう一方は今回フィーチャーするBernard Chave(ベルナール・シャーヴ)=現・Yann Chave (ヤン・シャーヴ)である。こちらはまだ何とか現実的な価格で手に入る。
Crozes Hermitage のエリアの中心部に蔵はある。2000年までは Bernard が当主だったが、2001年に代替わりして息子の Yann が継いで名称もYann Chave となっている。
70年代初頭に Bernardがその地に居を構えたが、4haしかない畑の中で葡萄を植えていたのは1haのみで、残りは果樹園だった。ワイン造りを始めたのは1973年からで、1979年に組合から独立し自分達の独立したワイナリーを作った。1996年になると、現当主のYann (当時26歳)が加入した。彼は2000年から有機農業に取り組み、その認証を2007年に獲得。現在では Hermitage に持つ1.2haの畑を含めて総計20haの畑からワインを作っている。この蔵自体の主力は Crozes Hermitage であるが、エルミタージュの方でもトップクラスである。
これがエルミタージュのトップクラスなのか、という訳でインプレッションに入って行く。
色をチェックすると、中~深めの深度を持つ綺麗なガーネットでルビーパープルも残っている。21年という年数を考えると若干若作りだが、エルミタージュとしては理想的なカラーと思われる。
ここからいつもの様に香味のエレメンツを挙げて行くと…
第1グループとしてはハスカップ、ブルーベリー、カシス、苺、野苺、ブラックベリー、ブラックチェリー
更に第2グループとしてスミレ、ミント、昔のFernet 系、楠、セミスウィートチョコ、リコリス、ローズマリー、西洋杉、ドライフィグ、シャンボールリキュール
フェヌグリーク、シナモン、クローブ、フェンネルシード、スターアニス、ラヴェンダーといった辺りが現れた。
21年も経っているのにフルーティーさが結構前面に出ているのには少々おったまげぇ~!で最初のアタックから非常に惹きつけられる心地の良さがあった。
濃さを表に出していないのに、密度は高くカッチリト組まれたスクラムの様なボディでありながら、口内でのフィーリングはヴェルヴェットの様でもあり、シームレスで美しい肌理。それでもタニックでタイトな部分も忘れない。
それでも時間経過と共に酸がしっかり出て来てそして時折、「昔の(1980年代前半以前)Ch. Margaux とかLéoville Las Cases とかってこうだったよな」と思わせるクラシックでスタイリッシュなボルドーを想起させるバランス感を演出して来る。大昔だが、ボルドーの名だたるワインにエルミタージュが混ぜられていたという話も何しか妙に頷ける。
(混ぜられているワインの方が高級だったのだとか…)
旨味の感じは出汁というより梅酒的な流れ方が強い様に思う。長さは無論十分以上だが、地道でさりげなくてしっかり長いという表現が適切か。
ボールコントロールオフェンスの様に地道にステディに進んでいると見えるこのワインの着地点まだ先だというのは明らか。
このクラシックでエレガントな美酒は「地味な怪物」なのだろうか?
小生なりのスコアリングしてみると… 18.5 or 19 / 20
超大作とまでは行かずとも、ここまでのレベルの Hermitageはそう簡単に拝めやしないのは確かである。この結果を受けて後日Yann Chave のHermitageを購入した小生だった。
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