Dufftown 街角ミュージック

穏健主義の波とマイナーパワーがこの世を救う

2019年12月

ファンなら誰でも知っている伝説の列車 Twilight Express が今年30周年を迎えた。1989年7月に団体ツアー専用列車として運行を開始し、同年12月から臨時列車をなり一般販売を開始。これは北斗星の1年後輩でカシオペアの10年先輩という事でもある。
時はJR 発足から約2年、何といってもバブル絶頂!
ここで、西日本旅客鉄道はそれまでのブルトレのイメージから一転、ダークグリーンを基調にしたカラーリング、輸送力ではなく豪華仕様の商品力という部分も取り入れた列車を開発。東の北斗星・西のトワイライトと共にそれなりに贅沢も出来る列車として、バブルの後押しもあってかデビューと同時に好評を博した。2年目の1990年にはA個室(スイート・ロイヤル)が増車され、更に91年には第3編成が追加で落成し多客期の毎日運行が可能になった。こうして Twilight Express JR 西日本が誇る一大看板になったのである。



twiex@tak01
2014年5月下旬、大阪行きの後追い撮影=高岡~西高岡間(2014当時)

網干総合車両所宮原支所所属24系25形客車の専用編成使用で電源車を除いては9両で、サロンカーと食堂車が入っていた。
御存じの通り、Diner Pleiades(ダイナー・プレアデス)のスシ24形は元電車である。抑々24系の食堂車でオシ24形が存在していたが、民営化前1985年の時点で廃車になり形式消滅していたので、使われなくなった489系等の電車特急食堂車を改造するしかなかった。サシ489-3スシ24-1(現在京都で晒し者)、サシ489-4スシ24-2サシ481-52スシ24-3北斗星用の500番台グランシャリオも基本的に一緒)
1990年代以降、ブルートレインは下火になって縮小廃止の流れが加速する中でも、トワイライト北斗星と共に寝台特急の東西両横綱としての地位を確立し鉄道界の大スターとして君臨していった。1999年にカシオペアが登場すると夜行列車 BIG 3 として輝き続けたのである。


8143twiex@sojj01
2014年11月末、安威川の堤防での撮影だったが、既に現在のJR 総持寺駅建設工事が始まっていた様で、工事用フェンスや新しい架線柱が増設されていて悲惨な状況だった。

この列車、実は重大な弱点があった。それは日本海側を走り続けるという事である。豪雪地帯を延々と走り続けるので冬場になると大きな遅延なんて当たり前、ウヤになる事も多かった。そこは太平洋側(東北本線)を走る北斗星やカシオペアとは大きく違う所である。
その中でも、臨時列車運行終了直前の2月13日~15日掛けてに起きた25時間遅れ、所定22時間程度の所その倍以上掛かったというのは。その時の大雪が如何に凄かったかを物語るニュースとしても大きな話題になり、まさに伝説の遅延になった。また其の10日程前にも15時間というある意味偉業クラスの遅延も話題になった。これだけの遅延となるとJR 側も臨時で駅弁の支給を強いられる等追加の負担が大きくなるから、廃止直前の最後の一稼ぎの時でなければウヤだっただろう。


この列車の輝かしい歴史にピリオドを打たせたのは北陸新幹線と北海道新幹線、2つの整備新幹線であった。厳密にいえば並行在来線の経営切り離しと青函トンネルの問題だった。
斯くして2015年3月13日に一般販売される臨時列車としての運行を終了した。最終列車が大阪駅に到着する模様は東京のTV でも生中継されていたが、221系が危うく被りそうになっていて、本当に被っていたら大暴動が起きていたかも知れないと考えると結構草生える
その後1年間は元々の団体専用に戻る形で特別なトワイライトエクスプレスとして運行された。団体専用で始まり結局団体専用で終わるという27年弱の歴史だった


何かというと新幹線をよこせよこせという土建屋・政治家ども、新幹線が来れば豊かになれると何も考えず信じ込む田舎者、高速鉄道網でCO2 を減らせると大嘘をつく環境関係の活動家達がグルになって寄って集って整備新幹線を田舎に伸ばそうとしている。安倍政権下で調子に乗った奴等がやれ「四国だ山陰だ」、挙句の果てに「単線でやれる」とか…、そこまで来ると「もうエエ加減にせぇや、どついたろか」である。
トワイライト北斗星の終焉にはそんな日本の国土政策のアイコンになってしまったという側面があると言って差し支えないだろう。この両列車にはせめて30周年まで走り続けて欲しかったと思うのは小生だけだろうか?


