小生、最近は SMWS(ザ・ソサエティ) のボトルと絡む事は殆ど無かったが、今月は幾つか続け様に飲む事が出来た。その訳として、ソサエティの春のテイスティングウィークが開催された事は勿論大きい。でも実はそれだけではない もう一つとして、増上寺の隣にある東京プリンスホテルが大規模改装を行うのに合せて、その1階にあるメインバー=Windsor がクローズになる。
そこで、同バーに在庫していた SMWS のボトルが40%オフで飲めるという「Final Shot」と題された嬉しい企画があった。
会員でありながら、ソサエティの酒を飲まないのでは何のための会員か判らんし、恰好が付かないと言わんばかりに飲みに行ったのである。
先ず、汐留(パークホテル東京内、バー ザ・ソサエティ)の方でテイスティングしたのは前記事の 33.133 だけでなく、他にもあった。
3月リリースの新作と4月下旬リリース予定の物も混じっている。
54.35=Aberlour 1997 17yo 55.1%
カスクタイプはrefill hogshead で、色はやや明るいストロー
シナモン、洋梨、白桃、青林檎、ミラベル、苺、八つ橋、ホワイトチョコ、白葡萄ジュース、ミント、浅煎りのコーヒー豆、アーモンド
当初はアルコールが立っているのが目立つ。基本的に淡い、終り方もドライところが時間経過と共にこのドライで硬い部分が解れて丸くなると、甘さが水平方向にも出始め、同時にアフターの本来の長さも引き出されて来た。
時間の掛る酒ではあると見えるが、結局の所、かなりの健闘作なのは間違いないと思われる。
テイスティングによってで購入候補に名乗りを上げた。
Les Meilleurs Vins de France 的な形で点を付けるなら…、17.5~18 / 20
82.20=Glencadam 1998 17yo 54.9%
カスクタイプは2nd fill Sherry butt、てなわけで色はやや明るめのブラウン
シェリーの掛り方は、2nd fill にしてはかなりしっかり綺麗に乗っている。
ここは期待以上で、Amontillado を容易に想起させる質感。但し、時折ゴム臭も出て来るが、塩気とオイリーさも出してくるその背後から白桃、黄桃、スウィートチョコ、マーマレード、
その後、何故かピザソースに
この蒸留所らしいクリーミーさは感じるが、何せ展開が少ない。購入候補だったが、この時点で脱落
コイツに点を付けるとすれば…、16.5/20
53.232=Caol Ila 2000 15yo 62.7%
2nd fill Sherry butt 熟成で僅かに赤みのある明るいゴールドカラーそれなりに期待したが、結論を言うと…、兎にも角にもガッカリ!
ピートと塩気の塩梅はCaol Ila らしいが、如何せん迫力不足で薄い。アフターは微かに鰹出汁 これに付けられる点数なんてこんなもの…、15/20
93.68=Glen Scotia 2002 13yo 58.3%
refill Bourbon barrel 熟成で色はゴールドとストローの間位か。
干し草、海藻、潮風、ミネラル、ヴァニラ、アーモンドタルト、シリアル類、杜松、オレンジピール、グレープフルーツ、落雁という辺りのエレメントが見える。
口内舌上ではしっかりとシロップ形のモルト感が主張して後を引く若干のスモークを伴って、柔らかい膨らみと伸びやかさは予想を超える
もっと時間をおいてじっくりやれば、かなりの佳酒となるであろう という事で…、17.5 / 20 位の点数は付けておきたいか
最近は増産と共に、オフィシャルの限定品をリリースする等、攻勢をかけ始めているこの蒸留所だが、その本来のポテンシャルが高いという事が窺える。
53.232 と 93.68 は4月リリースだが、何れも結局は瞬時に売り切れるのかと思うと頭が痛い。
(SMWS のボトルはどれをとっても見た目が基本的に同じww、違うのは書かれている数字と理解に苦しむ能書きだけ)
ここからは、プリンスホテルのバー、Windsor でテイスティングした物について触れる。
26.106=Clynelish 1984 29yo 58%
2nd fill Sherry butt で熟成、2014年のボトリング。色は微かに赤みのあるブラウン。
最初グラスに鼻を当てる…、如何にもClynelish という薫りから始まってくれて期待膨らむ
シェリー香は仄かにという所だが、スモーク感とオイリーさ、よっ、待ってましたという感じになる。
そこからマーマレード、Armagnac、杜松、コーヒー、薫茶、焼いたアーモンドクリーム、オレンジピール、グレープフルーツの皮、ミラベル、李、洋梨
追加でカモミール、ミント、干し草が微かに感じられる
舌触りはやや硬めでタニックな部分もある。ただ、時間が経つとそこから転じてモルティな甘さが上品に広がる。
刺激的な硬さも少し残しながらも一方でホワイトチョコの様な感触も加わり、分厚いボディが長く続く。
残り香にはココナッツ、パパイアのニュアンスもあった。総体的にブレが無く崩れない。
フルーツタルトみたいなだけのClynelish はもう見たくない、お前の生きる道を思い出せと叫びたくなった。このボトルは人気があった様で、小生が頂いたのが実はラストショットだった。
ここは思い切って、18.5 / 20 を献上したい!
