このサイトでボルドーの所謂プチシャトーなんて取り上げるのはこれが初めてではないだろうか?
この Château Haut Brega (シャトー・オー・ブレガ)のアペラシオンは Haut-Médoc で cru artisan (クリュ・アルティザン)とある。
Médoc におけるシャトーの格付けの一つであるが、非常に小規模な所がその殆どを占めている。1855年にgrand cru classé (グラン・クリュ・クラッセ=1~5級)が規定され、その下に cru bourgeois (クリュ・ブルジョワ)、さらに cru artisan というカテゴリーがあったのだが、 bourgeois 以下は公式なカテゴリーでは無いとされたのか法的な整備が近年まで為されなかった。cru artisan も1994年になって漸くEU の規定の対象に入り、今世紀に入って公式に44銘柄が認定される事になった。
このワインについてだが、セパージュはCabernet Sauvignon =60%、Merlot =40%という事らしく、収穫は手積みで発酵にはステンレスタンクを使用。作り自体はかなりクラシカルというのが専らの評判である。
そもそも、このワインを購入した経緯としては、もう10年近く前になろうか? 品川区荏原の住宅街にある結構有名なワイン専門店を訪れた時に、色々話をしながら熟成形のクラシックなボルドーとして勧められた中の一本だった。
ここからはワインのインプレッションに入る。まずはカラーについてだが、
ルピーパープルを少し残したガーネットで透明感がありながらもしっとりとした深度もある
飲み進めて行くと、
土、枯葉、ブルーベリー、ハスカップ、カシス、ブラックベリーという所をメインに
丁子、西洋杉、ローズマリー、カンファーが続き更には
ブラックチェリー、野苺、リコリス、ファンタグレープ、刻み煙草という辺りが感じられて
時間経過を経て時折ミーティーなニュアンス、オイリーなそれも見付けられる。
ボディはやや薄めという事もあり、タンニンが目立ってしまう様にも見えるが、タンニンも過剰ではなく、酸もボルドーとしては綺麗でしっかりしている。(此処が実はポイントだったりする)
更に肌理も結構細かい。
「昔のボルドーって(凡そ30年以上前)こうだったよね」という記憶が蘇る。
小生の様に30年以上前のワインを知っている世代には懐かしく感じられる所はあるだろうが、今風のワインしか知らない若い世代には理解されない危険性が高い。ましてやアメリカ人なんかには到底受け入れられないのは明白である。
スケールは大きくないが複雑さはそこそこあって、非常に心地良いバランスを持った躯体。プチシャトーといって馬鹿には出来ない。長い余韻はさすがに期待出来なかったが、その部分についても及第点以上と言えただろうか?
ボルドーみたいな場所でクラシックな作りを誠実にやろうとすると、こういう超マイナーな所で無いと無理であるのはよく判る。
メジャーな産地だと、出せば高値で売れる→巨額の投資をして色々なテクニックを駆使して彼方此方少しずつでも誤魔化す、こういう商人のワインとも言うべきやり方が罷り通り易い。
いつもの様にスコアリングすると・・・、17 or 17.5 / 20は遣れるだろうか
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この Château Haut Brega (シャトー・オー・ブレガ)のアペラシオンは Haut-Médoc で cru artisan (クリュ・アルティザン)とある。
Médoc におけるシャトーの格付けの一つであるが、非常に小規模な所がその殆どを占めている。1855年にgrand cru classé (グラン・クリュ・クラッセ=1~5級)が規定され、その下に cru bourgeois (クリュ・ブルジョワ)、さらに cru artisan というカテゴリーがあったのだが、 bourgeois 以下は公式なカテゴリーでは無いとされたのか法的な整備が近年まで為されなかった。cru artisan も1994年になって漸くEU の規定の対象に入り、今世紀に入って公式に44銘柄が認定される事になった。
このワインについてだが、セパージュはCabernet Sauvignon =60%、Merlot =40%という事らしく、収穫は手積みで発酵にはステンレスタンクを使用。作り自体はかなりクラシカルというのが専らの評判である。
そもそも、このワインを購入した経緯としては、もう10年近く前になろうか? 品川区荏原の住宅街にある結構有名なワイン専門店を訪れた時に、色々話をしながら熟成形のクラシックなボルドーとして勧められた中の一本だった。
ここからはワインのインプレッションに入る。まずはカラーについてだが、
ルピーパープルを少し残したガーネットで透明感がありながらもしっとりとした深度もある
飲み進めて行くと、
土、枯葉、ブルーベリー、ハスカップ、カシス、ブラックベリーという所をメインに
丁子、西洋杉、ローズマリー、カンファーが続き更には
ブラックチェリー、野苺、リコリス、ファンタグレープ、刻み煙草という辺りが感じられて
時間経過を経て時折ミーティーなニュアンス、オイリーなそれも見付けられる。
ボディはやや薄めという事もあり、タンニンが目立ってしまう様にも見えるが、タンニンも過剰ではなく、酸もボルドーとしては綺麗でしっかりしている。(此処が実はポイントだったりする)
更に肌理も結構細かい。
「昔のボルドーって(凡そ30年以上前)こうだったよね」という記憶が蘇る。
小生の様に30年以上前のワインを知っている世代には懐かしく感じられる所はあるだろうが、今風のワインしか知らない若い世代には理解されない危険性が高い。ましてやアメリカ人なんかには到底受け入れられないのは明白である。
スケールは大きくないが複雑さはそこそこあって、非常に心地良いバランスを持った躯体。プチシャトーといって馬鹿には出来ない。長い余韻はさすがに期待出来なかったが、その部分についても及第点以上と言えただろうか?
ボルドーみたいな場所でクラシックな作りを誠実にやろうとすると、こういう超マイナーな所で無いと無理であるのはよく判る。
メジャーな産地だと、出せば高値で売れる→巨額の投資をして色々なテクニックを駆使して彼方此方少しずつでも誤魔化す、こういう商人のワインとも言うべきやり方が罷り通り易い。
いつもの様にスコアリングすると・・・、17 or 17.5 / 20は遣れるだろうか
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