87mizk@naks01
87系瑞風の初撮影は2018年11月・山陽本線は庭瀬~中庄間にて。

そして2016年2代目とも称される87系気動車トワイライトエクスプレス瑞風が登場した。
JR 九州77系九州ななつ星が成功したとなるや否や、他のJR もセレブ観光客用商品に舵を切らざるを得なかった。
兎に角国内外から上級市民セレブの人達を呼び込んでおもてなしすれば良いという発想から生まれたおバカ商品が Twilight Express なんて名乗っているのが解せない。この国も本格的なグローバル格差差別社会に入った事を如実に示すアイコン的列車である。
序にフロントセクションの見た目も何しかアメリカンフットボールのヘルメットみたいで、展望デッキに手を掛けようものならフェイスマスクの反則で15ヤードの罰退を食らいそうである
この手の列車は乗る事自体が目的だとか言っても、列車と船舶では訳が違うという部分を加味しても、豪華客船のショートクルーズの方が全然コストパフォーマンスが高い。まともな脳ミソを持っているなら豪華客船の方を選ぶだろう。


瑞風トワエクの発展形だと評する向きもあるが、その論理には疑問を持ってしまう小生である。


私鉄からのアンサーソング? いや、唯のパクリか?
私鉄のトワイライトエクスプレスとも呼べるヤツも存在している。


ezd732@trgi01

叡山電鉄が開発した「ミニマムな」Twilight Express700系・732号車=ひえい(2018年11月・宝ヶ池駅付近)
2019年(=令和最初)鉄道友の会ローレル賞も受賞している
何だか少々卑猥にも見える顔つき(女性器みたいだとまでは言わないが)、観光列車と銘打っておきながらロングシートという具合に突っ込みどころはある。京都市左京区内のみを走行し、15分にも満たない時間ではあれど乗車券だけで気軽に最短最小のトワイライトエクスプレスの旅が楽しめる
732号車はデオ730形で京阪1800系(Ⅱ)からの流用機器をふんだんに用いて1988年に製造され、三十路を迎える去年にこの様なとんでもない改造を受けた。その時に機器類も京阪5000系の流用品に替えられた可能性がある。
因みに小生はこのひえい初撮影の翌日に瑞風の初撮影をしている。



そしてもう一つは…
kt154pn@isash01

それは近鉄のツアー用(クラブツーリズム)列車・15400系かぎろひである。見ての通り12200系の改造車で2連が2本存在する。
12241F15401F(PN51)12242F15402F(PN52)という車歴で、車内にはイベントスペースとバーカウンターを装備している。トイレも温水洗浄便座を備え男性用・女性用に分かれている。


kt154pn@kasmg01
1枚目=伊勢朝日~川越富洲原間・2015年11月撮影、2枚目=川越富洲原~近鉄富田間・2013年4月撮影

2枚とも狙っていたわけではなく、たまたま当たったというショット。トワエクをパクったのではなくクラブツーリズムの高級バス「ロイヤルクルーザー・四季の華」に合わせたのでこのカラーリングになったとされる。このR.クルーザーも見た目だけならバスツアー界の Twilight Express と呼べるかも知れない。
15200系15400系共々車齢の高さは相当なもので、近い将来「2代目かぎろひ」が登場するのだろうか?
数年後は2連のユニットが余る可能性が考えられて、22000系AS 若しくは22600系AT なんかがかぎろひに変身するかも知れない。




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223系、~関西の帝王から西日本のボスへ
阪和線・東海道線・山陽本線で主力となって、2003年からは岡山にも進出し國鐵岡山の部分的民営化に寄与したのであった。