こんなClynelish を久し振りに飲めただけでも嬉しい。
この記事を書きながら思い出した事があった、実はこの発売(2014年末)当時、絶対良さそうだと思いながら価格(¥18000程度)を見てチャレンジもせず早々に諦めてしまったのである。
あれから約1年以上経って、相場がここまで高騰する事までは予測し難かったとはいえ、買うという勇気が出せなかった事は大きなしくじりである様に思える、結果論ではあるが。
1.190=Glenfarclas 1993 21yo 56.2%
SWMS の1丁目1番地は言わずもがな、Glenfarclas
シェリー樽のイメージが強いこの蒸留所だが、バーボン系のカスクも当然存在している。
これはrefill hogshead 熟成で去年のボトリング、色は明るいゴールドという感じか。
見付けられたエレメントとしては、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、胡桃油、干し草、アーモンド、八ッ橋、オレンジピール、シナモン、乾燥ローズマリー、白胡椒、フェンネル、クミンそして時折ハーブ入りレバーパテ、ひょっとしたら微かに魚介出汁
モルト感は基本的に落雁形だが、これ自体は非常にしっかりで、シロップ的な甘さも少々加わる構体は前後左右に結構上手に広がり、結構bold and oily な感じも出てて、味のグリップ感は充分この蒸留所の巣の部分は結構明確に出せている様に見える。
I want you just the way you are という感じでアプローチすれば良いか。これで、購入しても損は無いと判断!点数としては…、17.5~18 / 20
4.195=Highland Park 1999 14yo 59.3%
1st fill Bourbon barrel 熟成・2014年末ボトリング色は明るいイエローヴァニラ、オーク、ホワイトチョコ、ジンジャービア、蜂蜜、フェンネル、ビターオレンジベルガモット(ハーブの方)、ミント。こんなあたりの要素は汲取れるが、硬くて荒い感じが目立つ。
この時の状態では、16.5 / 20 程度の点数しか遣れないか
このWindsor について一言言いたいが、この様なハイプルーフのウィスキーをストレートで飲むに当って、加水用の水を提供する素振りも見せないというのは問題だと思う。(こういうバーは多いが)せめて一言聞くなりしては欲しいものである。途中から僅かにでも加水して味を見られれば、コメントや点数ももう少し違った可能性はある。
さて、3月25日=3月リリース品の発売日を迎えて…、この時点で購入候補は絞られた。そして結局どうなったか… ご想像にお任せします
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そこで、同バーに在庫していた SMWS のボトルが40%オフで飲めるという「Final Shot」と題された嬉しい企画があった。
会員でありながら、ソサエティの酒を飲まないのでは何のための会員か判らんし、恰好が付かないと言わんばかりに飲みに行ったのである。
先ず、汐留(パークホテル東京内、バー ザ・ソサエティ)の方でテイスティングしたのは前記事の 33.133 だけでなく、他にもあった。
3月リリースの新作と4月下旬リリース予定の物も混じっている。
54.35=Aberlour 1997 17yo 55.1%
カスクタイプはrefill hogshead で、色はやや明るいストロー
シナモン、洋梨、白桃、青林檎、ミラベル、苺、八つ橋、ホワイトチョコ、白葡萄ジュース、ミント、浅煎りのコーヒー豆、アーモンド
当初はアルコールが立っているのが目立つ。基本的に淡い、終り方もドライところが時間経過と共にこのドライで硬い部分が解れて丸くなると、甘さが水平方向にも出始め、同時にアフターの本来の長さも引き出されて来た。
時間の掛る酒ではあると見えるが、結局の所、かなりの健闘作なのは間違いないと思われる。
テイスティングによってで購入候補に名乗りを上げた。
Les Meilleurs Vins de France 的な形で点を付けるなら…、17.5~18 / 20
82.20=Glencadam 1998 17yo 54.9%
カスクタイプは2nd fill Sherry butt、てなわけで色はやや明るめのブラウン
シェリーの掛り方は、2nd fill にしてはかなりしっかり綺麗に乗っている。
ここは期待以上で、Amontillado を容易に想起させる質感。但し、時折ゴム臭も出て来るが、塩気とオイリーさも出してくるその背後から白桃、黄桃、スウィートチョコ、マーマレード、
その後、何故かピザソースに
この蒸留所らしいクリーミーさは感じるが、何せ展開が少ない。購入候補だったが、この時点で脱落
コイツに点を付けるとすれば…、16.5/20
53.232=Caol Ila 2000 15yo 62.7%
2nd fill Sherry butt 熟成で僅かに赤みのある明るいゴールドカラーそれなりに期待したが、結論を言うと…、兎にも角にもガッカリ!
ピートと塩気の塩梅はCaol Ila らしいが、如何せん迫力不足で薄い。アフターは微かに鰹出汁 これに付けられる点数なんてこんなもの…、15/20
93.68=Glen Scotia 2002 13yo 58.3%
refill Bourbon barrel 熟成で色はゴールドとストローの間位か。
干し草、海藻、潮風、ミネラル、ヴァニラ、アーモンドタルト、シリアル類、杜松、オレンジピール、グレープフルーツ、落雁という辺りのエレメントが見える。
口内舌上ではしっかりとシロップ形のモルト感が主張して後を引く若干のスモークを伴って、柔らかい膨らみと伸びやかさは予想を超える
もっと時間をおいてじっくりやれば、かなりの佳酒となるであろう という事で…、17.5 / 20 位の点数は付けておきたいか
最近は増産と共に、オフィシャルの限定品をリリースする等、攻勢をかけ始めているこの蒸留所だが、その本来のポテンシャルが高いという事が窺える。
53.232 と 93.68 は4月リリースだが、何れも結局は瞬時に売り切れるのかと思うと頭が痛い。
(SMWS のボトルはどれをとっても見た目が基本的に同じww、違うのは書かれている数字と理解に苦しむ能書きだけ)
ここからは、プリンスホテルのバー、Windsor でテイスティングした物について触れる。
26.106=Clynelish 1984 29yo 58%
2nd fill Sherry butt で熟成、2014年のボトリング。色は微かに赤みのあるブラウン。
最初グラスに鼻を当てる…、如何にもClynelish という薫りから始まってくれて期待膨らむ
シェリー香は仄かにという所だが、スモーク感とオイリーさ、よっ、待ってましたという感じになる。
そこからマーマレード、Armagnac、杜松、コーヒー、薫茶、焼いたアーモンドクリーム、オレンジピール、グレープフルーツの皮、ミラベル、李、洋梨
追加でカモミール、ミント、干し草が微かに感じられる
舌触りはやや硬めでタニックな部分もある。ただ、時間が経つとそこから転じてモルティな甘さが上品に広がる。
刺激的な硬さも少し残しながらも一方でホワイトチョコの様な感触も加わり、分厚いボディが長く続く。
残り香にはココナッツ、パパイアのニュアンスもあった。総体的にブレが無く崩れない。
フルーツタルトみたいなだけのClynelish はもう見たくない、お前の生きる道を思い出せと叫びたくなった。このボトルは人気があった様で、小生が頂いたのが実はラストショットだった。
ここは思い切って、18.5 / 20 を献上したい!
こんなClynelish を久し振りに飲めただけでも嬉しい。
この記事を書きながら思い出した事があった、実はこの発売(2014年末)当時、絶対良さそうだと思いながら価格(¥18000程度)を見てチャレンジもせず早々に諦めてしまったのである。
あれから約1年以上経って、相場がここまで高騰する事までは予測し難かったとはいえ、買うという勇気が出せなかった事は大きなしくじりである様に思える、結果論ではあるが。
1.190=Glenfarclas 1993 21yo 56.2%
SWMS の1丁目1番地は言わずもがな、Glenfarclas
シェリー樽のイメージが強いこの蒸留所だが、バーボン系のカスクも当然存在している。
これはrefill hogshead 熟成で去年のボトリング、色は明るいゴールドという感じか。
見付けられたエレメントとしては、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、胡桃油、干し草、アーモンド、八ッ橋、オレンジピール、シナモン、乾燥ローズマリー、白胡椒、フェンネル、クミンそして時折ハーブ入りレバーパテ、ひょっとしたら微かに魚介出汁
モルト感は基本的に落雁形だが、これ自体は非常にしっかりで、シロップ的な甘さも少々加わる構体は前後左右に結構上手に広がり、結構bold and oily な感じも出てて、味のグリップ感は充分この蒸留所の巣の部分は結構明確に出せている様に見える。
I want you just the way you are という感じでアプローチすれば良いか。これで、購入しても損は無いと判断!点数としては…、17.5~18 / 20
4.195=Highland Park 1999 14yo 59.3%
1st fill Bourbon barrel 熟成・2014年末ボトリング色は明るいイエローヴァニラ、オーク、ホワイトチョコ、ジンジャービア、蜂蜜、フェンネル、ビターオレンジベルガモット(ハーブの方)、ミント。こんなあたりの要素は汲取れるが、硬くて荒い感じが目立つ。
この時の状態では、16.5 / 20 程度の点数しか遣れないか
このWindsor について一言言いたいが、この様なハイプルーフのウィスキーをストレートで飲むに当って、加水用の水を提供する素振りも見せないというのは問題だと思う。(こういうバーは多いが)せめて一言聞くなりしては欲しいものである。途中から僅かにでも加水して味を見られれば、コメントや点数ももう少し違った可能性はある。
さて、3月25日=3月リリース品の発売日を迎えて…、この時点で購入候補は絞られた。そして結局どうなったか… ご想像にお任せします
※ この記事は旧ブログからの移転記事につき、旧ブログにてアップされた時点(Mar. 2016)での事実関係に基いて書かれているので、現在の事実関係とは大きく異なる場合があっても何卒ご了承賜りたい。
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