223p6@hays01
早島~備中箕島間でのショット。2018年11月下旬撮影
岡オカP6 編成+5000系の岡山行きマリンライナー。


223p2@hays01
P2 編成+5000系のマリンライナー高松行き

5000番台自体は2連が7本で14両という少数所帯。相方であるJR 四国5000系は6編成で両方の編成数が異なる。(通常、3運用若しくは4運用で足りる筈ではあるが)今でも平日朝等には7連運用が存在するためであろう。P編成は2007年から3年程の間は網干から貸し出された中間車を組み込んで3連を組成していた時期もある。
両社の乗り入れ協定でフロントセクションのデザインがやや平面的(常時貫通)に変えられて223系地方線区用車のデザインとして2008年登場の5500番台に引き継がれる事となった。5500番台は福知山線末端区間であの「栄光のサンパチ君」こと113系3800番台(福フチN編成)を抹殺したアレである。
5000番台だけの特徴としては、JR 四国の仕様に合わせて駆動方式がTD 並行カルダンになっている事(当然、相方であるJR 四国5000系も一緒)ともう一つ、あの見苦しいバンパーが付けられていない事である。これは相方がJR 四国の車両でバンパー施工の対象になっていないからである。

5000m5@hays01
これも早島~備中箕島間のショットで午後アングル。上2点と同じ場所でカメラの向ける方向を変えただけ。冬場なら正午位から午後で順光時間が長い。

ダブルデッカーである5100形は全席指定だが、その指定が取り難くなっているのだとか…。
5000系という3両ユニットでありながら、高松方先頭車の5100形が単独で2004年ブルーリボン賞(第47回)を受賞しているという珍現象は草。そんな事なら阪急9300系に受賞して欲しかった。


2008年に福知山線には5500番台と一緒に6000番台が導入され、113系を同線から淘汰していった。
1994年のデビューから約15年に渡って製造された223系、関西地域でこれだけのさばっているにも関わらず、製造両数は927両と微妙な数だった。
その後はファミリーというか手下みたいな奴等が続々登場する事になったのである。

酷鉄金沢(北陸)をJR 化した521系は223系の交直流版で謂わば第一の弟子。
223系2000番台と同一のサービスを提供するという名目で投入され、419系や475系といった栄光を身に纏った人気のクラシックカー達を抹殺したのであった。尚、東側のクモハ521に交流用機器は積まず、西側のクハ520にパンタと一緒に搭載している。
(681・683系でも同様の手法が採られている。)


521g10@tak01n
北陸本線(当時)普通列車として4連運用に就くG10編成他 2014年5月高岡~西高岡間(撮影当時)
前位のG10編成は撮影の翌年にあいの風とやま鉄道に移籍、AK08編成になっている。


521g25@tak02
サワG25編成その他で4連、2014年5月・高岡~西高岡間(撮影当時)
この編成もJR から移籍し、IR いしかわ鉄道 IR03編成となっている。


[ 更にここで悲報 ]
521系1000番台が来年夏から七尾線等に残っている413系415系を処刑すべく投入される。
北陸は富山地鉄以外撮るものが無くなってしまう。


223系の増殖は2008年に止まったが、2010年12月から「第2の弟子」ともいうべき225系が投入された。東海道・山陽本線用の0番台と阪和線用の5000番台が同時にデビューした。2012年3月からは6000番台が福知山線に投入されて同線に残っていた113系に止めを刺した。

225i1@yod01
225系近ホシ i1編成、0番台のトップナンバー!(京都方4両は223系)

JR 西日本が新たな十八番にしようとしている?オール0.5M方式を当然の如くしれっと採用している。関西の新快速では223系が圧倒しているので、225系は簡単にお目に掛かれなかったりする。

225i9@yod01
323系の様な顔になった100番台も初撮影に成功、近ホシ i9 編成=現時点でのラストナンバー
この時は5年ぶりの淀川鉄橋となったのだが、100番台まで抑えられるとは良い釣果の一つだった。100番台の8連は2本しかないレア物である。8連=i 編成のトップとラスト(現時点でだが)を2時間足らずの間に捉えた小生だった。


2015年になると第3の弟子=227系が登場、0番台が大盤振舞で276両も製造され4年で國鐵廣島をJR にしてしまった。30年近く國鐵であり続けたヒロシマだったのに、鉄ヲタ達も唖然である。
2018年からは227系が近畿に進出、1000番台で和歌山地区を一気に塗り替えて105系を一掃してしまったが、来年春には紀勢本線用113系も一掃するらしい。



323ls05@kyob01
323系近モリLS05編成 2017年8月京橋駅にて
コイツは第4の弟子=323系。2016年に登場するとオレンジの103系・201系を駆逐して環状線のJR 化を遂げた。それにしてもホームドアの絡みだとは言え、環状線が3ドアに統一なんて関東の人間としては考えられない事である。
3ドアでロングシートという事は227系1000番台と一緒。和歌山に入れるのも227系でなくて323系でも良かったのではないかという疑問は残る。



223系、自らは私鉄の猛者共をけちょんけちょんにして、国鉄形もブッ壊した。その後は手下・弟子どもを増殖させて地方で国鉄クラシックを殺し上げる。関西の鉄道界に嵐を巻き起こし、今や西日本のボスとして鬼畜ぶりを発揮しまくる223系には、この一曲を捧げてこのネタを締めたい。
Deep Purple (ディープ・パープル)の " Stormbringer " (1974)
これは彼らが1974年12月にリリースしたアルバムのタイトルトラック兼オープニングトラックであった。David Coverdale (デイヴィッド・カヴァデイル)と Glenn Hughes (グレン・ヒューズ)が加入した所謂「第3期」のアルバムだが、一つ前の作品 " Burn " から方向性が変わった。この事で賛否が分かれる結果となり Richie Blackmore (リッチーブラックモア)はこの作品に失望し、グループを脱退し Rainbow (レインボー)結成へと転じた。


どういう曲であるかはこちらのようつべでも御覧頂ければと思う。

Coming out of nowhere driving like rain
Stormbringer dance on the thunder again
Dark cloud gethering, breaking the day
No point running because it’s coming your way


Ride the rainbow, crack the sky
Stormbringer coimng, time to die
Got to keep running, stormbringer coming
He’s got nothing you need, he’s gonna make you bleed, oh yeah
You know he’s gonna get you


Rainbow shaker on a stallion twister
Bareback rider on the eye of the sky
Stormbringer coming down, meaning to stay
Thunder and lightning heading your way

Ride the rainbow, crack the sky
Stormbringer coimng, time to die
Got to keep running, stormbringer coming
He’s got nothing you need, he’s gonna make you bleed, yeah


Coming out of nowhere driving like rain
Stormbringer dance on the thunder again
Dark cloud gethering, breaking the day
No point running ‘cause it’s coming your way
‘Cause it’s coming your way, ‘cause it’s coming your way
‘Cause it’s coming your way, ‘cause it’s coming your way


Whitesnake (ホワイトスネイク)が2015年にリリースしたヴァージョンも上がっているので宜しければ。



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「関西の帝王」と化した223系の四半世紀。其の参では、先ず新旧新快速車両並びのショットを2点ご覧頂く。

117s4@ymsi01
223系V4編成+117系S4 編成の並び=2010年11月・山科駅にて
シティライナー時代のカラーリングだった117系が懐かしい。


221a10223v59@kakgw01
221系近ホシA10編成と223系近ホシV59編成・2008年10月加古川駅にて
A10編成は今でも転属せず網干に残っている数少ない8両編成



お亡くなりになった名神クロスでも厭という程撮れてしまっていた。ここからは名所だったこの場所を懐かしむショットを数点。

223w4@mescr01
レアな1000番台近ホシW4 編成・2015年10月
10月に入ると色付き始めた水田と列車をコラボさせる事も出来た。中旬だったためかまだ黄金色になり切っていなかったのは少々残念。
1000番台に巡り合ったのは本当に少ない。233系を撮ったファイルを探したが、これしか見つからなかった。

223系と500系の間にある共通点がある。W の半分は V という論理、これが共通である。
500系、16両時代はW の編成記号だったが、半分の8両に改造されて V 編成となった。223系も8連ユニットが W を名乗り4連ユニットが V を名乗る。
因みに W はフランス語でドゥブルヴェ(double-v )であるから正しいのだが…

223w20@mes01
近ホシW20編成単独の新快速=2014年11月
11月下旬にもなると全て刈り取られていて、余計な物がないという意味では良いのだが、やや殺風景かも知れない。


223v12@mes01
近ホシV12編成その他で12連、網干側に4連が立つケースも多い。

207系以降、独自路線としてWN駆動を標準化している。元々高速運転に適しているとされて開発されたシステム。共同開発したアメリカの2つの会社、Westinghouseと Natal を合せての略でWN という。駆動力伝達のロスが少なく、高出力にも対応しやすいという特性があるが、システムがデカくなり易いという欠点もあった。アメリカで開発されたこの方式は1435㎜の標準軌向きで、在来線の1067㎜狭軌には採用されにくかった。1953年の京阪1800系を皮切りに、標準軌路線の地下鉄や私鉄に広がって行く事となったが、その一方で国鉄は中空軸並行カルダン駆動を標準化したのである。

223w16@mes01
近ホシW16編成その他で12連・2015年10月
2015年の時点ではヘンチクリンなバンパーの付いていない編成も多かった。あんなヘンテコなバンパーは見苦しいだけで、空力特性的にもマイナスである。体質改善と言いながらその部分は改悪でしかない。


WN駆動の最大の目的である高速長時間長距離走行を狭軌に於いて本当の意味で実用化したJR 西日本だが、この駆動方式では惰行時の騒音が問題となるので、完全な惰行はしないで僅かに回生を掛けている様である。
狭軌車両におけるWN 駆動は誘導電動機+VFD の採用や各種部品の小型化によって可能になったが、この本来は新幹線等に適したシステムを狭軌車両でも本格導入して長時間高速走行を実現したという223系はエポックメイキングな存在だったと言える。
同期デビューの281系、1年後輩の681系量産車も同じ事が言えるが、223系は特急形ではなく近郊形(一般形)であって、その先鞭を付けた207系と共にもっと評価されてもおかしくはない。
やればできる子だった西日本旅客鉄道、中国地方に赤字ローカル線を多数抱え、山陽新幹線も東海道程は儲からない。先行する私鉄の猛者達に対して、アーバンネットワーク構築で地域輸送と広域輸送を高速で両立してシェアを奪って行く事に活路を見出すしかなかった。その為にも、敢えて国鉄以来の中空軸並行カルダン駆動を捨てて早々とWN 駆動標準化を進めたとも思われる。そしてその結晶がこの223系様であるとも言える。


ところが、このシステムは西日本以外のJR では新幹線以外で殆ど採用されず、JR 貨物M250系で採用されている程度。その背景の一つに、日本では供給面で三菱電機製主電動機+日本製鉄製継手という組み合わせに限られやすいという事もあるのだろう。
私鉄界では関西で昔から採用例が比較的多く、近鉄では全車がWN を採用、阪急でも多数派を占めている。狭軌路線の多い関東ではあまり浸透してこなかったが、西武で6000系以降広がりを見せて、最近では東急も採用し始めた。
東洋電機製造が開発したTD(Twin Disk)並行カルダンもWN 駆動に比して耐久性等で劣るとされていたが、改良を加えられ近年広がりを見せてJR の在来線車両や関東の私鉄を中心に多数派となり、関西の私鉄でも勢力を伸ばしている。この中でJR 西日本はいつまでWN 駆動に拘り続けるのだろうか?、その部分も興味が深い。
付け加えれば、如何にもWN を採用しそうな京浜急行がこれを全く採用していない(現在全車TD 並行カルダン)のも不思議に思える小生である。(京成・都営地下鉄でも採用例があるのに…)


そして223系は子分を作ってのさばり続けるのだが、その辺は次回其の四にて!



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関西の帝王としてのさばりまくる223系の25周年の其の弐になるが、小生がこの車に「おったまげぇ~」になったのは2001年だったと思う。130㎞/hでブッ飛ばす223系新快速に初めて乗車してカルチャーショックを覚えたのはつい先日の様に覚えている。新快速自体はそれ以前にも乗車した経験はあるが、21世紀に入って223系でかッ飛ぶこの列車には参りましたと言うしかなかった。
小生の住む関東ではJR も私鉄もチンタラ走っているのが当たり前なので、関西の人間達が羨ましくも思えたものである。


223w38@yodg01
W38編成その他で新快速12連=2014年11月撮影

223系が東海道・山陽本線に導入されたのは1995年、阪神大震災が起こった年だった。大震災でJR 西日本も甚大なダメージを受けた。それは競合相手である阪急・阪神も一緒だったのだが、ここでJR 西日本はJR 他社からの支援も得るという裏技を用いて?、東海道本線不通区間が4月1日に復旧。「時は金なり命なり」と言わんばかりに復旧でライバル達に先行する事に成功したのである。
(貨物列車も沢山走っているので復旧を急がないと広域物流の深刻な打撃が続くという事情もあった)
そして同年8月12日、48両ながら223系1000番台が急遽投入されたのであった。


前年デビューの阪和線用車は窓下部に青のグラデーションの帯を巻いているが、新快速用の1000番台は窓のある高さにカフェオレみたいな太い帯を巻き、その下に白・青・ベージュというカラーリングになった。インテリアもアイボリーブラウンを基調にして関西急電っぽい空気を演出。そこには関西急電からの流れを223系にも継承させて、大きく進化した関西急電として君臨させようというJR の意図が透けて見える。
関西急電自体が大阪鉄道局から東京の本省に向けられたレジスタンス的なところから始まっていると言える)


ここからJR 西日本が仕掛けた驚愕の攻勢が加速した。
それは題して、アーバンネットワーク私鉄王国をブッ壊す!
西日本旅客鉄道とかいう会社、まだこの時はやればできる子だったのである。
(221系~223系~681・683系~500系とたたみ掛けた時代でもあった)


223v3@yodg01
平日の朝時は列車線を快速が走り、新快速が電車線を走るケースもある。

223w31@yodg01
W31編成他で12連、こうして見るとなかなかの迫力

関西=私鉄王国というと、若い御仁達は?と思うかも知れない。
関西と言えば、古くから私鉄が発達し現代でも近鉄阪急京阪阪神南海といった猛者達が路線網を敷いている。旧鉄道省~旧国鉄としても、広域輸送に主眼を置いていた所もあって私鉄が得意とする地域輸送については譲っていた部分があった。
大阪万博終了後の1970年10月、国鉄も新快速を誕生させた。ただし、車両は113系。京都~大阪~三ノ宮~明石~西明石という形で運行された。新大阪も神戸も通過だったのである
その後70~80年代というと、国鉄財政難・労働争議・相次ぐ値上げ等で国鉄は冬の時代に入って自滅、72年からは153系(廃物利用)、79年からは117系を投入したものの、主要都市間輸送で悉く競合しまくる私鉄各社に対して後塵を拝する時代が続いてしまった。



223w21@kamk01
名所だった上牧築堤もコンクリと金網でこんなになってしまった。2015年10月

1989年に3ドア+転換クロスという221系を4代目新快速としてデビューさせて、国鉄末期から停車駅が増加した事に対応しつつ快適性も確保。(神戸停車は1978年から、新大阪停車は1985年から)
会社は違えど同期生のJR 東海311系JR 九州811系と共に、並行する私鉄に対する本格的な宣戦布告のアイコンにもなった。
(人口過多+JR と私鉄の直接競合が少ないという事情もあった関東だけが別世界なのか?)
そして1995~97年に130㎞/h対応の223系1000番台が、99年からは少しグレードダウン(コストカット)させたものの2000番台が大量投入。
2000年から遂に新快速の223系統一による130㎞/hでの運行がスタート。ここで " the monster " 223系は一気に覚醒の時を迎えた。
1970年当時京都~大阪ノンストップで32分だったのが、高槻・新大阪停車でも28分となり、大阪~三ノ宮でも無停車でも当初25分だったのが、尼崎・芦屋停車で最短19分となった(現在は21分)。
阪神間では梅田~三ノ宮で接近戦をしてきた阪急と阪神は大震災からの復旧で後れを取り、スピードでもボロ負け。因みに阪急は所要時間27分だが、ハイソ的ブランド感で自分を慰めながら走っている。阪神に至っては31分掛かるが、沿線に甲子園があるからそこが頼みの綱だったりする。
京阪間ではそれぞれのターミナルが違うというのが阪神間とは異なるが、JR は京都~大阪で28分、阪急は京都河原町~梅田で43分、京阪に至っては出町柳~淀屋橋で55分と京阪の線形の悪さと遠回りが目立つが、都市間輸送の単純な速達性では話にならない。
更にこれで113系等は中国地方等に追いやられ、221系も押し出されて関西本線・奈良線の快速運用に回ると、奈良方面で競合する近鉄にとってはいたぶり尽せり状態になった。



223w14@yod01
5年ぶりの淀川鉄橋でW14編成その他で12連の新快速を撮る=2019年11月

223ma03@yod01
福知山線・丹波路快速送り込みの6000番台MA03編成

この上淀鉄橋は架線柱の間隔が短い。橋梁ではよくあるケースだが、5年ぶりの撮影となったこの日は快晴で最高の条件だった事もあり、75~80㎜相当で架線柱の処理をしてみたが、ここ数年の研鑽の成果も出せたか?


戦前には新京阪(現・阪急京都線)の列車が当時の特急つばめをブチ抜いたとか、JR発足までは関西の私鉄が栄華を極めた時代もあって、関西=私鉄王国といわれ関西の私鉄が私鉄界全体もリードしていると評され続けた歳月もあったが、それも今や過去のものになってしまった。ここ25~30年で事態は大きくチェンジして今や、近鉄特急JR の快速に事実上負けるという状況まで生まれてしまった。
阪急京阪特急の速達性を捨てて、沿線主要駅に悉く停車して特急という任務を事実上放棄した。


Google で「新快速」と打つと、予測候補に「怖い」、「速すぎてワロタ」なんてモンが出て来る。
私鉄王国をブッ壊すんだ! ブッ壊すんだ! ブッ壊すんだ! ブッ壊すんダァーッ!という大攻勢は、大阪~姫路間でも約60分と勢い余って同じ会社の山陽新幹線からもシェアを奪ってしまい、新大阪~岡山間ではこだまが殆ど走らない時間もある程である。
(東京~岡山間のひかりにその役目を押し付けているという部分もあるが…)
223系新快速はスピードとパワーで私鉄の猛者達からシェアを奪っていったのである。斯くして
JR West made it happen!、そして私鉄の猛者達もこれには敢え無く脱糞~



私鉄王国をブッ壊し、今や関西の帝王と成りあがったこの223系に今回捧げる一曲は…
Mariah Carey (マライア・キャリー)が1992年に放った超有名曲、" Make It Happen "、勿論これを「偶然だろ」と訳してはいけない。
マライア・キャリー女史は1970年3月ニューヨーク州生まれ、つまり新快速と同い年なのである。という事は、新快速来年で50周年、マライアも50歳+メジャーデビュー30周年になるという動かせない事実がある。


この曲のOfficial PV (VEVO)はこちらのようつべに上がっている(彼女も若くて細かった)

Not more than 3 short years ago, I was abondaned and alone
Without a penny to my name, so very young and so afraid
No proper shoes upon ny feet, sometimes I couldn’t even eat
I often cried myself to sleep, but still I had to keep on going


Never knowing if I could take it, if I would make it through the night
I held on to my faith, I struggled and I prayed, and now I’ve found my way


If you believe in yourself enough and know what you want, you’re gonna make it happen, make it happen
And if you get down on your knees at night, and pray to the Load
He’s gonna make it happen, make it happen
Your’re gonna make it happen, oh, yeah


I know life can be so tough, and you feel like giving up
But you must be strong, baby, just hold on
You’ll never find the answers, if you throw your life away
I used feel the way you do, still I had to keep on going

Never knowing if I could take it, if I would make it through the night
I held on to my faith, I struggled and I prayed and now I’ve finally found my way


If you believe in yourself enough and know what you want
You’re gonna make it happen, make it happen, (you’re gonna make it )
And if you get down on your knees at night, and pray to the Load
He’s gonna make it happen, make it happen
If you believe in yourself enough and know what you want
You’re gonna make it happen, make it happen ( make it happen )
And if you get down on your knees at night, and pray to the Load
He’s gonna make it happen, make it happen, make it happen


Make it…, you’re gonna make it…, make it…, oh, make it

Oh…, oh…, oh…, oh…, make it through the night
I held on to my faith, I struggled and I prayed and now I’ve finally found my way


If you believe in yourself enough and know what you want
You’re gonna make it happen, make it happen
And if you get down on your knees at night, and pray to the Load
He’s gonna make it happen, make it happen

If you believe in yourself enough and know what you want
You’re gonna make it happen, make it happen
And if you get down on your knees at night, and pray to the Load
He’s gonna make it happen, make it happen


I once was lost, but now I’ve found I got on my feet on solid ground, thank you, Lord
If you believe within your soul, just hold on tight, and don’t let go, you can make it, make it happen
Yeah, you can make it happen, make it happen, gonna make it, gonna make it, gonna make it


If you believe in yourself enough and know what you want
You’re gonna make it happen, make it happen
And if you get down on your knees at night, and pray to the Load
He’s gonna make it happen, make it happen
If you believe in yourself enough and know what you want
You’re gonna make it happen, make it happen
And if you get down on your knees at night, and pray to the Load
He’s gonna make it happen, make it happen


2005年7月・ロンドンでのライブ映像(Live 8)はこちらを参照されたいが、当時35歳の彼女はかなりデカくなっているので注意されたい。

Make It Happen、今度は立花孝志さん、あなたの番ですよ! NHK なんてボロクソにして脱糞させてやりましょう!、という訳で其の参へと続く!



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当サイトで2年前にもフィーチャーしたMontevertine (モンテヴェルティネ)、その時は1995年のモノだったが今回はヴィンテージ違いの1997年。
Chianti classico(キャンティ・クラシコ )の中でも Radda in Chianti (ラッダ・イン・キャンティ)という標高の高い場所に畑を構えているこの生産者、その歩みは1967年に当時鉄鋼業を営んでいた Sergio Manetti (セルジオ・マネッティ)氏が5エーカーの畑を購入してスタート。最初のリリースは1971年VT で当時はChianti Classico を作っていたが、1977年にその枠を超える Le Pergole Torte (ペルゴール・トルテ)の生産を開始。
所謂スーパータスカンという括りにしてしまうと、Sassicaia (サシカイア)や Tignanello(ティニャネロ)よりは後輩だが、Ornellaia (オルネライア)よりは古いという事になるのだが、それでも古参の部類に入る。
その後1980年代になるとChianti Classico の生産は止めて、IGT 規格のワインに完全にフォーカスした。


Le Pergole Torte がSangiovese (サンジョヴェーゼ)100%でフレンチオークのバリックを多用する典型的スーパータスカンであるのに対して、その下位に当る Montevertine は Sangiovese 90%にCanaiolo(カナイオロ)と Colorino(コロリノ)を混醸してスラヴォニアンオークの大樽を使う。こちらはChianti Classico DOCG を付けて売る事も可能なのであるが、そういう事はしない。それは生産者の意地、プライドそして、こだわりと云う事だろう。この2銘柄、上位下位という以前にスタイルが大きく異なるのである。
何れにせよかなり忍耐強く熟成させないとその真の姿を現さないという少々厄介なワインだが、「高ければイイ、有名ならイイ」等とほざく俄かどもにはこんな世界は理解出来まい。


montvt97a
ワインのインプレッションに入る。
先ずは色を見る。少しだけレンガ色の入ったガーネット、クリアで輝きもあって深度は中程度。


拾い出したエレメンツを纏めてみるとこうなる。
第1グループとしてはリコリス、黒文字Cognacクローブ、シナモン、カルダモン、カラメル、Bénédictine、Drambuie
昔のキナリキュール煎ったカカオ(アフリカ系)
そこからの第2グループは赤スグリ、苺、ラズベリー干し葡萄、ダークチェリー、プラムクランベリー
更に竹炭、乾燥セップ茸ブルーベリーcrème de moca といった辺りが加わって来る。


早い時点からタンニンより酸が前面でワイン全体を強力に支える構造が明らかになる。強力とはいっても押しの強さではなくあくまでも美しく嫋やかさがある。総体的に非常に良く練れていてシルキーな舌触りも提供している。それでいてまだ若さと力強さも忘れていない。ボディの構成にどこかBourgogneのGC を想起させる部分がある。


出汁と旨味の効いた感じが出るのにやや時間がかかるが、そこからは非常に良くシームレスに溶け込み、流麗さは期待通り。現時点でかなり甘美な液体に仕上がってきてはいるが、まだ伸びしろも見て取れる。2年前の時点で嫋やかになりきってしまっていた感のある1995とは違う。
1995と比べて完成度ではまだまだかも知れないが、密度では勝る。サンジョヴェーゼと言っても非常に幅は広いが、この葡萄の神髄を著すワインの一つと言って差し支えない。

スコアリングの結果としては、18.5~19 / 20


1995の同銘柄のインプレッションはこちらを参照



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